3 ゆっくり時間をかけてホモになればいい
それにしても、あぁ~うらやましいなぁ~。
俺も明日は伊予美と二人でどこかにお出かけしたいな~。
キャプテンみたく、俺もライバル校の偵察にかこつけて伊予美を誘おうか?
(キャプテンは、純粋にライバル校の偵察の為にそうしたのやろうけど)
でも昨日の大二郎さんとの事もあるし、誘いにくいなぁ。
いや、大二郎さんとの事がなくとも、
今の俺に伊予美をお出かけに誘う勇気なんかないんやけど・・・・・・。
とか思いながらチラリと伊予美の方を見やると、
その視線に割り込むように、碇が目の前に現れてこう言った。
「ねぇ昌也君!明日はせっかく一日休みになったんだから、
僕とデートしようよ♡そして二人の愛の絆を更に深めるんだ!」
そんな碇に俺はすかさず頭突きをかます。
ゴォン!
「あ痛ぁっ⁉いきなり何するんだよ昌也君⁉」
それに対して俺は、ブチキレた口調で声を荒げた。
「お前がアホな事を言い出すからやろうが!
何で男同士で愛の絆を深めなアカンのじゃい!
前から言うとるけど、俺はお前みたいにホモとちゃうんじゃ!」
「大丈夫だよ!今はホモじゃなくても、
これからゆっくり時間をかけてホモになればいいんだよ!」
「何の励ましやねん⁉だから俺は女の子らしい女の子が好きなんやっちゅうに!」
「えぇ~?」
などと言い合っていると、
「ちょっと、ええかな?」
と、話に入って来たのは、
正に女の子らしい女の子のトップバッターである伊予美やった。




