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4話 親衛隊結成!

えーと、久しぶりの更新ですね。これからはあまり間を空けないように頑張りますのでよろしくお願いします。ではどうぞ~☆

 入学から最初の金曜日の昼休み、リリーは課題のノートを提出するために職員室へと向かっていた。普段は一人で行かずに愛斗に連れていってもらうのだが、今は愛斗はいない。それにリハビリも兼ねて、壁に手をつきながら歩いて行く事にしたのだ。

「んん、疲れた」

 リリーは階段の踊り場で疲れて座り込んだ。

 そんなリリーを階段の上から見下ろす三人の男子生徒がいた。

「ユウさん。次のターゲットはあの子ですか?」

 ユウさんと呼ばれた男子生徒はにやりと頷いた。

「お前ら、よく聞け。新入生は宝物の宝庫だ。俺がお手本を見せてやる」

「さすがっス!ユウさん!」

 どうやら男子生徒三人はリリーをナンパするつもりらしい。ユウは踊り場で一休みするリリーに近づいた。リリーもそれに気づく。

「こんにちわ」

「やあ、どうしたの?大変そうだね。手伝おうか?ほら、肩を貸すよ」

 リリーはとてもありがたかったが断った。

「お気持ちだけで十分です。リハビリも兼ねているので」

 ユウは少し悲しそうな顔をした。

「そうですか、では後で一緒に食事でも?もちろんお代は僕が」

 リリーは少し迷った。少し顔を赤らめる。

「ええと、じゃあ少しだけなら・・・」

 リリーがそう言った時だった。ユウは飛び蹴りを喰らい吹っ飛んだ。

「ぐわっ!」

 壁に叩きつけられたユウは相手を睨んだ。その相手は愛斗だ。

「おい、貴様。誰に手を出している」

「何だと!お前こそいきなり何だ!」

 愛斗はリリーを抱きかかえ、ユウを睨みつけた。

「今日は見逃してやるが次は無い。覚えておけ」

 愛斗の冷静で凄味の入った声にユウは怖気づき、脱兎のごとく逃げていった。

 愛斗はリリーの顔を笑顔で見つめた。

「リリー、怪我は無いか?職員室まで行くのなら俺に言ってくれ」

「でも、何時までもそうしているとリハビリが・・・」

「無理してリハビリなんてする必要なんて無いぞ。無理して今の様な奴に絡まれたらどうする?」

 リリーは口篭った。

「じゃあ・・・お願いします」

「任せろ」

 愛斗はリリーを抱え、歩き出した。


「では話し合いを始めたいと思います。議題がある人は提案してください」

 亜麻音がクラス全員を見回す。普段は議題は出てこないのだが今日は違った。

 愛斗が手を挙げたからだ。

「では愛斗くん、どうぞ」

 愛斗は立ち上がり、教卓に立った。

「俺が提案する議題は「リリー親衛隊」の結成についてだ」

 全員が呆けた顔をする。

「いきなり何だよ?愛斗」

 イヴォンが笑い出した。

「笑い事では無い!」

 愛斗は事情説明を始めた。

「今日の昼休み、リリーが上級生に絡まれるという許しがたい事件が発生した。これによりリリーには護衛が必要と感じた」

「それは愛斗じゃ駄目なの?」

 秀人が最もな質問をした。

「俺も四六時中、何時でも傍にいるのは不可能だ。もちろん最善は尽くしているが」

 リリーは少し困った顔をした。

「愛斗さん、私は平気ですよ」

「いや、リリー。お前に何かあってからでは遅いんだ」

 イヴォンがため息をつく。

「要するにファンクラブだろ・・・」

「ファンクラブでは無い。親衛隊だ」

 愛斗は教卓を勢いよく叩いた。

「さあ!我と思う者は手を挙げろ!」

 沈黙。

 亜麻音がパンパンと手を叩く。

「はい、却下ね。第一、不純だわ。ファンクラブなんて・・・」

「親衛隊だ!」

「じゃあ皆さんに聞いてみましょう。その馬鹿げた親衛隊に参加する人がいるのか」

 亜麻音が全員に向き直った。愛斗もそれを習う。

「改めて言う。参加する勇気のある者はいるか?尚、俺は零番隊隊長として参加決定だ」

 一人の少女が立ち上がる。カミーユだった。

「私は参加する。リリーが心配」

 愛斗は頷き、参番隊隊長の所に名前を書きこんだ。

「まあ、カミーユが参加するんなら俺も」

 ロランが立ち上がった。浅代も同じく立ち上がる。

「愛斗さまが先頭に立つのならお供しますわ!」

「俺もやりますよ」

 セドリックも立ち上がった。

「皆さんが参加するのなら」

 愛斗の友達であるアルヴィも立ち上がった。

「しゃあねぇな。俺もやるか」

 イヴォンもだ。

「秀人もやるよな」

 秀人も仕方なく頷く。

「分かったよ」

「なら私たちも」

 立ち上がったのは双子の兄妹、カリーヌとシルヴェストルだ。

「なんや、賑やかになってきたな~」

 絢が立ち上がる。愛斗は亜麻音を見た。

「親衛隊結成だな」

 亜麻音は悔しそうに歯軋りしたが諦めた。

「仕方ないわね・・・認めるわ」

 では、と愛斗が咳払いをした。

「これよりリリーからの挨拶がある。よく聞いてくれ」

 全員が静まり返る。リリーが愛斗に支えられながら教卓に立った。

「ええと皆さん。私のためにここまでして下さってありがとうございます。何とお礼をしていいか分からないのですが、皆さんには心から感謝の気持ちを示したいと思います」

 クラスが歓声に包まれた。一部を除いて・・・。

 アルマが勢いよく立ち上がった。

「可笑しいわ!何でリリーなんかに親衛隊な訳?相応しいのは私よ」

「そうよ、澪坂愛斗のロリコン!」

「そうだ!」

 一部の生徒が立ち上がり抗議し始めた。中にはクローディヌもいる。浅代が慌てた様子で愛斗に駆け寄った。

「愛斗さま、どうしますか?」

 愛斗は立ち上がった生徒を指差した。

「親衛隊の名において取り押さえろ!」

 その一言で親衛隊が襲い掛かった。反対派も応戦する。

「初日の恨みをはらさせてもらうわ!」

 亜麻音が愛斗の後頭部に箒を叩き付けた。愛斗は自分の身よりリリーを庇った。

「リリー、逃げろ!俺が足止めする」

 愛斗はチョークの粉をぶちまけた。回りが咽る。

 教室は既に戦場と化していた。そこにオスカーが一喝した。

「うるさい!やめなさい!」

 全員がその一言でピタリと止まる。

「君たちが喧嘩するのは構わないが他所でやってくれ!ここは教室だ」

 全員が渋々と席につく。

 いきなり、教室に泣き声が木霊した。泣いているのはリリーだ。愛斗がリリーに駆け寄る。

「どうした、リリー?怪我したのか?」

「違います・・・私の事で皆さんが喧嘩をしてしまったなら私が悪いんです。私は・・・愛斗さんだけでいいんです!」

 愛斗はリリーをしっかりと抱きしめた。

「すまないリリー。俺が間違っていた。喧嘩はよくないな」

 リリーは愛斗に抱きつき、大声で泣き始めた。

 教室の空気は気まずくなった。

「リリー、俺がいるから、大丈夫だ。泣かないでくれ」

 愛斗が頭を撫でながら慰めるとようやく泣き止んだ。

 ロランが拍手をした。

「やっぱ、愛斗とリリーは最高のペアだぜ。なあ、みんな?」

 アルヴィが頷いた。

「そうですよ。親衛隊も必要ですけどやっぱり一番は愛斗さんがリリーさんを守ってあげることですよ」

 全員が頷いた。愛斗も顔を上げて全員を見回した。

「みんな、ありがとう。リリーにはやはり笑顔が似合ってるな」

「ありがとうございます」

 教室の真ん中で愛斗はリリーの額にキスをした。

 他の者はただ照れるだけであった。



秀「はい、二回目です。前回は酷い目に遭いましたが、今回も頑張りたいと思います!」


渚「同じく頑張りま~す!」


秀「じゃあ今回のゲストはこの方です!」


ロラン(以下、ロ)「俺が二回目なのか?」


渚「その通り。まあ座って」


秀「では質問です。彼女はいますか?」


ロ「その質問、前回と同じじゃないか?」


秀「まあそうですね」


ロ「お前はそれで前回酷い目に遭ってるだろ?」


秀「はい。で、どうなんですか?」


ロ「どうも何も1話でいるって言ったし、3話でもその話やっただろ?」


渚「(ロラン君、鋭いわね・・・)」


秀「ではいるんですね?」


ロ「まあ、カミーユがいるしな・・・」


渚「何か進展は?」


ロ「特に無いな」


秀「でも3話でキスされてたような・・・」


ロ「あれは特別だ。別に唇にじゃないし・・・」


渚「一日に何回位キスしてるの?」


ロ「ちょww、そんな何回って!俺は何処かのロリコンとは違うんだぜ」


愛斗(以下、愛)「誰がロリコンだ?」


ロ「うわっ!出た!」


秀「あっ、愛斗」


渚「愛くん、どうしたの?いきなり出てきて」


愛「お前らに言っておくが俺はリリーをそんな目で見たことは一度も無い」


秀「(別にその話はしてないんだけどね・・・)」


ロ「嘘つくな!一日に何回キスしてるんだよ!しかも教室で・・・」


愛「あれはそう言う意味ではなく、只のスキンシップだ」


秀「へぇ~(何故だろう。信用できない)」


渚「まあ、愛くんとリリーちゃんは一心同体だもんね」


愛「そう言うことだ」


ロ「あの俺のコーナーじゃなかったの?」


秀「そうでしたね。では時間がなくなったのでまた次の機会に」


ロ「は!?愛斗が言い訳して終わりじゃねぇか!」


渚「次回もお楽しみに!」


ロ「待て!俺の出番は?」


愛「来週は出番ないぞ」


ロ「そんな・・・」


おしまい

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