第十八話 対大内作戦の発動(第二段)
※ 腐ねたが続きます。嫌いな方は飛ばしてください
京です。毛利・尼子の秘密の会合の為に安芸・出雲の国境の秘密の拠点に来ています。
元就からの呼びかけですが何かあったのでしょうか?
「大内義隆殿から我が嫡男の少輔太郎を山口に伺候させよとの命があった」
これは史実でもありましたね、毛利が大内に二心を持たないという証明です。安芸の国人領主たちは結構送っているのですが嫡男というのは珍しいのか?
「じゃが、あの義隆殿じゃからな、それで相談しようと思ってな」
ああ、自分の息子が{アーーーーーッ!}て事になるのが嫌なんですね判ります。
「父上、それで少輔太郎はそのような趣味は?」
「そんな趣味は無い!」
もしかしたら本人がその気があるのならいいじゃんと思いましたが速攻で否定されました。
「ちぇ!」
「今、舌打ちしたよね、そんなに弟が毒牙にかかるのがいいのか?」
元就が驚いてますね、新作に丁度いいと思ったのですが元就の精神が死にそうなので止めときましょう。
「では、こうすればいかがでしょうか?」
「何と! そのような事が」
こうして対大内作戦は第二段階に進むことになりました。
☆
周防国 山口 大内館
「興盛、毛利家は嫡男をこちらに寄こすと申したのだな?」
「はっ、毛利元就殿は大変律義な方でこちらの申し出に是非大内の進んだ文武を学ばせたいと申しておりました」
「それは良い、それで何だ、その少輔太郎と申すものは容姿端麗なのか?」
「はっ? はあ、毛利に使いした者によれば若年ながら容姿端麗であるとか」
「ほほう、楽しみじゃな」
(この殿は! 先代の御屋形様がお隠れになってから性癖を隠そうともなさらなくなった。これでは大内は……)
若き重臣である内藤隆盛は義隆の最近の行状に愛想を尽かしていた。彼は若く見目麗しい家臣を引き立てて重用するため、譜代の家臣達より不満が湧き出していた、興盛も若かったが衆道に興味のない彼は一線を引き徐々にであるが遠ざけられていた。
(この殿では大内はいかん、だが先代様には他に男子は居らぬし、どうすれば良いのか?)
今代の御屋形である義隆の前を辞し家路につく興盛であったが考えは纏まらなかった。
☆
「御屋形様の御尊顔を拝し奉り某、恐悦至極にございます」
数か月後大内館に一人の若者が拝謁していた。
「うむ、苦しゅうない、よくぞ参られた、御父上の元就殿は壮健かな?」
「父は勤めに邁進しております、大恩ある大内家に某にも誠心誠意勤めよと言葉を受けて参りました」
「そうか、其方も父を見習立派な武将になる事だ、それが父に報いる事になろう、其方の誠の務め期待している(夜の務めもな)」
「ははっ!」
毛利家嫡男少輔太郎の挨拶を義隆は上機嫌で受けた。この受け答えの裏の意味を知る者はある者は興味本位で、ある者は内心苦々しく思っていたが公儀の場ゆえ顔に出さないだけの自制はもっていた。
「毛利殿は果報者よなこのような見目麗しい男子が居るのだからな、儂も見習いたいものよ」
「杉殿!」
一人だけ自制心の無い者もいた、陶・内藤に匹敵する重臣の杉重矩である。
「大内家の奉公とはいつから尻を振るのが務めになったのか、嘆かわしいものだ!」
こう言い捨てて席を立つ重矩に大部分の家臣たちは内心では同意していたがそれを聞いて激高する人物がいた。
「杉殿! その言葉不遜でありましょう!」
立ち上がって抗議するのは陶隆房であった。
「止めよ! 隆房!」
興房に一喝され渋々引き下がるのであった。
☆
「父上! 何故止めるのです!」
拝謁が終わり屋敷に引き上げて来た陶親子は隆房が父の興房に文句を言っていた。
「判らぬか、これは御屋形様が依怙贔屓される事の不満が生んだ事、この事は御屋形様に反省していただかなければならぬことなのだ」
興房の言う事は正論だったが隆房は己がその贔屓を受けている立場なので判らなかった。
(杉め! 御屋形様をないがしろにしよって! 許さぬ)
隆房の心は暗く蠢いていた。
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※この小説はクロスオーバー作品です
早見様の「ゲーム機片手に天下統一!Player1 〜瀬田に我が武田の旗を立てよ〜」
霧島ナガツキさんの「ゲーム機片手に天下統一!Player2 ~我、長宗我部ニテ立チ上ガラントス~」
天樹院樹理さんの「ゲーム機片手に天下統一!Player3〜諌死なんてしてやらん、天寿を全うしてやる!!〜(仮)」
4番目になる作品です