夢と加護
眠りについたはずの神威だが気が付けば知らない場所にいた。
「ここは……何処だ?」
その場所は、周りが永遠に白く何も無い空間であった。
「えーと、確か俺は……ダンジョンから帰ってきて、そんでベットで寝たんだよな?やのになぜこんな所にいる?つか此処は何処だ?」
急な出来事に混乱している神威の前に少女が現れた。
「ここは君の夢の中だよ神威くん」
そういい現れたのは、神威をこの世界に連れてきた神、創造神アリスである。
「お前は……アリス?何でこんな所にいるんだ?ってここって俺の夢の中?」
「そうだよ、ここは君の夢の中…君に用があってね、友達に頼んで来たの」
「俺によう?それに友達?」
「そうだね、先に神威くんに私の友達を紹介しようか、すぐ近くに居ると思うから呼んでくるね」
そう言うとアリスは何処かえと消えた。
大体2・3分ほど経つとアリスが現れた。
「ごめんね遅くなって、(ほら早くおいでよ)ごめんね彼女すごい恥ずかしがり屋で(ここまで来たんだからでできなさいっ!)」
何もないところからアリスは1人の少女の手を引っ張り出した。アリスに手を引かれて出てきた娘は見た目からおっとりとした印象がありアリスより身長は大きい、そして何よりも胸が大きい。
それを見た神威はその少女の第一印象はおっとりした娘よりも胸の大きな娘という印象の方が大きくなった。
(で、デカイ!それに比べアリスは……)
「ちょっと!神威くん失礼じゃない!?これでも努力はしてるんだよ!」
「そんなことよりその娘の紹介はいいの?」
「そんなことって言われた……、まぁいいわじゃあ紹介するね。この娘は夢の神のフィア、この娘のおかけで今こうして神威くんの夢の中で話がてきてるんだよ。ほらフィアも自己紹介位しなよ」
「え!わたし!?」
フィアはアリスに背中を押され一歩前にでた。
「え、えぇっと、わたしは夢の神をしているフィアっていいます。ええっと、そのーよろしくおねがいします!」
そう言いフィアはアリスの後ろに隠れてしまった。全く隠れきれてないが…。
「はい、よくでしました。ごめんね神威くんこの娘、馴れればいい娘なんだけどね」
「いや、大丈夫だよ」
「それならいいけど……、そうだ!フィア折角だし神威くんの庇護になりなよ、フィアその性格のせいで庇護下が少ないんだし」
「わかったそうするよ…」
「そうゆうことだ神威くん、こっちにいらっしゃい」
「なぁ、アリス1ついいか?」
「どうしたの神威くん?」
「加護を貰えるのは嬉しいけどさ、アリスの加護みたいに神化武装したとき魔力を多く消費するのか?」
神威は初めて神化武装をした時は気付いてなかったが後からかなりの量の魔力を消費していた事に気が付いたのである。
「その事なら大丈夫だよ。フィアのは戦闘向きじゃないから」
「そうなのか?」
「そうだよ、この話は本人に説明して貰うとするか」
「えっ!?わたしがするの?」
「当たり前でしょう!自分の事なんだし」
「うぅ……、わかったよ」
「分かればよろしい」
「スーーハーー。それでは今からわたしの加護について説明します」
「よろしくおねがいしまーす」
「はい、わたしの加護ですが、自分の身近に起きる未来と過去をランダムで見ることができます」
「ん?夢の神なのに未来と過去を見れるの?」
「はい、わたし夢の神以外に未来と過去の神とも言われてるのです」
「なるほどそれで未来と過去を見ることが出来るのか」
「はい、このぐらいしか出来ませんが役に立てると嬉しいです」
「ありがとうなフィア、夢から覚めたら早速使ってみるよ」
「はい、よろしくお願いします」
2人の会話を聞いていたアリスは満足げに頷いている。
「どうしたのアリス?」
気になったフィアは聞いてみた。
「いやね、なんだかんだでフィアは神威くんと仲良くなってるなと思ってね」
「本当だね、かむいくん」
「そうだな」
「良かったよ仲良くなれて、もしフィアが馴れないままだったらどうしよかと思ったよ。まぁ仲良くなれたから良いんだけどね」
「本当に仲良くなれて良かったよ。かむいくん改めてよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくな」
「んんー神威くんって人間の歳上とかには敬語だけど私達神には普通に話すよね、なんで?」
「そう言えばそうだな自分でも気づかなかった、やっぱり直した方がいいですか?」
「いや、私はいいよ、今更だし」
「わたしも大丈夫です。余りよそよそしいのは好きじゃないので」
「それじゃあ、今までどうりにするよ」
「うん、その方が神威くんらしいよ、それで神威くん何が悩みとかない?」
「どうした急に?」
「いやね、一応この世界には私が連れてきた訳だし何か悩みがあったりするかなって」
「わざわざ気にしなくても良いのに俺が行きたいって思ってたのをアリスが叶えてくれたわけだし」
「そうならいいけど、悩みとかない?」
「んー強いて言えば全力を出せないかな?」
「また、贅沢な悩みだね」
「自分でもそう思うけど一回ぐらい全力で力を振るってみたいなって」
「そうだね、もし神威くんが全力で戦うと周りに被害が出てしまうかも知れないしね………。よし!ここはわたしが力を貸してあげよう」
「いいのか?俺個人のために神様が力を使っても?」
「まぁ、だいじょぶでしょ」
「心配だ……」
「で、私からはこのアイテムを差し上げよう」
そう言い出したのは巻かれた紙である。
「それは?」
「これはね、広げると地図になっていてこの地図は違う世界の地図なの。それでこの地図の行きたい所にこうやって指を置いて魔力を流すと」
そしてアリスが魔力を流すと突如消えてしまった。
「え?アリスはどこに?」
「アリスは今さっき自分で指刺した場所にいる筈です」
疑問に思う神威にフィアが何が起きたか教えてくれた。
「そんなことが出来るのか」
「こうゆう事が出来るアイテムもあるのです。もうそろそろアリスも戻って来ると思いますよ」
するとアリスが消えた場所からまたアリスが現れた。
「お帰りアリス」
「ただいまフィア。まあこうゆう風にこの地図は移動する事が出来るの帰ってくる時は戻れと願いながら魔力を流すと戻れるよ」
「すごいな、これを俺にくれるのかいいのかこんなすごいの貰って?」
「全然大丈夫だよ、この地図は本来神が暇なときに暴れたりとかする時に行く世界に繋がっていてよくこの地図を無くす神も居てねこの地図のストックは幾らでもあるのだよ」
「へーそうなんだ、それだと俺がその世界行ったとき他の神様にあったりするのか?」
「その可能性はあるね、まぁ急に襲ってきたりするような奴は居ないと思うしあらかじめ私の方からもよく行く神には神威くんが居るかもしれないって伝えとくよ」
「それだと助かるありがとな」
「いえいえどう致しまして。そろそろ神威くんとはお別れかな?」
「そうなのか」
「うん、神威くんの身体が寝ている世界はもうそろそろ朝になるはずだから神威くんの身体が目を覚ますと思うよ」
「え!?もう朝になるの」
「そうだよ?」
「全く寝た気がしない……」
「身体の方は寝て疲れは取れてるはずだからだいじょぶだよ!」
「精神的な意味でね」
「おーとっ!もう時間だ神威くんバイバーイ」
「かむいくん、さよならです」
「え!ちょま……」
そして神威は意識を失っただがすぐに目を覚ました。目を覚ました場所は昨日寝たベットの上であった、隣でナギアが寝ている、その反対には地図が置かれていた。
「全く寝た気がしねー……」