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フール エラー  作者: いくも
序章 プロローグに過ぎないもの
6/14

第7話 そして時は流れ……

今回は珍しく長めです。分けろって話ですよね(笑)



相変わらず話が進まない……

「やぁ、久しぶりだね」

今いるのは例の白い空間。やはり目の前にあの蒼い球がいる。


「やっぱり驚いてくれないっすねー」


「そりゃそうでしょ。カレンダーに赤丸つけてまで楽しみにしてたんだ」

「そんなに会いたかったすかー?」


「早く修行を終わらせたかった」


あれは地獄よりも酷かったぞ。いくつトラウマを埋め込まれたことか……

「見てたけど凄かったね。痛みに慣れるために爪剥がすとは考えてなかったよ」


たしかに痛みに慣れたいって言ったのは俺だけどあれは拷問だよな……


他にも目を潰されかけたり腕を折られたり散々だった。その後はパンジージャンプだったり大蛇との一騎討ちだったり(今考えたら馬鹿みたいだ。何やってんだ的な意味で)色々やらされてた。


「3日で慣れて笑いながら爪剥がしてた君も大概だと思うさね」


「笑わないとやってらんないよ。ホントに痛いときは笑っちゃうんだよね。しかもどのくらい痛いか分かっちゃってるから覚悟できちゃうし。

「その……お疲れ様さ………」

何故か空気が重くなってしまった。


「たけどその分楽しめたから全然問題ない」


刀や銃などの武器をの使い方を身に付けることが出来たし普通に生きているだけでは不可能な色んな体験出来た。トラウマが増えたのも事実だが。


と、雑談もほどほどに本題に入っていく。


「ところでここにもう一回呼んだってことは用事があるんだろ?」

理由は分かってるが念のために聞いておく


「想像通りだと思うにゃ。今から渡してない能力を付け足して異世界に行ってもらうにゅ。時間はまだ残ってるから質問でも準備でも何でもしていいにゃ」

質問していいのなら前から気になっていたことを聞いてみる。


「じゃあ聞くけどお金とかってどうなんの?あと格好も」

「今持ってるお金をあっちの世界に換金するから大丈夫だ。服は着替えたいのなら着替えてもいい。それをそのまま持っていけるぞ」


格好なんてあっちで変えることになるだろうから今は動きやすいように長袖の赤と黒のパーカーとジーンズの普通の格好だ。

今日呼ばれると分かっていたため着替えてから寝るようにしてたのである。流石に寝間着で異世界に行くのも嫌だったためお気に入りの格好で待機していた。


今持ってるお金が十万ちょい、絶対に普段持ち運ぶ金額では無いのだろう。今まで少しずつ貯めてた仕事での収入だったが師匠たちや友人など知り合いへ送ったり適当な募金をぶちこんだら結果このくらいになってしまった。

お金を受け取った時の師匠たちの顔は何とも言い難いものだった。確かに仕事を手伝っていたとはいえただ働きだったからな……


そんなことは置いといて


「まだ聞きたいことがいくらかある」


最初に遭った時から気になっていたことそれを今聞くしかない


「しょうがないから聞いてあげるわね」


「それだよ」


ん?と相手は何を聞かれるか分かってるような目でこちらを見る。とはいってもおぼろげな形でしか人形になっていないので顔の位置はわからないのだが……


「お前のちょくちょく変わるその性格は何なんだお前は何者なんだ」


はじめに会ったときにも思ったことだが目の前の存在はどんなものなのか説明されていなかった。師匠たちに質問しても回答は返ってこなかったがたまに接触してることしか分からなかった。そこでこの機会に聞いてしまおうとしたのだが……


「知らない」

返ってきたのは投げやりで丁寧で適当で真面目でそのどれでもあってどれでもない回答だった。


ぼくはね、と続けてそれは言葉を放つ


「別にこれと言った存在じゃ無いんだよ。神でも天使でも悪魔でも妖精でも精霊でも閻魔でも調整者でも創造主でも破壊者でも世界そのものでもそれらの使いでも主でもなんでもない、ただの現象の一部。不安定で不明瞭な存在」


その言葉はやはりはじめて遭遇したときと同じようで全く違うようなそをな何かを感じさせる。

「竜巻や台風、、オーロラや雷、それらと同じように一時的に発生しては消え、発生しては消え、そのサイクルの繰り返しの一部だよ。そこにあるかも分からないしいつ現れるかも分からない。そのくせ仕事を終えたらすぐに消え、またいつ現れるか分からなくなる」


指をトンボを捕まえるようにクルクル回しながら「それを解明しようとしてるのが人間だけどね。まぁ無理だよ。出来て予測をたてるくらい」とつづける。


「じゃあお前はふと現れる現象って事なのか?」

まるで妖精みたいだ。さっき違うと言っていたがそれが一番しっくり来る。


「だから違うって、妖精なんてファンタジーはこの世界にはいないよ。そもそも精霊には人に力を与えて違う世界に移すなんて事はしないし出来ないよ」


「それもそうだ。じゃあお前の事は人間風情には理解できないってことか?」


まぁ本人が自らの事を知らない(・・・・)と言ったのだから当然か。


自己完結して自分の中で答えが出たときに相手が純粋に不思議そうに言葉を放つ。


「そもそも人間に理解できることってあるの?」


……おっとぉ、急に哲学的な話になってきたな


「それに関しては反論しないが話を進めようぜ」

このままでは埒が明かないので話を止める。


めんどくさくなってきたので目の前の存在については考えるだけ無駄だと結論づけた。

「じゃあ次は何について聞く?」


「まだ時間は大丈夫なのか?」


どのくらい時間が余ってるか分からないが異世界に行くまでにどのくらい時間がかかるのだろうか。無意味な説明が多すぎて興味ない人は飽きてしまうだろう。魔法の説明でもしてみたいが今の知識と向こうでの仕組みが違うのか分からないと何とも言えないだろう。


魔法については後々説明する機会があって欲しいものである。


ならばとは言っては何だが今しか知る事のできないことを知る方が嬉しいだろ。


「じゃぁ『不安定因子』について教えてくれないか」


「君はたまに脳内で関係無い結論出して次に進むよね」


失礼な、考えないだけでちゃんとした結論はでてる。嘘だけど。



「……しょうがないわ。説明するわね」


説明が始まったが語尾が聞き苦しいものに変化(「にゃっ」とか「ですわ」とか)したため俺の口から説明する。





まずは俺が不安定因子となってしまった時に発生する異常を説明すると


ハッキリ言って何もない(・・・・)。何も影響無いなら放っておけば良いじゃないかと思うじゃないか。俺もそう思った。


しかしそんなわけにはいかない。例えるならパソコンのプログラム。例えるなら会社の社員。例えるなら醜いアヒルの子。 パグがあったら影響無くとも修正する。無能な社員は真っ先に切り捨てる。醜いアヒルは集団から迫害される。

どれも違うが異常、劣性、それらを嫌うのは同じだ。天才が嫌われたりする傾向があるのも自分が劣性だと思いたくないからである。


しかし自分を上位に置くため弱い者を近くにいさせるというのも動物の性であり、家族形成の一つである。



まぁここまでは持論に過ぎないので話半分に聞き流してくれると黒歴史にならずに済むだろう。今書いてるだけで恥ずかしくなってくる。



そんなことより自分の事だ。

周りに対する影響か無いのもそれなのになぜ消されるかはさっきの説明のパソコンのバグが分かりやすいだろう。醜くいか無能なだけで消すほどこの世界は厳しくないし酷くない。小さなバグを消していくほど几帳面でもないと思うが……


小さなバグと言うのが師匠たちの様に異世界に行って返ってきた人、似たような理由で神隠しに遭いそしつ返ってこなかった存在の穴埋めとして創られた生物たち。この時に発生した歪み。その歪みが俺という存在に入ってしまったと言うことである。とばっちりも甚だしいものである。


そんな歪みの固まりであるバグがこの世界に存在し続けたらどうなるか分からない。それが『不安定因子』である。


前に説明されたようにのれが他の生物、植物や動物だったら問題は無かった。拒絶されるか迫害されて命を無くし歪みが細かく分かれて散らばるだけである。

しかしそれが知能の使い方を知り類まれなる理性を得た人類に入ってしまった。ただ人に嫌われやすくなって死を望まれる、ただそれだけになってしまった。

今の時点では問題は一切ないが今度どのように変化するか分からない。パソコンのバグとちがって変化して進化するものだからだ。勿論退化する可能性もあるが進化と退化どちらが有益か有害かは判断できない。どちらも有益にはらないだろう。し有害になるだけだ。


そんなわけで現時点では無益無害なわけだがそれがいつパンドラの箱になるかわからない。だからこの段階で処理してしまおう。


そんな経緯があって俺が異世界に行くのが決定したのだ。


「そこまでは正解!!良くできました!!あんな語彙不足で話しのつじつまが合わない説明良くできました!!!」


完全に馬鹿にされてるが自分でもまとめきれてなく話がおかしくなってるのが分かるため否定できないのが悔しい。


「補足するなら」


馬鹿にした後説明を続ける。


「君が異世界に行ったときにどんな影響があるかは心配しなくて良いよあっちも埋めるべき存在が必要だったから君は歪みを洗い流した後その役割についてもらうよいやいや役割といっても別に仕事をやってもらう訳じゃなくてただのパズルを埋めるだけのピースで邪神の復活みたいな馬鹿なシナリオのためのパーツとかじゃないよ。あくまで世界が世界として成り立つためのピース」


「だったら向こうの世界で何をやっても良いのか?」


「異世界に移ったり被害を与えたりしなければ何やっても構わないよ」

なるほどねぇ。せいぜい楽しみますか。


「それじゃあそろそろ世界を移動する準備をするっちゃ」


聞きたいことはまだまだあるが後の楽しみにでも取っておこう。



今回は良く分からない事ばっかり言ってますね。


次話こそは異世界に行きたいな

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