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ハリガネベイスボウラーズファイブ!  作者: 椎家 友妻
第七話 決戦!劉庵寺!後半戦
89/100

12 絶妙の送りバント

ノーアウトランナー一塁となり、

左の打席に二番バッターのセンター()()(ねん)が入る。

構えは当然送りバント。

四番に伝念(でんねん)という絶対的な主砲が居る以上、

ここで下手に欲を出してバスターエンドラン

(ランナーをスタートさせ、バントすると見せかけて

ヒッティングに切り替える奇襲戦法)

なんて事はしてけぇへんやろう。

ここで送ってクリンナップでキッチリ返す。

それが強豪校の戦い方っちゅうモンや。

けど、そう簡単にバントをさせて、チャンスを作らせてやるつもりはない。

碇の剛速球を高めに投げさせて、打ち上げさせたるで。

なので俺は碇にストレートのサインを出し、ミットを高めに構える。

それにウインクをしたもうツッコまへんぞ

要求通りに高めに猛烈なストレートを投げ込んできた!

これなら咄嗟にバットを引く間もないやろう!

そう思った次の瞬間。

 コン。

 土矢念はのけぞりながらも碇の高めのストレートをバントし、

それを打ち上げる事も無く、打球の勢いを殺してピッチャー前に転がした!

敵ながら絶妙のバント!

それを碇がグラブで拾って一塁に送り、土矢念はアウト。

しかし一塁ランナーの珍念は悠々二塁ベースに到達し、

ワンナウト二塁で劉庵寺のクリンナップを迎える事になった。

くそぅ、何ちゅううまいバントをしおるんや。

ウチの小暮でも、碇のあの高めのストレートを、

こんなに完璧に勢いを殺してピッチャー前に転がす事は難しいやろう。

珍念と土矢念は前半こそ鳴りを潜めとったけど、

ここ一番で仕事をしてきおった。

ホンマにイヤラシイ一番二番やで。



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