58.混ざりの始り
勢い任せで書き上げました。今までの中で長文です。至る所に誤字脱字、矛盾等があるかもしれません。
「ハァハァハァ・・・」
薄い緑色の検査着を着た何者かが異様なまでに白く部屋の無い廊下を走っていた。その近くに大きな鏡があった。
その何者かの姿が映る。
目の瞳の色は深紅で髪は銀髪。ツンツン頭の短髪で後ろの髪は少し長かった。若くて整った顔に髭はない。がっしりとした体つきから鑑みれば男だろう。
その男はペタペタと裸足のまま走っていたが明らかに普通の人間と違っている所があった。
(くそ、散々体を弄りやがって・・・気色悪い・・・)
その男の右手を見てそう心の中でごちる。そうごちった原因は検査着から露出していた部分は両手足にあった。その両手足には黒く染まっており、爪や毛がない。更に言えば、足には全指が無い。
(そういや、「BBP」とかなんとか言ってたな・・・)
その男は断片的な記憶を思い出していた。ストレッチャーの上で白衣を着た研究員らしき男達の話の内容を聞いていた。
話の内容は「実験は成功」とか、「あの日本人に「考える遺伝子」を埋め込んで正解だったな」とか、「何故我々じゃないのか・・・」とか、この時は男にとっては訳が分からない内容だった。
ただ、その時覚えていたのは「あの日本人」とは間違いなく自分の事であり、白衣を着た連中にろくでも無い目にあわされたことは間違いなかった。
その男は今までの事を断片的に思い出していた。
(あの時、俺は・・・田舎の・・・で、かい・・・施設で、兵士の様なれ、ん中に捕まって・・・・・・・・・ああ、思い出した・・・!)
おぼろげで断片的な記憶を呼び起こした時、今まで何があったのか全て思い出した。
まず自分の名前はシン。アメリカに来て観光目的でバスに乗り、無人の休憩所で置いて行かれた。待ってもどうしようもない。そこで思い切って夜通しで歩いていたら廃墟となった巨大な施設があった。外は暗く野生動物がうろうろしていた為一晩過ごすために入った。だがそこはまだ可動していた何かの研究所だった。気になりそのまま施設の奥へ行くと「BBP」の存在や非合法であろう実験を知ってしまい、すぐに出ようとした。
しかし、フルフェイスヘルメットに軍用のタクティカルベスト、M16自動小銃(アメリカ軍の小口径自動小銃)のようなアサルトライフルで武装した兵士の様な連中に頭を殴られ気を失ってしまった。どうやら捕まって口封じ兼実験台にさせられた様だった。混濁する意識の中、白衣を着た連中の会話の中でどこの国にでもワープホールを作り出す装置を開発し各国に座標を打ち込んでいる事。そしてその座標に己の祖国である日本が入っていた事。
断片的な会話を聞いた後いつの間にか完全に気を失っていた。気が付いた時にはストレッチャーの下に落ちていて床の上にいた。周りを見ると天井には手術で使われている巨大なライトに、白いワゴンにはメスや注射器、鉗子、何かの薬品等の器具や薬が置かれていた。手術で使われているような使用用途が分からないコマが付いた幾つもの機械がストレッチャーの周りに置かれていた。その部屋は手術室のような場所だった。
フラフラと立ち上がってストレッチャーの拘束用の鎖が鋭利な刃物のようなものでサックリと斬られていたのをシンは見た。だが、頭がボーとしためか何を考える事も無くユラユラとその場から立ち去った。
そして現在に至る。
「チッ…」
今までの思い出し、連中が何を企んでいるのかは分からないが、少なくともアメリカのどこかで同盟国の人間であるはずの日本人の自分、シンをこんな目に合わせるような連中だ。良からぬ事である可能性が高かい。
(・・・どこだ?どこに制御装置が、あるんだ?)
さっきまでは当てもなくフラフラと廊下に出たのだが今は目標がある。まずワープホールの制御装置を探し出す。そして世界各国のワープホールの座標を取り消すように書き換える。そうすれば世界はいつも通りの日常だ。
「いたぞー!」
異様に白い廊下の奥のT字の右からシンをここまで連れて来た兵士の様な男2人がシンを見つけた。2人の男達とシンとの距離は3mか4m。
「!」
見つかった事に驚き思わず両手で胸と頭を庇い、目を瞑るシン。その時だった――
ズシュッ…!
「がっ・・・!」
突然の何か鈍い音と悲鳴が同時に廊下で木霊した。その悲鳴はシンのものではなかった。
「ぐっおぉぉ・・・!」
同じもう一人の悲鳴。シンは恐る恐る目を開くと
「何だ・・・これ・・・」
黒くなっていた両腕の手の甲から肘の先までから無数の鋭い棘が2人の男達の胸や頭に刺さっていた。
「・・・・・・」
いきなりの出来事に絶句するシン。
「ぁ・・・ぁ・・・・・」
「ぉ・・・ぁぃ・・・・」
2人の男達は何か言おうとしていたがその言葉が最期となった。
「・・・・・!」
ズ、ズズ、ズズズズズズ…
無数の黒い鋭い棘がシンの両腕に吸収されていった。
いや、戻っていったというべきか・・・
「・・・・・」
両腕をクルッ、クルッ、と回して確認する。
「これって・・・形が変えられるのか?」
未だに信じられないという顔をしながら少し沈黙する。
(・・・俺はもう人間じゃないのか)
信じられないという顔から次第に物悲しげな顔になっていく。当然だろう。さっきの光景を目の当たりにすればそういう考えにもなってしまう。
「・・・・・・」
目をギュッと瞑り
カッと大きく鋭く目を見開いてフラフラとしていた足取りからしっかりとした足取りに歩いた。
(ここで立ち止まるわけにはいかない。ここに居る連中の企みを何とかして知らなければ・・・)
最早使命感に似た思いで前に進んでいった。
周りを警戒しながら走っていた。すると異様なまでに白い廊下から部屋のドアがチラチラと見かけるようになってきた。
ドアには中の様子が窺える窓があるタイプのドアだった。中を覗くと何かの研究室の様だった。その奥の方を見ると英語で「次元」とか「穴」とかの単語と見た事の無い数式がズラリと並んで書かれたコマ付きの大きなホワイトボードがあった。
(やはり、異次元の穴を出現させる事ができる研究なんだな・・・)
シンはホワイトボードの単語と数式を見てほぼ間違いなく「ワープホール」についての研究である事を確信した。
(だが、何故だ?何故、世界各国に出現させる必要がある?)
シンはここの連中の目的について考えながら制御装置を探した。
「ハァハァハァ・・・」
息を切らし薄緑色の検査着には無数の血痕と両腕には大量の血が付着していた。シンの後ろには靴でも人間の足でもない、指の無い黒い両足による赤い足跡が床にベッタリと続いていた。
「これか・・・?」
シンの目の前には大きな扉があった。その扉は機械式で横に開閉できるタイプだった。扉の横にはシンプルなネームプレートに「Gate Control」、つまりここが制御装置ではないかと考えていた。
「・・・・・」
シンは扉に近付いて行ったが開かなかった。シンは扉のネームプレートの下を見る。扉を開閉させるにはネームプレートの下にあるカードをスライドして読み込むタイプの機器があった。その機器にカードキーをスライドさせなければならなかった。
「これで行けるか?」
両腕をバールの様な形状に変え扉と扉の間のごく僅かな隙間に無理やり差し込む。
ビキビキビキビキッ!
無理やり差し込んだせいで嫌な音が廊下に響いた。
「ああぁぁああ“あ”あ“あ”あ“あ”あ“あ”あ“あ”あ“あ”あ“ぁぁぁぁぁぁぁ…!」
野太い掛け声で無理やりこじ開けようとする。すると
ビーッビーッビーッ!
当然警報が鳴った。だがシンはお構いなしに無理やりこじ開ける。
バキバキバキッ…!
グググググググ…!
「・・・・・・・・・!」
ギャギャギャギャギャ…
バンッ!!!
漸く扉が開いた。
「間違いないな・・・」
中に入ると学校にある体育館程のとんでもなく広い部屋だった。部屋中にコンピューターと思しき巨大な機械が敷き詰められ操作ができるようコロ付きの椅子が備え付けられていた。見上げればホワイトボードの5倍以上もあるモニターには世界地図が映し出され世界各国に赤い点が座標として表示されていた。表示されていた赤い座標の点が国に少なくとも一つずつあった。酷い国であれば真っ赤に染まっていた。
それを見ていたシンは何か閃いたかのようにある仮説を立てた。
(ワープホールを各地に開けて米軍によって援助させると言って国際介入でもするつもりか?)
また実験と言う名目でも国内では出現させなければ問題ない。代わりに何も知らない国外であれば突然目の前にワープホールの様な訳の分からないものが出現する。するとその地ではパニックになるだろう。いち早く世界中に情報が流れ成功か失敗かどうかについては大まかに確認できる。しかもそこに国際上立場が大きい国が介入すれば少々無理しても訳もなく介入を認める事ができやすくなる。
「だとしたら拙いな・・・」
広い部屋の中にある明らかに制御装置とは関係ないロッカーや椅子、長机、別の独立したその他機器を扉の前に置いてバリケードを作った。
「少しでも何とかしないと・・・」
巨大なモニターの下には操作ができるように机と椅子がありその机の上には色々な機器があるがその中の一つに
「これは・・・タブレット端末?」
黒い10インチ以上の大画面タブレットがあった。その画面にはモニターと同じように世界地図があり赤い点で表示された座標が各国にあった。シンはそのタブレット端末をもって画面を見て
「これで、操作ができるのか?」
シンは画面にタップするだけでどこに座標にするのかができるようになっていのではないかと考えた。しかし、迂闊な事をすれば取り返しのつかない結果になるかもしれない。その時部屋の外の廊下では複数の怒声が聞こえてきた。
「ここだ!」
「こじ開けろ!」
「急げ!」
どうやらシンがここに居る事が連中に知れられたようだ。当然と言えば当然だろう。この手の事に関してシンは素人同然なのだから。
「迷っている暇は無い、か・・・」
なるべくマニュアルの様な本を読んでみた。だが、英語で読めない箇所が多々ありイマイチ理解できないままだった。
ガンッ!ガンッ!バンッ!
バリケードを壊している音がした。
「おい、爆薬を!」
「おう!」
最早時間は無かった。シンは舌打ちして
「せめて日本だけでも・・・」
ここまで来た以上一か八かタップして解除と言う仮定で日本をタップしてみる事にした。座標が解除されて何も起きない事を祈りつつ・・・
「頼むぞ・・・」
タップしてみた。
「解除・・・できた、のか?」
ダラダラと冷汗をかきながらタブレットの画面を覗き見る。その画面には日本の国土にあった座標が無くなっていた。日本にあったいくつもの座標の点を解除して、英語で「座標を解除しますか Yes or NO ?」と出ていた。シンは迷わず「Yes」を選んだ。事実上の解除の様だ。
「よし、近隣の国にある座標を解除していけば・・・」
そう考え全世界の国々を見た。ユーラシア大陸辺りでは東南アジア全域とロシア等が大量の座標の点が集中していた。とてもでは無いが解除できるとは思えなかった。
「・・・・・近隣で少ない座標の国は」
明らかに座標が少ない近隣国を探すシン。
その間にも廊下から
「遅いぞ!早くセットしろ!」
「どけ!」
「全員銃器の用意しろ!相手はどんな奴か位分かっているだろ!」
タイムリミットがかなり迫っていた。
「くそ、オーストラリアは何とかなった。カナダ、も問題ない。後は・・・」
他の国の座標を目に通そうとした瞬間――
ドガァッ!
「!」
シンは勢い良く後ろを振り返る。
「ここにいたぞ!」
数人の兵士の様な男が英語でシンを見つけたと声を上げていた。その数人奥の兵士の様な連中は小銃を構えていた。シンは再び舌打ちをする。
「撃ぇっー!」
ドドドドドドドドドドドドッ!!!
その掛け声共に小銃を撃ちまくるシンは瞬時に両腕を6つの触手に変え先を刃状に変形させた。
「「「!?」」」
ヒュンッ!
無数の飛んでくる銃弾を素早く躱しつつその腕を武器として使い連中を次々と切り伏せていった。兵士の様な男達は無数の赤い飛沫を辺りにばら撒き
「ぎゃああ!」
「ああああああああ!」
断末魔を叫び、そのまま地面に伏せ赤い水溜りに浸りながら冷たくなっていった。
「くそ、やっぱり「BBP」の奴じゃこれじゃ無理か!」
「それでも撃て!倒れた奴はかまうな!」
連中はどうやら捨て身の持久戦に持ち込んでくるようだ。そのせいなのか今まで銃弾を躱し続けていたシンの身体にも次々と銃創ができていく。
「・・・!!」
シンは銃弾を躱すが物陰に隠れる事は無かった。物陰に隠れてしまえばここにある機器に銃弾を食らって壊れてしまう。最悪なのはその機器の内、重要な物があって、それが壊れて取り返しがつかない事態になってしまうのが問題だった。
だからシンはただ只管銃弾を避けて切り伏せる事位しか出来なかった
(まだ来るのか!?)
「クソ、まだ倒れねぇのか!?」
逐次投入される兵士の様な連中。その連中次々切り伏せていくシン。そんな状況の中でついに事態は大きく動いてしまった。
「く、食らいやがれっ!」
それはある兵士の様な男が持っていた物だった。その男は現状を打破するため、なりふり構わずの選択を取った。
「くたばれっ!」
兵士の様な男は何かを投げた。
「!!!」
「馬鹿野郎!!!」
「やめろぉぉぉっ!!!!!」
しかし、投げられてきたのは手榴弾ではなかった。小さな無線用のアンテナに何らかの機械から赤や青と言った複数の色のコードが乳白色の長方形の立方体の物につながれており灰色のテープで固定されていた。それがシンの目の前まで飛んできた時、世界の運命が決まってしまった。
「「「!?」」」
強い閃光が部屋中に包まれた。
男が投げたのは威力の高いセムテックス(高性能プラスチック爆薬の一種。 チェコスロバキアにて開発された)だった。シンが明らかに強く蹂躙に近い戦闘の中、現状を打破するために男がとった方法がこれだった。
しかし、これが間違いだった。シンは咄嗟に蹴って連中とシンとの間のほぼ真ん中で爆発した。近くにいた仲間の連中は爆発に巻き込まれて命を落としシンは大きなダメージを食らったが「BBP」によって1分にも満たない時間で傷が癒えた。
だが、問題はそこではなかった。男が投げたセムテックスの爆発により部屋にあった機器が誤作動を起こし、世界中に指定された国々にワープホールが出現してしまったのだ。
2XXX年シンが解除した国以外各国にてワープホールが出現しそこから異世界の怪物が攻め込んできた。
その1年後の世界。
アメリカの北部の一部はカナダに吸収され再び南北に分かれる。アメリカ合衆国としての機能は半減、当然軍事力が一気に半減した。
カナダはシンによって座標から外されため水際対策により問題なく正常に機能していた。その為現在では最も巨大な国となっている。
南アメリカ大陸はキュ-バの様な島国のような国以外は完全に国としての機能は無くなっていた。キューバ等の島国のような国は水際対策によりほぼ問題なく国としての機能は正常。この世界において数少ない社会主義国となっていた。
ユーラシア大陸の5分の4は怪物に支配される事態になっていた。
ロシアは全ての軍事力を異世界の怪物を討伐するために投入したが、数の暴力に押し切られた。結果、北の方に追いやられ-30度の極寒の地にてなおもロシアとして国は成立してはいたものの軍事力は自国でいっぱいいっぱいで他国に寄越すには不可能に等しかった。
中国、朝鮮半島、東南アジア地域、イスラエル以外の中東は無法地帯、或いは怪物達や異世界からの第3勢力によって支配されていた。世界遺産である万里の長城では新たな異世界からやってきた新たな武装勢力により占拠。インドのメッカでは第3勢力による実効支配が始まっていた。
イスラエルは巨大な壁を作り、移民を受け入れる。しかし、事実上怪物や盗賊、別の武装勢力に虎視眈々と狙われて自国の軍事力は全てそれに費やしていた。その為他国に援助する余裕はなかった。
オーストラリアはシンによって座標から外されため水際対策により国としては正常に機能していた。その為2番目に国土が広い国となった。
ヨーロッパの半分以上が怪物たちによって支配され、国としてまともに機能していたのはイギリス、ドイツ、スイス、ポーランド、ノルウェー、スウェーデン等の国々だった。それ以外の国は怪物や武装勢力の進行を食い止めるのに精いっぱいだった。現在移民を受け入れ開始していた。
アフリカはワープホールの出現によって怪物が一気に流れ込みそれを抑えるすべもなく国としてまともに機能を持った国は南アフリカ共和国位だった。
日本はシンのPCによって座標から外されため水際対策により国としては正常だった。ただ現在離島と言う離島には対空、対艦、対潜水用のミサイルなどの兵器が置かれ、以前の日本と比べれば相当軍事に傾いていた。各国との連携により今後の対策に追われていた。
そして、更に2年後。日本、オーストラリア、カナダ、キューバ、イギリス、ドイツ、ポーランド、ノルウェー、スウェーデンが条約を結び異世界からの怪物や武装勢力によって支配された地域を「異世界汚染」と呼び、最終目標ではそれらを完全に無くすため日本の兵庫県神戸市にて条約を締結された。これを「神戸条約」と呼ばれた。
これが「ブレンドウォーズ」の始まりだった。
デザートベージュのキャップに赤いマフラーをターバンのように巻き顔を隠していた。そこから覗かせていた瞳は紅かった。黒のシャツに黒のタクティカルベストにカーキのカーゴズボンを履き黒いタクティカルブーツを履いていた。背中にはHK416を背負っていた。
「・・・世界は変わっちまったな」
声からして若い男だった。その男が見ていたものはフランスのパリにあるエッフェル塔だった。エッフェル塔は怪物に占拠され完全に巣窟となっていた。
「・・・始めよう」
この男も「ブレンドウォーズ」に身を投じていった。
光景はいつの間にか徐々に暗くなっていく・・・
瞼を開ける。目の前には空は濃い藍色から徐々にスカイブルーになりつつあった。体を起こして山の奥の方を見ると、赤く美しい太陽が昇っていく。その状況を見て今が朝である事が分かった。朝日見ながら夢の事思い出していた。
「考えてみれば俺は二度も体が変わった事になるんだな・・・」
シンは「ブレンドウォーズ」の何故世界が異世界と融合してしまったのかを思い出していた。シンの目は遠くそしてどこか物悲しげに見える。
「zzz…」
「・・・・・」
ギアの鼾を聞いたシンは今自分が置かれている状況を思い出した。
「この世界にとって俺の存在は・・・?」
「ブレンドウォーズ」にとっての自分は「ブレンドウォーズ」の元凶となったうちの一つだった。この世界では自分にとって、どう齎されるのか。そんな事を思いながらシンの体中に赤い旭の光を浴びた。