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殺人鬼J村くん。  作者: うずら
2/13

アグレッシブな獲物

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 仕事帰りのJ村くんがてくてく歩いていました。

 時計の針は二十一時を指しています。

 外はすっかり真っ暗です。


 しばらくすると、通りの向こうから若い女性がやってきました。

 どうやらJ村くんにはまだ気づいていないようです。

 

「しめた!」


 J村くんはポケットからホッケーマスクとチェーンソーを取りだし、装着しました。

 女性の行く手を立ち塞ぎ、スロットルを引っ張ります。


 ギュイィィィィン


 エンジンが高速で回転し始めます。

 その音で女性がはっとしたように顔を上げました。

 しばし見つめ合う二人。


「ひょっとして、あなたは殺人鬼ですか?」


 やがて女性が恐る恐る尋ねました。

 J村くんは返事をしようと口を開きかけ、思い直してやめました。

 喋る殺人鬼なんて陳腐です。

 かわりに、


 コクッ


 小さく頷きました。

 女性の目が驚いたように見開かれます。

 街中でライオンにでも出くわしたような顔です。


「本当に本物なんですか?」


 確認する女性の声は、震えているようでした。


 コクッ


 J村くんはまた小さく頷きます。


「私を襲うんですか?」


 コクッ


「キャアァァァー!!」


 女性は耐えかねたように悲鳴を上げると──

 ──なぜかJ村くんの方に向かって、ものすごい勢いで駆け寄ってきました。

 このままだとチェーンソーに一直線です。


「あっぶなあぁぁぁぁい!!」


 J村くんは間一髪でチェーンソーを放り投げました。

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