第110話 ぴゃあ!?
結構前に書いて忘れてたものを投稿いたします。
別作品の感想欄がもはやこむらがえりの相談室になってた以外に面白い話はないが、しいて言えばなにが原因かわからないけど、筋肉がビクンビクンしてます。
幼女を無事送り届けたお礼にと一泊させてもらうことになった。幼女は別れたくないと騒いだが、僕が危な…大きくなったらね!と約束してなんとか納得してもらった。
お土産にいくつかの果実を頂き、幼女とお別れの挨拶をして村を出た。夜のことだが、やはりスズネは最高だった。もふみを感じながらさらにバブみ、そしてロリ力を堪能できたことに僕は感動した。
あとアリスはアッシュと一晩中一緒にいたらしいのだが、果たして部屋で一体何が行われたのか、二人は朝終始目をそらしていた。奴等、やりやがったな!と決めつけていたら、シエスタに殴られた。
全く一人だけフリーだからって嫉妬するんじゃないよ。君にはリトラちゃんがいるじゃないか。遠距離だからって八つ当たりするんじゃないよ。
そんなこんなで王都へ出発した。長い道のりだったが、もうすぐ着くはずだ。森を抜けると壁が広がっていた。この壁は王都とその周りにある畑を囲ってる。聞いた話ではここにある畑だけで王都に住む国民全ての食料を賄えるらしい。
大きく道を外れていただけあってどこに門があるのか分からない。というわけで地図を頼りに壁伝いに門を探す。壁の周りは多少草が生い茂っているものの、薬草類は見当たらない。ちょっとした小遣い稼ぎはできないのか。
壁伝いに歩いていくと森が開けて草原に出た。ここまで来るとさすがに門の位置がわかった。門の前には行列が出来ていて、一番後ろまで行くのにも距離がある。
「いっぱいいるわね」
「ですね…」
スズネとアリスがため息を吐きながら列の後ろに向かっていく。歩き始めた位置から考えてそろそろ着くはずなのだが、なかなかつかない。
「なんか逃げられてない?」
「なんででしょうか?」
「グルル(ボク達がいるからじゃない?)」
「なるほど」
シエスタの指摘に納得した。シエスタとアッシュを知らない人からすると、人に連れられているとはいえ魔物だ。しかもSランクの。そりゃあ近づいてきたら逃げるわ。
三人で納得していると、門の方から衛兵が駆け寄ってきた。槍を構えながら徐々に近付いてくるが、危害を加える気はないのか敵意を感じない。
「申し訳ありません、身分証明をお願いします」
「あ、はい。えーっとこれです」
駆け寄ってきたが一定の距離を保った位置で止まって言われたため、シエスタとアッシュを置いて三人のギルドカードを提示した。スズネとアリスのギルドカードはすぐ返してもらえたが、なぜか僕のカードは念入りにチェックしていた。
「これは偽物じゃないですよね?」
「私もそう思いますが、Sランクにソウタって人いましたっけ?知ってるか?」
「いいや、知らんな。だが冒険者ギルドからは新規のSランクは増えたと聞いている。だから彼がその新規のSランク冒険者なのでは?」
どうやら僕が本当にSランクの冒険者なのかと疑っているようだ。初めてここまで念入りに疑われたな。あ、そういえば…。いや、カヨコの推薦状出したところで。
「すいません、こちらに手をかざしてもらえますか?」
差し出されたのは犯罪履歴を確認する水晶だ。素直に手を翳すと、「ぴゃあ!?」と奇声を発した。犯罪履歴はないはずなんだが。
翳すのをやめると衛兵に貴族用の門へ何事もなかったかのように案内された。奇声を発した衛兵は仲間の衛兵に連れられて去っていった。
「なにかあったのかしら?」
スズネが疑問に思うように僕も疑問を感じたので、犯罪履歴を確認する水晶を鑑定してみると、『鑑定水晶:犯罪履歴、ステータス』と出た。どうやら僕のステータスをみて「ぴゃあ!?」と奇声を発してしまったようだ。
失礼にもほどがある。と思ったが、自分のステータスを再確認するとちょっと納得してしまって腹が立った。