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第四話 内政・ないせい・NAISEI

 お元気ですか? 毛利元就の長女にして高橋の人質しているきょうと申します。


 衝撃的な父との出会いから二年経ちました。


 最近は修行を兼ねて世鬼の里に入りびたりの日々です。


 人質はどうしたって? 横田の義祖父おじいちゃんは高橋本家には黙ってくれるそうです。勿論影武者ならぬ身代わりを世鬼から派遣してますよ。


 修行以外にも私のスキルも上がってきました。


名前  毛利 京


父親  毛利元就


母親  高橋 楓


年齢  10歳


レベル 35


生命力 1200/1200


体力  99


知力  92


行動力 100/1800


技 中世言語(戦国時代) 観察眼 秘伝書作成(中) 苦痛耐性 空腹耐性 病気耐性 毒耐性 身体強化(中) 敏捷(中) 頑健(中) 回復(中) 交渉術(中) 隠蔽(中) 蔵(中) 木工(中) 農作業(中) 鍛冶(中)


称号 毛利元就の娘 世鬼忍者 世鬼の鬼姫の娘 高橋家人質(見せ掛け) 



 なんか変な称号が付いてますが気にしないことにしましょう、このステータスはきっとあの{神}の趣味に違いありません、気にしたら負けです。{鬼姫の娘}という称号が付いてるのに気が付いて母上を観察するといつの間にか{世鬼の鬼姫(襲名)}というのが増えてましたよ、やれやれです。


 今やっているのは秘伝書を使ったスキル上げでの内政です。秘伝書は行動力を支払って得られるのですがレベルが低いうちは行動力が少なくてなかなか手に入れられませんでした。ちなみに行動力をすべて使って0になると朝までぐっすりと寝てしまいます。要領が判らなかった時には寝落ちしたと勘違いされましたよ。


 この秘伝書は自分のスキル付与やスキルのレベル上げにも使えますが、なんと他の人にも使えるという素敵仕様なのです。


 もちろん制限はあります。まずいくら秘伝書を授けても元々の素質が無い人には効果が無い或いは薄いという事です、この辺は余裕が無いので十分な試しをしていないので分りませんが、全く効果が無いような人とステータスに表示されるほど効果のある人と分かれました。例えばもともと鍛冶を生業にしている者に鍛冶の秘伝書を授けるとスキルのレベルが上がるかスキルが現れます。農民に与えてもスキルは付きませんでした。


 もちろんこれは元々の職業のお陰でスキルが付いているかスキルが発現する手前だった者に与えることでスキルのレベルが上がり発現したりするのだと仮定できます。元々鍛冶をした事が無い農民には発現しなかったと考えられますが続けて投与すればいずれスキルが発現するかもしれません、当分はそんな余裕も無いので実験は持ち越ししてます。とりあえず持っているスキルを伸ばして貰うって事で行こうと思います。


 そうは言っても私の今の身分は高橋家の人質なので家来一人いるわけでもありませんし領地も無いので出来ないのですよ、何って? 勿論内政ですよ。戦に出れる年でもないし調略コマンドは今はどうやら使えないようです、この他人に見えないゲーム機のゲームシステムが昔やりつくした{家康の野心}であるならば当然あるべき場所のコマンドが伏字になって押せないのですね、解放されるのがレベル上げなのかが気になる所ですが。


 という事でやっているのは世鬼の里に出向いて里の者たちに秘伝書を使うことぐらいですかね。里の人たちは忍者だけあって各職業の下地があるのかスキルが直ぐに上がったり付いたりします。忍者は七方出と言って変装するのですがその職業になりきる必要があるので知識とか必要なのでその辺りで素養が付いたのかもしれませんね。


 里では急に変装の腕が上がったりするので不思議がられていますけど知らない振りしておこう。



世鬼政久


 最近里の様子がおかしい。


 悪い変化ではない。むしろ良いことづくめなのだがそれが逆に不気味なのだ。何か悪いことでなければ良いが……そう思い義娘の楓に相談することにした。


「最近里の者たちの変化に気が付いてるか?」


「ええ、皆変装の腕前が上がりましたね。後鍛冶をしている者達が作る武器や細工物を作る者たちの細工の腕が上がってるわね」


「気が付いていたか! その原因が判らないので気持ちが悪いのだ」


「里の者たちの中には京に会った後急に上手くなったと感じる者もいたみたいよ」


 その言葉を聞いた時に今まで引っかかっていた物がすとんと落ちてうまくはまった感覚があった。


「そういえば、儂も京が易者の修業がしたいと言って相手をした時その後いやに体が軽くなったのだ」


「そんなことがあったの? その易者の修業と言うのは?」


「うむ、人相や手相を見たりしておったが今思えば普通の易者とは違うことをしていたな」


 本人は胡麻化していたつもりであったが人相を見るにしてはおかしなところに視線を向けたり、意味不明な手の動きをしていたからな。


「なるほどね、本人を呼んで確かめる?」


「やめておこう、悪いことをしているわけではないし、いいことづくめだからな、それに我が義孫まごなのだ何も問題は無い」



「そう言うと思ったわ、全く義孫まごに甘いんだから」


 そうかも知れん、だがこれはこれで悪くない、やはり義孫まごという者は可愛い物だな!




感想等ありましたらよろしくお願いします。


忍者も孫には弱い。

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