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リリィちゃんはやっぱり良い子です

「お話中失礼します。ディアナ様にご挨拶したく、私、マリー・アスターと申します。以後お見知りおきください。」

「失礼。私はトッド・アダムスと申します。よろしくお願いします。」………


リリィちゃんとのお話がひと段落したと思ったら急に挨拶ラッシュです。

やばいです。誰の顔と名前も覚えられません。。。。初等部でもやっと一年かけてクラスメイトの顔を覚えたところだったのに、今回も同じくらいかかりそうです。それに、事前にこのクラスが伯爵位以上の家格がある人たちと特待生しか受け入れないのは知ってたので、‘そう’だとは思うんですけど、皆さん同じ笑い方ですね。元々茶会でもいつもお兄様たちの後ろにいて目立たないようにしていたので、近い爵位の子でも顔と名前、覚えていないんです。

といいますか、皆さん私に挨拶ばかりして、リリィちゃんを置いてけぼりにしてますよね。私と話してたんだから、リリィちゃんにも声掛け必須でしょ?失礼な。と思ったりもしますが、特待生は‘平民’ですからね、目に入れなくてもいいと言う、態度なんでしょうね。ある程度家格が上だからと冷たい気もしますが、私に挨拶終わってないのに話しかけられないですよね。

特に、このクラスの半数の家が保守派で昔からの貴族が多いですから、こうなります。改革派である王妃様の派閥は少数派なので、こんな‘一緒に話しかけてよ’と思う方が少ないです。貴族社会、こわい。


「そうですか、(わたくし)お友だちがまだこのクラスにはリリィさんしかいませんの。年も下ということがありますものね。ご迷惑にならぬよう、追い付いていきますので皆さま、(わたくし)()()()()仲良くしてくださいませ。」オホホホホって言うように、なんか、高貴なお嬢様を演じました。ついでにリリィちゃんにも話しかけてねアピール。性格の悪い私にはこんな感じで言うしかないですからね。うん、仕方ない。そしてリリィちゃん、先に彼らと仲良くなって私に、全員の名前と顔を一致させてくれ、お願いします。

「あぁ、ディアナ様と話している君は特待生かな?」

おぉ、察した1人がリリィちゃんに話し掛けてくれます。

「は、はい!リリィ・フランソワといいます!!これからよろしくお願いします!!」ガバっと、イスに座りながら頭を大きく下げて、よく机にぶつからなかったと感心。運動神経よさそうですね。そして可愛い。本当に子リスみたいです。「そうか、僕は…」今度は彼女に皆さん挨拶し出しました。私の友だちだとわかったんでしょうね。現金なものです。

まぁ、私に最初に声をかけたのもこのクラスの家格で最上位が私だったから、なんて安直なとこです。仕方ない、貴族社会は年功序列ではなく、家柄重視ですからね。私は煩わしい限りですよ。チェルシーちゃんたちとの時間が恋しいです。あ、彼女たちの家柄が悪いわけではないですからね。色々なご家庭には、色々なご事情が存在するだけです。

それはさておき、リリィちゃん、必死に25人のクラスメイトを覚えてますね。すごいです。私は1人が限界です。最初にリリィちゃんに話し掛けてくれた彼、ブレイク侯爵家の方ですね。中立派の家ということは知ってます。それ以外知らないですけど、眼鏡をかけて知的そうな野心家感満載です。ルーカス・ブレイク……明日には忘れそうです。。。



「ディアナ様、こちらの教科書、とても綺麗な装丁ですね。やはり中等部ともなると、学ぶことも沢山になるので本も豪華になるのでしょうか。」か、可愛いことを聞いてきます。そんな、勉強頑張る子に豪華な本を、なんて貴族学校であるはずはないのに。純真。首を傾げてちょっと上目遣いがあざと可愛い。エメラルドみたいなキラキラお目目です。「そうね、そうかもしれないけれど、ここは伝統のある格式高い貴族の学園なの。使う教材や機材も一流でなくてはいけないわ。」なるほど、と頷き納得する彼女。とても可愛らしい。ほんと、愛くるしい動きです。

こんな可愛い子と隣に座れてとても癒されますね。やばいです。席が自由席でよかった。皆さん元から仲のいい派閥の方とまとまって座ってますからね。あぶれた特待生組はひと塊になってます。あ、今年は私が入るからでしょうかね。特待生は、6人です。その6人はなんだかやっぱりしかたのないことですがまだまだ浮いていますね。まぁ、私はリリィちゃんと仲良くできればそれでいいので、問題ないですけどね。


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