表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/13

行こっか?

数年前の話だ。主婦のKさんは普段は霊感なんてまったく無かったそうだ。

そのKさんが不思議な夢を見た。

最初、Kさんは家族と一緒にいた。みんなで義母の家の玄関口に建っていたのだ。玄関のチャイムを押すと義母は普段の格好で出てきた。みんなそろって義母の前に立っていたが、義母はKさんを見るとその前に立って

「じゃあ、行こっか! 」

そう言って、Kさんの手を引くのだった。Kさんは

「うん! 」

と答えると素直にそれについて行った。玄関を入ると景色が一変した。吹雪が吹いている、家の中なのに。しかし、特に疑問にも思わずに義母と二人で吹雪の中を歩いた。義母の背中をとぼとぼ追いかけて行くと、あたりは真っ白になった。次に気がつくといつの間にかKさんは夏祭りの中にいた。

「Kさ~ん 」

気が着くと、そう言って手を振る息子のママ友達が、遠くに見える。“あれ~? みんないたんだ? ”不思議に思ったKさんはふと立ち止まった。

「Kさ~ん、こっちこっち 」

Kさんはその声にこたえた。はっと、目が覚めると汗だくで布団の中にいた。

「その時ね、高熱を出して、三日くらい寝込んでいたの。三十九度くらい。今思えば、私、精神的にだいぶお義母さんに頼っていたから、その気持ちがあって呼ばれたのかもしれないわね 」

Kさんが熱を出して寝込んだのは四十九日を過ぎてからだったが、ちょうど四十九日当たりには旦那さんがやはり高い熱を出して寝込み、その後に祖母に生き写しだった娘も四十度の高熱が続き入院までしていたのだ。


ちなみに、お義父さんはいまだに元気に暮らしているそうだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ