第8話 事は既に…
急ぎ足で書いたせいか、なんというかビミョーな感じに仕上がりました。
……さて、時間も放課後。芝先生の所に行くことにした。眉間にシワがよって恐ろしい顔になっていた。それくらいは自分でもわかる。
ドスドスとズカズカと、なりふり構わず廊下を歩いた。
それは魔王直々に勇者を倒しに赴くシーンのように、俺は芝先生を倒しに赴くに行くのだ。
「つ、つばくーん、待ってー」
音崎が後ろから廊下にも関わらず、息を切らして走ってきた。俺は音崎が追いつくのを待った。そして、
「どうした。俺今からやらなきゃいけない事あるんだけど。」
と明らかに、イライラしてる事を表に出して言った。
音崎は大きく深呼吸をしてから手を後ろに組み恥じらいながら
「私も芝先生の所に行って抗議する。つばくんが0点を取るわけないもん。」
と話した。
…やはり、こいつはいいやつだ。素直になればの話だけれども。俺はそのまま音崎に近づいて、右手で、音崎の頭を撫でてやった。
「もう、何やってんのよ」
俺の右手を音崎は払い除け、照れくさそうにこっちを向いて
「頑張ろ」
と、一言をうけた。
職員室まで、来た。色んな先生がPCに何かを打ったり、コピー機に何かをコピーしたりと慌ただしいが、芝先生と小坂の場所だけ異空間なのではないかと思えるくらいに暗いどんよりとした空気の中話していた。
何の話か全くわからなかったが俺は芝先生の目の前まで迫って行って、思いっきり怒鳴りつけようとした時
「済まなかったな千羽、ほら、小坂お前も謝れ。」
先生と、小坂は深々と頭を下げた。俺は理解出来ず、ポカーンと口を開けたまま話を聞いた。
「ご、ごめんなさい。千羽くん。英語のテスト0点にしたの私のせいなの。私が千羽君がカンニングしたって先生に嘘をついたの。だから千羽くんのテスト0になったの。いつも満点ばかり取るからイタズラしようと思ってしたら、千羽くん…凄い怒ったから、怖くなって…」
いや、怒るのは当たり前だろうが! !
反省している素振りを見せる小坂を見て俺は正直頭がおかしくなりそうになった。
わざわざ職員室まで来たのに勝手に話は完結していて、犯人も分かっていて、これでは主人公の俺は何をしに来たんだというこの劣等感にかられた。そして、頭が急に痛くなり、張り詰めていた糸が切れたかのように緊張感が切れ同時にどうでもいい感覚に襲われた。
俺の顔は死んだ魚のようになりいち早く帰りたい気持ちに変わっていった
「さて、小坂、お前は謹慎だ。人に迷惑かけて、それも人の成績に関わる大事なものに嘘の情報を流したんだからな。分かったな。そしてその書類を作るのにも被害者の千羽お前がいる。手伝ってくれるか? 」
先生はこちらを向いて、またも頭を下げた。
…正直早く帰りたい。帰ってゲームがしたい。
「嫌です。僕はその書類には協力しません。理由としては小坂は俺の友達ですから。これくらいなら許せますよ」
とニコニコして言った。
別に友達では無かったけれどこの際関係ない。俺は早く帰るため手段を選ばない。
先生は「は? 」みたいな顔をしていたけれど納得してくれたみたいで個人的には物分りのいい先生でよかった。いや単純で良かったとホッとしている。
小坂は、涙目になって、小刻みに震えていた。
「ごめんね、ありがと」
と小坂は泣きながら一言
そして、俺は無言でそのまま職員室を出た。
出た瞬間に待っていたのは顔を真っ赤かにしている音崎がいた。
よく良く考えれば、職員室の機材の量は生半可では無いことに気づき俺は
「お前何しにきたの? 」
と質問すると
「つばくんもでしょ! ! 」
なんて返されて笑いながら2人で下校した。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
イタズラは程々にですw
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