最近は、皆様我が家によく来られます。何故に…①
「ディアナ嬢、この菓子はどこで手に入れたんだ?」
「リアム様、私、この後、王都で流行りのお茶の専門店に行く予定なのですが、この後ご一緒に如何ですか??」
どうも、私です。10歳になりました。お兄様たちは、12歳となりまして、来年から学園の初等部への入学が決まっております。
そのため只今、一家で王都の別宅に移り住んでいます。まぁ、よくあるご都合主義、来年の入学のためお兄様たちは事前の準備がいるとのことで、我々一家はそれに合わせて全員で移り住みました。そうしたところ以前は予定を立てていただき、2ヶ月に1回のペースで会っていたジュリアン様と(何故かキャシー様もそれくらいのペースで)お会いしていましたが、とうとう、といいますか、お2人とも、毎日のように会うようになりました。何ゆえ。。。
ただ、本来貴族が持っている王都の別宅は、王族の所有する土地を、爵位に合わせた広さに区分けをされた上で貸し与えられており、そこに権威を示すように各貴族の裁量で建物を建てているんだとか。結局、貴族の家族や領地の使用人全てを収容できない大きさでしか建てられないので、入学を控えた子息と保護者しかその別宅には住まないのが通例となっているそうです。
えぇ、ここまででわかりますね。我が家の特異性。流石に、使用人全てはこちらには来ていませんが、家族は全員来ている我々の仲の良さ。お父様とお母様、貴族の政略結婚には珍しく仲が良いので、何年も離れるのが辛いんだとか。まぁ、我が家はセバスを筆頭に優秀な執事やメイドが揃っていますので、一部のデキル大人を置いて一家で来ました。一応、お父様は定期的に書類確認で領地には戻るようですが。月に一回程のペースで。我が家はここから3日はかかる距離に領地があるはずなのですが。。。そこまでして、お母様と一緒がいいとか、ラブラブですね。
それにしても、ジュリアン様は私にアプローチをしたいのではなかったのでしょうか。お菓子の買った場所を知りたいとは、食い意地が張ってますね。キャシー様を見習ってください。デートに誘ってますよ。きっと来年の入学までに他の人たちより一歩リードしたいのでしょうね。まぁ、妹の私でも見惚れるほど、イケメンに成長して、しかも頭がいい。モテないはずがなく、子どもたちの社交場としてのお茶会でもとても女の子たちに話しかけられています。
来年はきっとモッテモテにねらわれそうですからね、キャシー様は気が気じゃないんでしょうね。
まぁ、といっても来年からの学園は初等部としての学校のようで、貴族としてのマナーと教養、それと魔法の基礎が学べる学園です。この学園は2年間通うことになるのですが、ここでは基礎の基礎、貴族のみに入学が許されており、一般市民には入学が許されていないんです。どうしてかって?それは、とても上手く仕組まれた国の制度なんですが、各領地にはきちんと市民向けで、13歳から2年学べる学園が配置されております。しかも、王国の配分予算として各領地に設置義務を課しているそうなんです。王国の中枢が各領地の運営方針に口を出して建てさせた学園、時間もお金もかかるのに、よく領主が反対しなかったなとも思いますが、識字率が上がると領地の生産性が上がるという理論、これを上手く広めた時代があったようでして、これがきちんと広がったのは実はここ最近、数世代前からの歴史だそうです。それより昔は、そんなものはなくて、貴族の交流の場の学園のみだったそうです。しかも今の世代の中等部、高等部にあたる学園が貴族の義務としてあったのみでした。それが今では、市民向けの各領地の学園(初等部のみ)と貴族用の初等部の学園があるという、少し現代に近づいた社会構造になっているようです。
あ、ちなみに、中等部は15歳からの2年間までですが、ここでは貴族の交流をメインに、今後の領地経営を進めるために必要な知識を深める場となっていると同時に、魔法の応用編を学びます。そして高等部は、学んだことをそのまま研究し続けたい貴族向けでして、どちらかと言えば家督の継ぐ必要のない兄弟が多く進む道になっているようです。
お気づきかと思いますが、昔の貴族に初等部がなかった訳、それはよくファンタジー小説などでもあるように、領地の貴族が自身でマナー講師や魔法講師などを雇用していたためです。ただ、これには欠点があり、どうしても貴族の財力の差が教育の差になる状況がありました。その結果、中等部で学ぶ時に歴然とした差として、差別や派閥での争いの種になっていたようです。本来の中等部の目的、同世代が切磋琢磨し、領地経営をより発展させ国を豊かにする、という目的に支障が長年出ていたことから、やっと国の問題として解決する方法を探ったそうです。結果的に同一の環境で基礎を学んでから次に行けるように初等部を作ることにしたようなんですが、何故その時に市民向けを作ることになったのか、これも各領主の長年の悩みを解決するためだったみたいですね。それは、領主の教育の差と同じことが、領地毎の生産性でも起こっており、貧富の差が開く原因にもなっていたようです。これを解決するため、国家予算の配分として各領地にも市民向けの学園を設置することを計画したようです。
すごいですね、ドンドン近代的な発想に近づく様子、間近で歴史の転換をみているようで面白いです。
まぁ、ここまで改革をした結果問題が生じたようなんですが、市民に教育を施すということは、優秀な人財の発掘ができるようになるということで、この方たちの教育を続けられる機関がその時なかったわけですよ。そのため、特別に特待生として、中等部への入学を許可される市民が数世代前から始まったんです。
えぇ、ということは、お気づきかと思いますが、これ間違いなく、フラグの薫りがしませんか??なんだかそういったイベント、ありそうなんですが。私公爵令嬢、兄公爵令息、ジュリアン様が第二王子、、、そして我々の入学時に特待生制度を利用する方がもし、いたとして、役満ではありませんか??
本当に大丈夫か心配です。。。
まぁ、小説のようにその年に1人とかの特待生ではなくて、優秀であれば一定の基準を満たす少年少女が選ばれますので、むしろ、毎年5人はいるそうです。ええ、きっと、転生や前世、魔法があったとしても、断罪なんてものは物語だけですから、現代を生きる私には関係のないことだと信じますよ、、、??
名前、直しました。セバスチャン。。。。




