僕たちの夢が尽き果てる瞬間
ダッグアウトから選手用のロッカーに戻る
「S」とだけ書かれた黒い帽子をロッカーの上に乗せる
手に持っていたスポーツドリンクをふと一口だけ飲む
ユニフォームを脱ぐ
汗でぬれたアンダーシャツを脱いでカッターシャツに着替える
もうマネージャーは僕のユニフォームを洗濯しない
脱ぎ捨てたユニフォームを拾う
嗚呼終わったんだ
荷物をまとめる
ドロドロになったグラブを包む
スパイクを脱ぐ
三年間泥にまみれたスパイクを脱ぐ
仲間の待つ外へ足を踏み出す
ロッカーへ一礼する
球場へ一礼する
そうだ明日は髪を伸ばしに行こう
短編というより超短編