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ハリガネベイスボウラーズファイブ!  作者: 椎家 友妻
第三話 ウキウキデートと、黒スーツの男達
56/100

21 一番雑に扱われる主人公と、ほくそ笑む宗太

「いったぁあああっ⁉えぇっ⁉痛い!いたぁっ!何で⁉」

 俺がビンタされた頬をさすりながら抗議の声を上げると、

ビンタした男は目を血走らせながら叫んだ。

 「ジタバタ抵抗したら引っぱたくと言ったろうが!」

 「いやいや抵抗してませんやんか⁉俺メッチャ大人しくしてましたやんか⁉」

 「つべこべ言うな!大人しく『はい』と返事をしてついてくればいいんだ!」

 「はい!」

 「『はい』は一回だ!」

 「だから一回しか言うてませんやん⁉」

 アカン、何かホッペタだけやなくて頭も痛くなってきた。

そして宗太の方をチラッと見やると、


 宗太はそんな俺を見てうすら笑いを浮かべていた。


 アイツどついたろか⁉

俺が理不尽な言いがかりでひどい目にあわされてんのに、

何をヘラヘラと笑っとんねん⁉

もうええわ、何か色々と疲れた。

俺はそれ以上何も言わず、大人しく車に乗り込む事にした。

すると背後から宗太が、一転して真剣な口調で声をかけて来た。

 「おい昌也、この後何があろうと、

伊予美ちゃんだけは危ない目にあわせるなよ?分かってるな?」

 それに対して俺は宗太の方に振り返り、

槍を突き刺すように言い返す。

 「そんなもん、言われんでもわかっとるわい」

 そして俺は黒スーツの男にうながされ、黒のリムジンに乗り込んだ。

その後ドアが乱暴に閉められ、外に宗太一人を残し、

リムジンはゆっくりと走り出す。

一体俺達は、これからどこへ連れて行かれるのやろう?

それは大いに気になる所ではあったけど、

今はそれよりも、さっきビンタされたホッペタがやたらと痛かった。



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