左利きの彼女(元未公開作品)
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:(仮)左利きの彼女
▼登場人物
●加古井 真守:男性。25歳。サラリーマン。
●野藻江 好子:女性。25歳。真守の彼女。左利き。
●弓野カナエ:女性。25歳。真守の元カノ。
●浅間椎名:女性。25歳。サイコパス。左利き。
●剛田信二:男性。50歳。連続殺人犯。右利き。
▼場所設定
●真守の自宅:都内アパートのイメージで。
●街中:一般的なイメージでOKです。
NAは加古井 真守でよろしくお願いいたします。
(イントロ+メインシナリオ+解説:ト書き・記号含む=3742字)
イントロ〜
皆さんこんにちは。
突然ですが、皆さんは右利きですか?左利きですか?
今回は、左利きの彼女を持つ彼氏の身に起きた、
少し衝撃的な意味怖のお話です。
メインシナリオ〜
ト書き〈デート〉
俺の名前は加古井 真守。
今年25歳になる独身サラリーマン。
と言っても俺には彼女がいる。
彼女の名前は野藻江 好子。
好子とは学生時代に知り合った。
(彼女が何か書いているのを見)
真守「左手でよくそんなに綺麗に書けるよなぁ」
好子「左利きなんだから当たり前じゃない♪」
彼女は左利き。
字を書くのもボールを投げるのも左手だ。
ト書き〈トラブル〉
そんな或る夜の事。
好子が何者かに襲われた。
刃物で切り付けられたようだが、
偶然 自転車がそこを通り掛かり、
犯人は速攻で逃げていった。
すぐ警察から事情聴取を受けた彼女は…
・左手に振りかざしたナイフで切りつけられた
・背は私と同じくらい
そう証言した。
ト書き〈数日後〉
真守「大丈夫か?まだ痛み残ってるか?」
好子「ううん、もう平気」
真守「そっか。無事でよかったよ。でも界隈で連続殺人事件も流行ってるみたいだし、気をつけないとな」
少し前からここ界隈で、
女性ばかりを狙う連続殺人事件が起きていた。
捜査は難航しており、犯人の輪郭すら掴めていない。
ト書き〈更に数日後〉
数日後。
街中で…
カナエ「あ、真守ちゃん!久しぶり!」
偶然、カナエにあった。
カナエは俺の昔の彼女。
もう別れて随分経つ。
当時から俺はアパート暮らしをしていたので、
カナエは俺の部屋の合鍵を持っていた。
でもカナエがいっとき浮気をし、それが理由で俺達は別れた。
カナエ「元気そうね♪どう?今夜飲みに行かない?」
真守「オイオイ、俺達もう別れたんだぞ?」
カナエ「分かってるよ♪だから友達として付き合えばいいじゃない♪」
カナエは変わらず浮気性だ。
ト書き〈浅間椎名 登場〉
その日の仕事帰り。
残業で遅くなった俺はいつもの近道を歩いていた。
そんな時…
真守「あれ?浅間さん?」
向こうから見慣れた女性が歩いてきた。
椎名「あー真守君じゃないの♪」
彼女も学生時代の友達だ。
名前は浅間椎名。
俺と好子の共通の友達だった。
実は俺と好子、カナエと浅間さんは同じ大学。
カナエと別れた後に好子と付き合った。
浅間さんはカナエとよく遊んでいた。
だからか俺にとって浅間さんは少し遠い存在。
椎名「久しぶりね♪好子とは上手くいってる?」
真守「あーお陰さんで」
椎名「あ、そうだ。このまえ好子と喋ってたんだけどさ、いつか3人で一緒に遊ぼうなんて計画してんだけど、大丈夫??」
真守「あ、そーなの?聞いてなかったけど、まぁ俺は大丈夫だよ♪」
椎名「いま真守君どこ住んでるんだっけ?」
真守「前から変わってないよ。ずっとネオパレス」
そう言えば、彼女はウチに来た事がない。
俺は一応住所を教えた。
彼女は俺が言う住所をメモに取り始めた。
真守「そう言えば浅間さんも左利きなんだね」
椎名「そうよ♪子供の頃は右利きに直せって言われたんだけどね」
それから少し喋って別れた。
ト書き〈カナエが殺される〉
それから少しトラブルがあった。
好子「真守!アンタまだカナエと続いてたの!?」
真守「何でだよ、そんな事ねーよ!」
好子「じゃあ何でカナエから連絡来てんのよ!」
この前会った後、カナエは暫く俺にメールしていた。
そのメールを消すのを忘れ、好子に見つかったのだ。
それから僅か数日後、カナエが殺された。
しかも交差点の真ん中で。
真守「カ…カナエ…」
この犯行の可能性として挙がるのは、
例の連続殺人事件の犠牲者と言う事。
今回の連続殺人事件の特徴は…
・人目の付く場所で遺体が発見されている
・犯行は短時間で終えている
・被害者は全て女性
犯行の手口から見て、おそらくカナエも…
「連続殺人事件の被害者になった」
という見方が警察の間でも立てられた。
そしてカナエに起きた悲劇のニュースを見たその日、
俺は自分の携帯電話を壊してしまった。
ト書き〈真守のアパート〉
それから数日後。
今日は好子と浅間さんが家に遊びに来る。
それに今日は俺の携帯電話も戻ってくる。
真守「トイレに携帯落とすなんて、俺も間抜けだよなぁ」
とりあえずショップまで携帯を取りに行き、
また家に戻ってきた。
そして携帯を手にした瞬間、着信が入った。
真守「おー好子か?ああ今から来いよ♪」
俺は電話を切ったあとすぐ部屋を掃除し始めた。
でも浅間さんはこの日用事が入り、
来れないかも知れないと好子から。
ト書き〈好子が来る〉
好子「よっほー♪来たよーん」
早速、好子が到着。
部屋に上がり、一緒にテレビを観始めた。
また連続殺人事件のニュースをやっている。
好子「カナエ…可哀想だったね…」
好子は少し罪悪感を感じていた。
ト書き〈携帯のメール〉
俺はそれから携帯を取り、いろいろ設定をし直そうとしだ。
その時…
真守「あ、メール入ってる…」
携帯番号もメールアドレスも変えてない。
だからこれまで通りメールが入っていた。
でもよく見ると…
真守「え…カナエから…?」
なんとメールの送り主はカナエ。
メールが送られていた日は、
カナエが殺害されたその日。
おそらく殺される直前に送ったのかも知れない。
カナエが亡くなったその日、
俺は自分の携帯電話を壊していた。
だからメールを見る事が出来なかった。
その文面は…
あとでちゃんと電話するけど
今できないからメールするね!
真守ちゃん気をつけて!
彼女さん守ってあげて
真守「…どう言う事だ?」
と思った直後、今度は電話が掛かった。
非通知設定。
とりあえず出た…
「ねぇ真守君、彼女と会わないほうがいいよ。彼女も、もうすぐ殺されるんだから…」
その時、テレビのニュースで速報が入った。
あの連続殺人事件の犯人が捕まったと言う。
犯人は駅構内で暴れており、
右手に刃物を持ち振り回しながら、
通行人を無差別に殺傷していた。
そこで現場の警官に取り押さえられた。
見るからに、犯人は大柄の男だった。
解説〜
はい、ここまでのお話でしたが、意味怖の内容は分かりましたか?
それでは簡単に解説いきます。
冒頭で、好子は何者かに刃物で切り付けられます。
でも咄嗟の事で犯人の姿を見ておらず、ただ…
・左手に持った刃物を振り下ろしてきた
・背は自分と同じくらい
と証言します。
界隈では連続殺人事件が流行っており、
もしかするとこの犯人による犯行…?
とも疑われました。
でもラストの場面で犯人の特徴は…
・右利き
・大柄の男
と報道されます。
好子を襲った犯人がもし連続殺人事件の犯人なら、
・右手に持った刃物を振り下ろし
・背は自分より随分高い
となる筈。
つまり好子を襲った犯人と、
連続殺人事件の犯人とは別人…
という事になりますね。
そして…
「彼女と会わないほうがいいよ。彼女も、もうすぐ殺されるんだから…」
と言うこのセリフ。
真守が好子と会っているのを、
なぜその電話相手はリアルタイムで知っていたのでしょう?
それはつまり、
部屋の中で真守と好子が実際に会っている所を見て知っていたから。
つまり電話相手はこの時すでに、
真守の部屋に居たという事です。
どうやって部屋の中に入ったのか?
それは合鍵です。
真守は学生時代から部屋を変えていません。
そして当時、部屋の合鍵を持っていたのはカナエ。
更にそのカナエの友人には浅間椎名が居た。
カナエは既に死亡している為、
ラストの場面で真守の部屋に居る筈ありません。
つまりカナエから合鍵を奪い、
真守が携帯電話をショップに取りに行った間に部屋に侵入していたのは…
浅間椎名でした。
ここまで来ればもう解るでしょう。
カナエを殺害し、好子の殺人予告までしたのは…
浅間椎名。
椎名は、界隈を賑わす連続殺人事件に便乗する形で、
カナエを殺していたのです。
しかしどうやって大通りで殺害したのか?
方法は簡単。
別の場所で殺害し、車でそこまで運んで放置した…
この殺害経緯は、連続殺人犯が取っていた行動と同じ。
それを模倣し、カナエも連続殺人事件の被害者に見せ掛けたのです。
そしてメール内容から見ても分かるように、
カナエは椎名の異常性に気付き、その事を真守に伝えました。
これに気付いた椎名はカナエを口封じの為に殺していたのです。
実は椎名はサイコパス気質の持ち主で、
学生時代から真守の事を気に入っていました。
真守が残業で遅くなり、近道をして家に帰った時。
その道に椎名が現れたのも偶然ではありません。
真守がいつもその近道を使っていた事を、
椎名は前もって知っていたのです。
つまり椎名は真守のストーカーになっており、
真守に近づく女を排除しようと計画しました。
もしかすると寄りを戻すかも知れないカナエを先ず殺害しました。
好子を切り付けたのも椎名。
椎名は左利きで、背も女ながら好子と同じくらい。
ただ失敗した為、次の機会を伺っていました。
その後、計画的に好子も殺そうとした椎名でしたが、
突然大胆な行動に出ます。
好子の殺害予告をする事で、
「好子に関わると自分も危ない…」
という事をそれとなく仄めかし、
好子から真守を引き離そうとしたのでしょう。
今回は2つの事件が並行していたので、
少し複雑だったかも知れません。
電話を掛ければ自分の犯行だとすぐバレる。
にも関わらず電話をした椎名の行動心理は、
おそらく常人には理解しがたいものです。
この辺りがサイコパスの浅墓さ、いや…
異常性を秘める恐怖というものでしょうか。
(※)これまでにアップしてきた作品の内から私的コレクションを再アップ!
お時間があるとき、気が向いたときにご覧ください^^
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=bklVsATNxLE&t=395s
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
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