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6,変わってしまった (アーサー)

俺の幼馴染が最近、詳しくは8年前くらいからよそよそしくなった。



俺たちは小さい頃からロレッタ、エリノア、クレメンス、そして俺の4人でよく一緒に遊んでいた。その時はロレッタもずっと笑顔だった。エリノアも病弱で体力はそこまで無かったが一緒に楽しく遊んでいた。しかし、エリノアの神聖魔法の覚醒が分かってから歯車が狂いだした。



「お〜いロレッタ!エリノアは?」

『おべんきょう』

「そっか…( ゜д゜)ハッ!そういえば俺も家庭教師来るんだった!ごめん、今日遊べない!」

『そっか…じゃあね』

「おう、ごめんな」



その頃から俺の勉強も忙しくなり、クレメンスも修行で忙しくなった。エリノアが勉強しているのにロレッタが一緒に勉強していないのについた不思議に思ったが、聞かなかった。それから4人で集まれる頻度が減り、1年後には月に1回程度までに減った。その間に、俺達いや、ロレッタを抜いた3人は才能を開花させ、周囲から期待されるようになった。しかし、ロレッタは違った。そのためロレッタは集まりに来ることがほとんど無くなり、会うことはなくなった。久しぶりに会ったのは、その3年後のデビュタントのときだった。



『お久しぶりです。』

「あ、あぁ久しぶりだな。元気だったか?」

『はい。』

「そうか…。最近忙しかったのか?4人で集まれることがほぼなくなったが…」

『幼馴染なのに、1人置いていかれるわけには行きませんので』

「………………」

『どうかしましたか?』

「なんで…敬語なんだ?いつもどおりタメ口でも」

『一応、公の場なので』



今まで、一緒に育ってきてずっとタメ口だったのに…。久しぶりに会ったロレッタはよそよそしく、何より俺の大好きだった笑顔が消え、作り笑顔になった。胸が締め付けられるようだった。人が変わったように、中身が違う人と入れ替わったのではないかと思った。だが、もっと衝撃的だったのは学園の入学式だった。





入学式でロレッタにあった。ロレッタは俺を見て、『殿下』と呼んだ。また胸が締め付けられるようだった。今までは敬語であったとしても『アーサー』と呼んでくれていた。いくら人が変わったとしてもそこだけは変わらないと思っていた。



「な、んで……」

『??どうかしましたか?』

「なんで殿下って………アーサーって呼んでたのに……」

『………一応学校なので。プライベートではありませんから。』

「なんだよそれ…そんなの関係無いだろ…」

『ですが…』

「じゃあお前のプライベートは何処なんだよ…」

『わかりました………』

「敬語も駄目だ。俺は敬語使ったら俺は王太子を降りる。名前も今後5回使ったら王太子を降りる。」

『…………………わかった』
















あぁ

















俺の大好きだったロレッタはいなくなってしまった………


















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