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ハリガネベイスボウラーズファイブ!  作者: 椎家 友妻
第八話 そして近づく決戦の日
98/100

1 いい試合

「よくやった!いい試合だった!」

 試合後、ベンチ前で遠川監督は、

今までに見せた事のないような爽やかな笑顔でそう言った。

試合に勝った時でも常に厳しい表情で、

試合の反省点を第一に考えるこの人が、

第一声でそんな事を言うのは逆に怖いのやけど、

そんな俺の不安は取り越し苦労とでも言うように、

遠川監督は笑顔のまま続けた。

 「あの奈良の強豪をあと一歩の所まで追い詰めたのだからな!

それというのも、今回の山ごもりの特訓の成果が、

この試合でいかんなく発揮されたおかげだ!」

 そして遠川監督の隣に立つ顧問の下積先生は、

いつもかけている眼鏡を外し、目元の涙を腕で拭いながら言葉を絞り出した。

 「数か月前は小学生チームにも負ける程の実力だった君達が、

ここまで成長してくれるなんて、その頑張りに僕は今、

猛烈に感動しているよ・・・・・・」

 「大袈裟やなぁ、まるでもう甲子園出場を決めたみたいになってますよ!」

 鹿島さんがそう茶化すと、俺達張高の面々もドッと笑った。

するとそんな中、遠川監督は不自然なまでに満面の笑みを浮かべ、

手には金属バットを持って言葉を続ける。



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