フラグはなかったですが、仲良くはなりましたよ。
「リリィ嬢、君は、この国の将来を担う大事な市民だ。きちんと誇りに、有意義な時間をこの学園で過ごして学ぶのだぞ。」
「ジュリアン様、そんな言い方、まるで不遜に聞こえますよ。貴方様が王子だからって、全員が全員、敬っているものではないんですから。」
「む、リアム。お前はいつも僕を雑に扱って。1番敬ってない筆頭はお前だと思うがな。」
「いえいえ、そんなことは。僕は貴方様の従順なる側近候補です。」
お兄様、正論パンチは、ジュリアン様が可哀想ですよ?ちょっと眉がピクついてます。まぁ、ジュリアン様って、素でこんなこと言いますので、人によっては友だちが出来にくいタイプですからね。側近候補とか軽口言えるお兄様が、お友だちで良かったですね。一応ボッチにはならないですよ。あ、お兄様のお陰でキャシー様というお友だちも、1人いますね。良かった良かった。
うーん。。。しかし、本当に何も起きませんでした。だって私の目の前に、可愛い可愛い特待生のリリィちゃん。そして、第二王子のジュリアン様という、物語に欠かせない肩書きを持つ2人が揃ってるというのに、恋に落ちて真っ直ぐに突き抜ける爽やか学園ものがスタートする可能性が、全くないんですよ?
ただリリィちゃんがアワアワしてジュリアン様が不遜な態度取るだけのプロローグ?で終わったんですよ。いや、何事もないんかーいってツッ込みたくなるくらい清々しい、普通の邂逅。なんなら、私の紹介で挨拶してますし。だって、推定悪役令嬢の私が紹介するとか、どんな皮肉ですか。杞憂に終わって何よりです。やっぱり、この世界、ご都合主義的ではあるかもしれませんが、本当に安心していいんですかね??何の憂いなく、交流を深めてもいいんですかね??いえ、誰と誰の交流を深めるかは置いといて。本当に何も始まらないと考えて生活出来そうですかね。あ、キャシー様にゾッコンのお兄様が、他の女性に気が向くなんてことは考えてませんよ??いえ、私はちゃんと深く信用してましたよ?なんて先程の考えを棚に上げ目が泳いでしまいます。ふんふふーん。
「はあ。何にせよ、彼女はディアナの同級生です。あまり、威圧しないであげてください。きっと、貴方様に声を掛けられてしまって、これからの彼女は苦労するでしょうから。」
「えっ?!わたしこれから、苦労するのですか??!大変!どうしましょう??」1人アワアワしてるリリィちゃん。可愛い。そして、手を差し伸べたくなる小動物感。
「問題ないわ。私が共にいる間は何も起きないでしょうから、安心なさいな、リリィさん。」
「そうかもしれないわね。ディアナ様と一緒に行動している間は、周りもそうそう手を出せないでしょうから安心してもいいでしょう。」そうキャシー様も言ってくれたけれど。
「えっ?それは、何だかちょっと嫌ですね。。。」
「嫌ですって?」えっ?私といたくないのかしら、、、??グサっと心を抉りにきましたか??私は仲良くなれると思っていたのに、、、
「あっ!違います、違います!!ディアナ様とご一緒させていただけるのは、とても嬉しいんですが、それで周りの抑制になるなんて、何だか、折角仲良くなろうとしたディアナ様を利用するみたいで、嫌っていいますか。。。ちゃんと、仲良くしていきたいのになって、、、ごめんなさい。我が儘過ぎますね。」えへへって、後ろ手に頭をかく仕草をするリリィちゃん。い、良い子!!!良い子すぎる!!こんな、権力者が仲良くしましょうって言ってて周りも牽制しようとする中、こうも私を対等にみて仲良くしたいって、どんなヒロインですか!?ヒロイン力カンストしてません??!!そしていつの間にか私も爵位でものをみる考え方、育ってたことに愕然とした!!ヤバすぎる!この世界に染まり切ってないと思ってたのに、まるでその辺の嫌なお局OLみたいなこと考えてた!!うわー!!嫌すぎる!自分がとことん嫌すぎる!!ルルもなんだか心なし、悲しそうな目をしている気がする!!とても申し訳ない!
うわー!仲良くしたい!!ぜひ、ちゃんと、お友だちになりたいです!!
「そう。リリィさん、ごめんなさいね。そういうことなら、こちらも誠意を持って接したいわ。できれば、先程の言葉は撤回させて?今更だけれど、貴女と、キチンと始めからお友だちとして仲良くさせて?」お願い、、、って思いを込めて目を見ます。
「そ、そんな、こちらの方こそ、こんなによくしていただいて嬉しいんです!お友だちになっていただけるなんて、幸せです!!よろしくお願いします!」
「リリィ嬢、キミはなんだか、面白いな。もっと観察をしてみたい。僕も今更だが、よろしくして欲しい。」「君はディアナの大事な子のようだから、僕も君をキチンと知りたい。これから、僕も仲良くして欲しい。いいかい??」「貴女、不思議な子なのね。ディアナ様のお友だちなら、私もお友だちになりたいわ。お願い。」
えっえっ?!てまたまたアワアワするリリィちゃん。だけど、ちゃんとしてるこの子は。
「え、えと、不束者ですが、これから、皆様、よろしくお願いします!!」って挨拶をしている。
やっぱり、この子は、とてもしっかりして良い子なんだな。




