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デート

デートの約束をして2日後、、入念にデートプランを考えて(ユニにも手伝ってもらって)沢山シュミレートしました。大丈夫なはずです。

今回のデートの目標は手を繋ぐこと。または腕を組むこと。ユニはキスまでとか言ってましたけどさすがに無理だと思います。わたくしがもちません。


朝からメイド達が頑張ってくれて、アレン様好みの服を用意してくれる。清楚な感じが好きなのでしょうか。白を基調にしたドレスですね。前に着たのとはデザインが違いますがアレン様が選んだのでしょうか。


「これはサプライズですよ、旦那様を見惚れさせましょう!」


メイド達の作戦は少し過激なんですよね。

朝はいつも通りの格好で食べて、それから着てるのでお互いにまだデート服は見てません。アレン様はいつも朝は制服を着ているので新鮮です。そういえば最初に迎えに来た時も制服でしたね。


「!!!?」


してやられました、髪型も変えてくるなんて、、かっこいいです!ってわたくしが見惚れてどうするんですか!?でもかっこいいものはかっこいいです。あぁ頭が混乱します〜。


向こうはどう思ってるのでしょうか、、ずっと見つめてきます。と、とりあえず深呼吸して余裕を保ちましょう。


「すぅーーん!?」


アレン様はそのまま近づいてきました。いや、まぁそりゃあそうですよね。ちょっと離れてましたもんね。おかげで呼吸が上手く出来ませんよ。


「ティアラ、今日も美しいですよ」


「きゅぅぅ、、あ、アレン様こしょ、と、とても似合ってましゅよ」


頑張りました、わたくし頑張りました気絶してない。顔はおそらくいつも通り真っ赤ですよ。体力もつのでしょうか。


ニコッと笑ってわたくしの手を引いてくれます。


「それじゃあ行きましょうか」


さ、早速目標が達成してしまいました。心がもつかどうが、今は割と限界なのですが。というか今まで考えていたデートプランもとんでしまいました。何も考えられません。


今回一応護衛として、アレン様以外にも来てくれるみたいです。デートということは伝わってるのか離れたところで見守ってるだけですが。


「あ、あの、アレン様あれはなんでしょうか」


わたくし、王都については全然知りません。過去に来た時も特に両親から教わることもありませんでしたし。今回調べたのも主要なデートスポットくらいですし。


「あれは風車ですねあれが回ると中で動力に代わるんですよ」


見てるだけでも楽しそうですね。


「あれは?」


雲のようなものが売られています。


「あれはわたあめと言ってですね。食べ物ですよ」


「雲を食べるのですか?」


「食べてみますか?」


はっ!わたくしまるで小さな子供みたいでした。うぅ、恥ずかしいです。なんだかんだ手を離してくれませんし、心臓のアレン様に音聞こえてませんよね?


興味には抗えないので買ってもらうことにしました。


「すごい、、どうなってるんでしょうか、ふわふわです」


「ふふ」


アレン様が笑ってきます。


「な、なんですか?」


「いえ、いつもと雰囲気が違うなぁと、今の方が可愛らしいですよ」


もう!また、そんなこと言って、、せっかく緊張が解けてきたと思ったのに!年上相手だと精神的に優位にたてませんね。


「か、からかうのはやめてください。今日は久しぶりに外に出たのと興味深いものが目の当たりにして気分がのってるだけです!」


あ、また言い過ぎてしまいました。また前みたいに、、せっかくの雰囲気が


「そうですね、私には見慣れたものですが。ほら、食べてみてください」


大丈夫、でした?わたくしはほっとして、雲を食べてみます。


「んん!?甘いです!口で溶けていく」


「よかった」


「アレン様もどうぞ」


買ったのはひとつでわたくしだけ食べるのはと思ったのですが、、今考えたらこれ間接的に、、今更手を引けませんね。


「あ、ありがとうございます」


お互いに意識してしまったみたいです。それでも手は離しません。ここで諦めたら負けですよ。


少し気まずい雰囲気の中お城がどんどん近くなってくる。


「おっきい、ですね」


近くだと迫力が違います。


「近くで休みましょうか」


「そうですね」


歩く以外にも体力使うので疲れました。普段は家で過ごすのも原因かもしれません。


「レインリーンとは違って王都は賑やかですね」


他愛のない会話でも、黙るよりはマシです。黙ってしまうと意識してしまうので。


「私はレインリーンの雰囲気も好きですけど、そうですね、いい意味でも悪い意味でも賑やかです。騎士としてはもうちょっと大人しくして欲しいものですが」


騎士をしている時のアレン様はどんな感じなのでしょうか。わたくしは気づいたらアレン様を見つめてました。


「あっ」


いけません!会話が途切れて、しかもアレン様もわたくしを見つめてる。この状況は、、き、キスですか?キスしちゃうんですか。

思わず目を閉じてしまいます。心臓の音がなりやみません。


「ティ、ティアラ、そろそろお昼にしませんか?」


あ、あれ?アレン様?ま、まぁ初めては結婚式の時にということでしょうか。


わたくし達はまた歩き始める。お昼はちゃんとリサーチ済です。貴族だからといってお金を無駄にすることはしません。なので今回は高すぎるわけでもなくかといって貧相でないお店がいいと思いました。今回はデート(自分で言ってて恥ずかしい)、、なので二人の雰囲気を壊さないようなお店です。

アレン様に色々調べてることを悟られないよう、あくまでたまたま見つけたことを装います。偶然いい感じのお店に来れたということでわたくしの評価も上がることでしょう!


「「あ、あそこなんてどうでしょうか!」」


「「あっ」」


まさかハモってしまうなんて、、もしかしてアレン様も?

若干気まずい雰囲気でお店に入ります。リサーチ通りすごいいい感じのお店ですね。


「予約していたサンノットだ」


「かしこまりました」


予約!?アレン様は元々予定に組んでたってこと!?でもさっきの言い方だと、まぁいいです。とりあえず気持ちを落ち着かせましょう。さすがに手を離してくれると思いますし。


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