報告と驚愕
かなり遅くなりました
神威はギルドに帰ってきた。
「ただいまー」
そう言いながら神威はギルドの扉を開いた。
「おかえり」「おかえりなさい」
神威が王宮に行っていることを知っている人達からおかえりと返事が帰ってきた。
「カムイさんおかえりなさい」
アイシャは神威の元に駆け寄った。
「ただいま、ナギアの面倒見ててくれてありがとうな、何か問題なかった?」
「大丈夫ですよ、ナギちゃんとても大人しかったですよ」
「それなら良かった、ありがとう」
アイシャに抱かれていたナギアは神威の元に飛び移った。
神威は飛んできたナギアを受け止め頭をなでた。
ナギアは嬉しそうに目を細めている。
「それでアギスさんが今どこにいるか知ってる?」
「アギスさんでしたらギルドマスター室にいると思いますよ」
「それじゃあ今から行くけどアイシャも行く?アイシャにも知ってもらっときたいから」
「わかりました」
神威は受付に向かい受付にいたサリアにアギスのところに行くことを伝え、ギルドマスター室に向かった。
扉の前に着き何度かノックをした。
「誰だ」ど中からアギスの声が聞こえてきた。
「神威です。王宮であった事を報告しに来ました」
「そうか、入れ」
許可をもらった2人は中に入って行った。
「アイシャも居たのか」
「カムイさんに私にも知ってもらいたいと言われたので付いてきたのですが、大丈夫ですか?」
「カムイが良いのなら良いだろう。それでカムイよどうだった上手くいったか?」
「はい、ビックリするぐらい自分の思い通りにいきましたよ」
「そりゃ良かった、でどんな話をしたのだ」
「話は短かったので結果だけ伝えますと国王様エメリッヒさんと友達になりました」
「は!?」「え!?」
とんでもない事を普通に告げた神威に対して2人は驚きを隠せずにいる。
「ちょっと待てカムイ何をどうすれば国王様とカムイが友人関係になるんだ、いったいどんなどんな事をしたのだ」
「どんなこと……大雑把に言えば今回みたいな事があった時に対応しやすくなると思ったのでそんな感じのことを言いました」
「よくわからんがわかった、それでまだ何か企んでいるのか?」
「企んでない…とは言い切れませんね。でもそこまで詳しくは考えてませんよ、俺が困った時に助けてもらえるなら助けてもらうつもりですしエメリッヒさんが困ってる時は出来る限り手助けをしようと思ってる程度ですよ」
「そうか、それにしてもこんな事をよく言い出せたな」
「何とかなるだろう程度しか考えてませんでしたからね、結果上手くいったからいいじゃないですか」
「それでいいのか……わし的にはもっと先の事を考えて欲しいのだが」
「まぁ、次からは先の事を考えて行動しますよ」
「ああ、そうしてくれ……」
「それでさっきからアイシャの反応が全く無いのですが」
「お主がとんでもない事を言い出すから思考がフリーズしたのだろう、少ししたら戻ってくるだろう」
「なんかゴメンなアイシャ」
「……は!私は今まで…」
「あ、戻ってきた」
「今までどうなっていたのですか」
「気絶?してたみたい」
「そうですか…それで何の話をしていましたっけ?気絶していたせいか記憶がないのですが」
「カムイが国王様と友人関係になったと言う話だな」
「え、その話本当だったんですか」
「本当の事らしい現実を受け止めろ」
「頑張って受け止めます…」
「なんか空気が重いよ?」
何やかんやで2人とも予想の遥か斜め上を行く神威が国王エメリッヒと友人関係と言う現実を受け止める事がなんとかできた。
「それで、今からまたエメリッヒさんのところに行くんですよ」
「まだ何か用事があるのか?」
「エメリッヒさんと親睦を深める目的で昼を一緒にとろうってなってるんですよ」
「国王様と昼食を一緒にか…偉くなったもんだな」
「成り行きでなっただけですよ。それでもちろんナギアは連れていくんですがアイシャもカイゼルさんに会いに行ったほうが良いと思うんですよ」
「確かにそうだな。そういう事だアイシャ、カムイと一緒に行ってこい」
「確かにお兄ちゃんに顔を見せた方がいいですね、でもこれって私もお昼一緒に食べる感じですか?」
「そりゃ、一緒に行くんだから一緒に食べるでしょ」
「まぁ美味しいものを食べに行くと思って着いていきます」
「それじゃぁ今から行く?」
「待ってください、少し準備させて下さい」
そう言ってアイシャは部屋から出て行った。
「女の子ですね」
「女の子だからな」
「それで、アギスさんも来ます?」
「いや、わしは仕事が残っておるから遠慮しておく」
「そうですか、では俺は仕事の邪魔にならないように下に降りてアイシャの帰りを待ちますね」
「そうか、充分楽しんでこい」




