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第4話 戦争の幕開け 【後編】

後編です!これからは、更新ペースを上げていきたいと思います。

 

「そう、わかった。ありがと、聞いてくれてスマホ返すね…」


 そう言ってスマホを俺に返してきた。音崎は落ち込んでいるのが目に見てわかる。心は痛むが俺は


「じゃー俺帰るわ」


と答えた。音崎の横を通り屋上の出口に向かい歩き始めた。そして、小さくガッツポーズをとった。


 俺は…この戦いに勝った、勝利した…1時間もかからなかったが俺の中では丸3日は戦った気分だ…


 そして、俺がが屋上の出口の扉から出ようとした…瞬間だった。


「つばくん…」


 音崎が俺の後ろから走ってきて、

……ギュッ…音崎が抱きついてきた。これにはたまらず俺も


「おと、おとひゃきさん…???」


 と、動揺が隠せない。

 音崎のその大きいとは言えないが人並みにある、プニプニ胸の感触、真っ白な肌の手、何よりも人の温もりというものを感じた。いつもの画面の中とは、全くの別次元に心地の良いものだった。


 ば、バックアタックだと…やられた。完全に油断したまさか後から抱きつかれるとは…こいつ只者では…


そして、続けて音崎は俺に抱きついたまま本心を語り始めた。


「ごめんね、つばくん。私ね、ちょっと考えたんだけどね。やっぱり、つばくんじゃなきゃダメだよ…いつも喋らなかった私の横にいつも居てくれて。ほんとに嬉しかったのだから、今回もつばくんに頼みたいの。だめかな」


声も、体も小刻みに震えている。それは音崎を見なくてもわかる。だが俺はまだ、負けていない。



 普通の男ならここで『しょうがないな、言うなら仕方ないな。全く俺がいないとなにも出来ないんだからな』とか言って振り返って抱きしめたりするんだろうな。だが、俺は違う。そんな不埒なやつじゃない!俺には嫁が待っているんだ!画面から出てこないが…


俺は前を見たまま音崎に話した。


「ダメだ、ずっと横に居たのはお前が可愛くて、可愛くて仕方なかったからだ、つまりどういう意味かと言うとな、別にお前のために横にいたわけじゃない横に居ることで勝手に癒されたからだ。」


 音崎は俺の背中にもたれかかった。そして、俯いた。さらに、俺は追い討ちを掛けるように続けた。


「そして、さらに言うならば考えたって何秒だよ! ほんとにちょっとじゃないか! 結論出すの早すぎだわ! ! それにな! 」


「チッ…」


と音崎も言われっぱなしでイライラしたのか舌打ちをした。


「お前はいつもなぁ」


 その時に音崎が『それ以上はやめろ』と言わんばかりに背中を思いっきり殴り


「つばくんのバカ!!もういいもん!これは絶対に使わないでおこうと思ってたけど」


 そして、おもむろに自分のスマホを取り出した

 それは俺には何をやってるか分からなかったがそれはスグにわかった。


『何か知らないけど何でもするから許してくれー!!』


「つばくんは、何が何でも折れないから最悪の事態の場合に備えて置いたの。さー言い逃れしてみなさい!」


 ロクオンサレテタ

 俺の負…け…てない。

お、お、俺はお前を認めるわけにはいかない!!

心にそう誓った


 しかし、後に思考停止した俺は諦めて音崎に協力することにした。そう、まさしく機械のように。

次回 千羽達は課題テストを受けます

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