第28話 カシワの村
ギルド長の部屋から出た僕とギルド長は昼御飯を食べてないことに気づき、食堂にむかった。
「まぁ、リサのことは置いといて、定期的な狩りについて詳しく話していくぞ」
「荷物持ちについて聞いていましたが、他については全く知りませんね」
食堂につき、炒飯とサラダとジュースを注文をした。食堂ではお腹がいっぱいになったシエスタが女冒険者の方に抱き締められた状態で昼寝していた。
「お、やっと話は終わったのか?次のオークの解体したいのだが?2体ほど出してくれないか?」
食堂で待っていたモントさんとモンカさんに急かされて、ご飯を待つ間、解体所に向かい、オークを2体程出した。
「助かるぜ。これも立派だな、終わったら呼びにいくからな」
「はい、ありがとうございます。多分食堂にいますから。待ってますね」
モンカさんとモントさんは気合いを入れて解体を始めた。
「あのオーク達はどこで狩ったんだ?」
空気と化していたギルド長が話しかけてきた。
「あのオーク達は川の向こうにある村に住み着いていたので、狩りました。前もゴブリンが住み着いてたのですが、あの村っていつからあんな感じなんですか?」
「あの村にいたのか。そうか。ソウタは知らないようだが、あそこは昔はカシワを村長とした村があったんだ。今は廃村となっているが、昔は活気があった村だったよ。色んな意味で」
そ、そうですよね。色んな意味で活気があったんでしょうね。
「一応村長が副ギルド長だということは知っています。中を探索したので、日記もちょろっと読みました。吐き気がしましたね」
日記のことを思いだし、口を押さえる。
「お前…あれを読んだのか…勇者だな…俺もちらっと見たが、その日の夜に悪夢をみたぞ。面白半分で読むもんじゃねぇよ、あんなもの」
上を見上げて思いだし、そして口を押さえ始める。
「ギルド長もでしたか、燃やしてやろうと思いましたよ。家をオークを倒すために破壊しましたが」
「廃村だから、別に怒らねぇよ。むしろ魔物を倒してくれて感謝してるくらいだ。あの村は一応定期的な狩りを行うときの1つの拠点だからよ。カシワもあそこを守るために戦ってるようなもんだしな」
「じゃあ、壊したら怒られるのでは?」
こ、こわいばれて掘られたりしたら。
「いや、あの場所があることにこだわってるだけで、家自体が破損しても気にしてないようだぞ。あいつが家を1つ暖をとるために燃やしたときには焦ったな」
よかった。家に思いっきり風穴開けてしまったから、隠れて直しに行こうかと思っていたところだった。
「そういえば、日記はなぜあのままなんですかね?」
「あぁ、あれはカシワが言うにはカシワ好きの男達が何冊か書いた複製品らしいぞ。だから無くなっても困らないものらしい。それにあそこに何冊かあった方が思い入れが違うとも言っていたな」
持って帰れよ!あんな兵器は処分するか持って帰れよ!いつ誰が被害に遭うかわかったものじゃない!
「そうだったんですか。まぁとりあえず副ギルド長のことは置いといて、定期的な狩りについての話をしませんか?」
「おう、そうだったな。その前に飯食わねぇか?腹がすいて死にそうだ」
腹をさすりながらギルド長は食堂のカウンターを眺めていた。そのときちょうどギルド長の部屋がある方からリサさんとスズネが歩いてきた。
「そうですね、食べてから話しましょう。ちょうどリサさんやスズネも来ましたし、話はそれからにしましょう」
リサさんは艶々していて、スズネがぐったりしてたのは気になったが、ご飯が食べたかったので、放置していたら、スズネになぜか怒られてしまった。解せぬ。
描写はみんなの妄想力に今のところ任せます。いずれは加筆しますので、それまで妄想力を高めてください。