プロローグ
思い付きのままに書きましたので後半から矛盾や伏線の回収ができていない事があるかもしれません。また、誤字脱字がありますがどうかご容赦ください。
ミ~ンミ~ンミ~ン
アブラゼミがチラホラと鳴きはじめた夏のある日。その日も俺は学校から帰るとすぐさまゲームをするためにパソコンに電源を入れ、「ブレンド・ウォーズ」を起動して楽しんでいた。毎日繰り返している習慣と言っても大げさでない程に。この「ブレンド・ウォーズ」とは俺が長年楽しんできた仮想現実世界での「TPS」(三人称視点)型アクションゲームである。因みにR-15指定だ。
このゲームの設定は『2XXX年、我々がいる「現実の世界」に「魔法が使える世界」と融合した。』という変わった設定のゲームだ。その為「魔法」や「銃」が使える。ここまででも変わっているのだが、更に「現実の世界」で自分の体の一部をサイボーグ化できる「ブラック バイオ プロシィディック」(Black Bio Prosthetic)通称「BBP」がある。
一言で言い表すならば「考える遺伝子」だ。体の一部分の遺伝子を「BBP」に変えるとその部分が黒くなる。一般人と違い圧倒的な筋力を持ち、疲れもしない。しかも、硬さを変える事ができる。例えばその部分が鋭利なナイフのような形を変えたり、壁を登りやすくするためにフック等の形に変えたりする等ができる。
その上魔法もある。設定上「魔法が使える世界」から伝わってきた魔法は「火」、「水」、「森」の三元素を基本として、他にも支援や補助などの魔法もある。
俺のキャラクターも少しではあるがその支援と補助、攻撃の魔法が使える。
何ともハチャメチャなゲームだ。ちなみにLvUPによって5ポイントずつ手に入る。そのポイントで「BBP」や「魔法」等をLvUPする。
そして、今の俺は「ストーリーモード」と「サブミッションモード」、「バトルロワイアル」等々と幾つものモードがある。今の俺は「ストーリーモード」でLvMAXまで上げるべく奮闘中だ。
画面に映っているこいつ。目の瞳の色は深紅で髪は銀髪。ツンツン頭の短髪で後ろの髪はくくっている。若くて整った顔に髭はない。オリーブグリーンのジャケットに細い白のボーダーの藍色のTシャツ、ブカブカで足首部分を絞っていないデザートベージュのカーゴズボン。そして、黒のミリタリーブーツ。左手にはRPG-7(ロシア製のロケットランチャー)を手に持ち、右手は指を鋭いナイフ状に変形したプレイヤーがモンスターを相手取って戦っている。
これが俺のPCだ。
「くおおおお、あともう少し…!」
カチャカチャとコントローラーのレバーとボタンの狂おしい程に暴れまくっていた。画面の向こうでは左手に持ったRPG-7で敵であるミノタウロスの様なモンスターとアウトロー風の敵兵士に向かって引き金を引いた。
バシュッ!
PCの後ろ辺りではRPG-7を発射した時に出る白煙が漂っていた。
ボォーンッ!
着弾し吹っ飛んでくるアウトロー風の敵兵の身体の一部だったものが上から落ちてくる。混乱しているミノタウロスの様なモンスターはモクモクと黒に近い灰色の煙の中を見渡していた。するとそこへ明らかに敵兵では無い人影が浮かぶ。
ボッ!
着弾し周りが黒煙で見えない中、突然指をナイフ状に変形した右手でミノタウロスの様なモンスターを切りにかかる俺のPC。
ズバッ!
ズバッ!
ズバッ!
ミノタウロスの様なモンスターの身体から切れ目が浮かび切れ目より上がり、そのままずれる様に落ちる。
ドスン…
残りの部分も倒れ込む。
ドサ…
そんな様子に敵兵士に気が付いた様で奥からワラワラと敵の増援が来る。
スチャッ!
RPG-7のミサイルをすぐさま装填し敵の増援に狙って構える。
何故俺がここまでやり込んでいたのかというと、LvMAXになると「LP」や新しい「BBP」等に使う10000ポイント等の莫大な報酬が手に入るからだ。だから今こうして寝る間も惜しんでLv99からLvMAXになろうとしていた。
照準を俺が狙っている所に合わせた時、RPG-7の引き金を引いた。
バシュッ!
ボォーンッ!
着弾した。すると普段は聞きなれないがこの上ない嬉しい音楽が流れた。
♪~♪~♪~♪~♪~!
その音楽を聴いた途端、歓喜で思わず
「おっしゃーついにMAX!!!」
ガッツポーズの様な喜びを表現するポーズをとって、大きく叫んでいた。
ついに・・・。
ついに俺は・・・・LvMAXまで到達した!
早速俺はLvMAXの戦利品を確認しようとするが不意にパソコンの画面上の時計を見た。
「やべ、こんな時間か・・・」
0:00。
週末の土曜か日曜でも無ければ、夏休みでもない。
だから次の日は登校日だ。
さっさと寝なくては。
俺はサッサと寝支度を整えながら、ゲーム画面を見た。
「・・・このまま10000ポイントを使っててもいいけどなぁ。何かこう、このプレイヤーキャラクターをベースに更に改造して現実に融通がきいて、俺の思い通りに改造して使えたらなぁ・・・」
勝手な妄想をしていた俺。
「それは、いい考え・・・」
「ん?」
何だ?と思い辺りを見る。ここには俺しかいない。
(気のせいか・・・)
俺はそう思い、念入りにセーブをして、パソコンの電源を落とした。部屋の電気のを消してベッドの中にもぐった。
俺はゲームの疲れのせいなのか、特に何かを思い返すことなくそのまま眠りについてしまった・・・。
しかし、電源を落としたはずのゲーム機が何故か起動し画面が強く光っていく・・・
ここまで読んでくださりありがとうございます。まだ続きます。
追記 改善してほしい部分がございましたらご連絡ください。