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おじいちゃん、地雷を踏む

前回、おじいさんは、思ってもみなかった幸運?のため聖剣を手に入れることができたが、

今一つの問題に直面していた。


「ところで、わしここから出たいんじゃが、出る道を知ってるかのぉ」


「いえ?この先の道は崩落で埋まっていて私が知ってる道はもうないですが、

来た道から帰ればいいのではないかと……」


「いやわし穴から落ちたんじゃが……」


「……」


「あとすまんが、もう限界なのでちょっといいかな?」


「ちょっとなんですかってなんでズボンを脱ぐんですか?」


「いや歳をとるとどうしても近くなってのぉ」


「待ってそこでやるのは勘弁して……」


ズボンを脱いで立ち小便を始めるおじいさん。

ジャー…


「待てと言われてももう遅い、誰もみていないんじゃ、壁に立ち小便しても問題なかろう」


「私、汚された……」


「え?お前は剣じゃろ、何が……」


「私の本体は剣ではないのです、この剣は端末…わかりやすく言えば現し身というべきもので

この剣が刺さっていた付近は全て偽装されているシステムの一部で、いまあなたが

おしっこをかけたところに私の本体が……」


「え?」


「もうお嫁にいけない……責任取ってください。」


「いや剣に責任を取れと言われても」


「ちょっと待ってください。もうこうなったら本体を起こします。

まず汚れを落とすために、緊急用の除染装置を発動するので、

そこの岩の影にはいってください。」


「え?」


音は聞こえないいのに急に頭の中に何かの声が響く。

『緊急除染装置が作動します。生命体に致命的な影響が出る場合があるので、

生命体は、至急緊急用コフィンに避難してください。別途洗浄と除染、治療措置を行います。』


「そこの岩影の右に赤いスイッチ スイッチじゃわからないですね。赤い丸い出っ張りがあると思いますので

それを押し込んでください。」


確かに岩陰に隠れて赤い丸い何かがある。


「これを押すのか?」


「早く押してください。」


『緊急除染装置が作動まで、あと15秒、10秒……』


「え?」


「早く押してください!!」


嫌々ながらその赤い何かを押し込んだ。


するとおじいさんは、下から出てきた円筒形の透明な何かに閉じ込められ

そして下から液体が入ってきた。

その液体にかかると靴がとけ、そして服もかかった部分から溶けて消えていく。


「何をやったんじゃ、わしはまだ死にたくない!!」


「除染のための標準手順ですので、悪しからずご了承ください。」


そういうまに首元まで液体は届き、そしておじいさんは全裸となった。

「わしのヌードなんて価値がないぞー誰得じゃぁー ああもう首まできた。死にたくない。」


「大丈夫です。息はできるので、とりあえず処置完了までお休みください。」


おじいさんは謎の液体に沈み暴れたと思うと急に動かなくなった。

「ガボガボガボ……」


「さぁこれから忙しいですよー」


**********************


そして1日後おじいさんは目を覚ました。


「一体これは何じゃ、洞窟の中にいたと思ったのじゃが、あと腰が痛いのが

治ってるんじゃがやっぱりここは、天国か?」


そこは、おじいさんには理解できないが、近未来的な部屋で、そして

円筒形のケースにおじいさんは入っていた。


プシューガチャンガチャンガチャン


そして円筒形のケースが床にしまわれ、そしておじいさんは解放された。


「ここは天国ではありませんよ。」


「お前は聖剣か?」


「ええそうです。とりあえず衣服を出すのでそれをきてもらえますか?」


プシュっていう音と共に壁が開きそこには服がかかっていた。


「これを着ればいいのか?」


「ええ、まずはそれをきてください。」


いそいそと服を着るおじいさん。一体誰得なサービスシーンなのか……


「服を着たんじゃが?」


「ならご対面といきましょうか?私の旦那様?」


「え?」


壁の涙のような形の部分が、半透明になったかと思うと、そこには水に浮かんだ少女の姿があった。


「なんじゃこりゃーーー!!」


そして水がどこかに排出され、そしてその壁が開き少女が少し震えたかと思うと、

一歩目はそっと、そして二歩目以降はしっかりとした足取りで近づいてくる。

少女は体にフィットした何かをきているが、正直破廉恥である。


「旦那様、これから末長くお願いしますね。」


「え?なにこれ?」


「あー申し遅れました。私は聖剣のメインコアのコアと思うします。コアちゃんと親しみを込めて呼んでくださいね。」


「メインコア?コアちゃん?」


「わかりやすく言えば、聖剣の本体、聖剣の力の源ですね。」


「……」


「もうあんな事したんだから責任取ってくださいよねぇ」


確かに少女がいたと思われる壁の位置は、立ち小便をしたところである。


「……」


「責任取らなきゃダメ?」


「はい、責任取ってくれきゃ、拗ねて聖剣が使えなくなりますよー」


「ちょ、ちょっと待って。」


「あー状況がよくわからないんですね。ご説明しますと、メンテ用の施設の偽装の上で粗相をされてしまい

ましたので、それを排除して洗浄した結果こういう部屋に生まれ変わったわけです。」


「いやそこじゃなくて…」


「あー年齢の問題ですか?さすがにここの緊急施設では、マテリアルの在庫が少なく

少ししか若返り措置は取れませんでしたがまあ肉体は20歳若返ってますし、老化も

遅くなるので、あと80年は一緒に入られますよ」


「え?わし若返ってるの?」


「はい、これをどうぞ」


渡された鏡をおじいさんが見つめる。そこには初老ではあるが若返っている姿が映されていた。


「これはまずい……これ他の人にも行えるのかのぉ」


「いえ?さっきのでマテリアルの在庫を使い切ったので、ここではもう行えませんが?」


「まじで……!?」


「はいまじです。」


「わしばあさんにいろんな意味で殺される…」


「なんでですか?」


「まず若い嫁をもらわないといけなくなった事、これで確実に半殺し」


「まあそれは私をもらう役得があるので頑張ってくださいね。まあ半殺しでも今の肉体なら大丈夫ですよ」


「次に一番やばいのじゃが、わしだけが若返えり、なおかつそれが最後の機会だったとすると

確実にばあさんに、いや親戚の女性陣全てに殺される。」


「……」


「何かいい方法はないかのぉ」


「さ…さぁ、それはちょっと私ではお手伝いできないかと……」


「わしはまだ死にたくない!!」


「あーあとあれから1日立ってますので、その辺のご説明も頑張ってくださいね

ちょうど除染装置とか動かしたおかげで、地上へのルートが確保されて」


「地上に出られるのか?」


「ええ、多分あなたの正妻に当たる方が陣頭指揮を取って探索を行っており

ちょうどいま、この施設に入ってきて、あともう少しでここに来られますよ」


「え?待って、言い訳を考える時間もないの?」


「あなたー無事なんですか!!って言い訳ってなんですか?

え?こんなところに破廉恥な格好の若い女と一緒?」


「は、話せばわかる!!」


「問答無用!!」

おじいさんの前に立ちふさがるは最強最悪の敵

若返りを目の当たりにしたおばあさんや親族の女性陣たち

さぁおじいさんは生き残れるのか?


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