第21話 ケモナートイレ神
ケモ耳幼女はなぜあそこにいたのか説明し始めた。どうやらちょうどいい部屋があったため、お昼寝してたらしい。起きたら、フル勃起したオークがいて気絶してしまったようだ。
「そう、まるでエロ同人誌展開!」
すでに震えはおさまり、(迫真)とつけそうな台詞を言う。
ケモ耳幼女…こいつまさか転生者か?エロ同人誌エロ同人誌言ってるし、なんか恍惚としてる。腐じゃないことを祈ろう。
「なぁ?もしかして転生者か?エロ同人誌言ってたけど?」
ケモ耳幼女は、はっ!?として驚き、こちらに眼を見開いて見つめてくる。なにか考え事をしながら、うつむき、またこちらを見てながらこう言った。
「もしかして…あなたも?」
「あぁ、そうだよ」
僕は自然とそう返した。そして彼女は転生したときの話を始めた。
「私が死んだのは大雨で洪水が起きた日に家が崩れて生き埋めにされたんだ。で、目が覚めたらおっさんがガン見してきて、『つ、つるぺた幼女だ!これはケモ耳決定ですわ!やっぱりもふもふ狐娘だよな!ここは【狐火】【扇子術】【幼女】【麗人】【艶やかな毛】を与えよう!良きケモ耳転生ライフを!』とか言われて、気が付いたら森にいたんだ。それからあそこにたどり着いてお昼寝してたの」
無駄に転生神の言葉を真似しながら言う。ていうかよくあんな環境で寝れたな。せめて村長の家で寝ろよ。なんであそこで寝てたんだよ。エロ同人誌好きそうだけど、あの日記のことは黙っておこう。教育に悪い。
なるほど、やっぱりケモ耳娘も転生者だったのか。それにしても意外とトイレ神と趣味が合いそうだ。あの適当な対応は僕だけじゃなかったのね。転生者特典お前が全部決めてるじゃないか!仕事しろ、仕事を!
「おっさん光って眩しくなかったか?」
「うん、なんか眩しかった」
「たぶん転生神という神だよ、僕も会ったからね」
「そっちは説明あった?」
「仕事のめんどくささが伝わったね」
「こっちは会って数十秒なんだよね」
「あ、ちなみにあのおっさん仕事のサボりすぎでトイレの神に転勤したから。元々トイレの神らしいよ」
「ケモ耳祀りの神とかじゃなくて?なんか加護もらったよ?」
「加護?誰から?転生神から?」
「う、うん…それからさっき創造神って神からも」
「僕も創造神から加護をもらったよ。希望に沿ったスキルを一つくれる良い神様だよ」
「そうなの?転生…トイレ神って神は『こ、これもやっぱケモ耳娘もってそうだよね!』とか言ってときどきスキルを追加でくれたりしてるよ。使い方わからないけど…」
あのトイレ神どんだけケモ耳娘好きなんだよ!僕もケモ耳娘好きなんですけど、同じ物好きという関係からなんかスキルよこせよ!実用的なやつ!
「干渉しすぎじゃない?そういえばさっき幼い子みたいなしゃべり方してたのに、なんで今は普通なんだ?」
別にロリコンとかではないけど、さっきのしゃべり方好きだったな。可愛いもんな。今も十分可愛くて良いけどさ。
「それは…たぶん…スキルの影響のせい」
「なるほど、あのよくわからない【幼女】とかか」
それから僕達はスッキリするまでトイレ神の愚痴を言い続けた。この魔物が闊歩する森に幼女系スキルとケモ耳系スキルを渡して生き残れるわけがないと僕はそう思いました。