表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

3

新海真実に告白した男子は自分の告白を断る女子がいるなんて‥‥

みたいな顔で固まっていた

たしかに容姿はイケメンの分類だろう

だがなんだか自分が中心です!!みたいな態度が春樹には気に入らなかった


まぁ俺の気持ちは関係ないな、

とりあえずこの言葉を送ろうかな?


ざまぁ!!!!


春樹は2人のやり取りが終わりそのまま解散するだろうと思いまた読書に集中しようとした。

するとなにやら言い争う声が聞こえまた顔をあげる。


「なんでだよ!?俺、イケメンだろ?サッカー部のエースだし!!俺の誘いを断る女なんているわけない!!」

「「‥‥‥」」


男子の台詞に春樹も新海も黙りこむ。

その間男子はさらに続けた


「ほかの女なんか俺が軽く手をふれば泣いて喜ぶのにおかしいだろっ!!」


男子の台詞に春樹は軽く殺意がわいた。


こんにゃろう‥‥殺っちゃう?殺っちゃってもいいかな?いいよね?


そんな物騒な事を考えていると新海が口を開いた


「他の女性がどうかはわかりませんが、私はあなたとはお付き合いしません、ではお話はおしまいのようなので失礼します」


そう言うと新海は男子の横を通ろうとした、

しかしそこを男子は新海の前に立ちはだかり


「てめぇ‥‥お高くとまりやがって‥‥」


そして新海に向かって手を伸ばそうとした。

春樹はまずい、と思い止めるため飛び出そうと足を一歩出したがすぐに引っ込めた


なぜかって?

男子の後方からものすごい早さで走ってくる鬼が見えたからだ。


「まなみになにしてんのよー!!」

「ぐふっ!!?」


鬼は男子の後方から飛び回し蹴りで襲いかかり、凄まじい蹴りをなんの準備も無しに受けた男子はアニメやギャグ漫画のキャラのように飛び上がり、地面を三回ほど弾んで最後には動かなくなった


あれは痛いよな‥‥


春樹は無意識に自分の脇腹に手を添える


死んだか?


一応幼なじみが殺人者になっていないか確認の為に男子を見ると辛うじてピクピクと体が痙攣、もとい動いているので生きてはいるらしい


春樹はほっと安心した


☆☆☆


「先輩、なぜここに?」


春樹が男子の生死確認をしているころ、新海と鬼、ではなく雫は男子のことなど忘れて会話をしていた。


「ん?人を探してたら真実の姿が見えたからさ、雰囲気でやばいと思って蹴飛ばしたけど良かった?」

「はい!!助かりました!!」

「そっか、良かったよ」

「それで先輩、人を探してたって?」

「ああ、うん、3,4限をサボってたからね、このままだとこの後もサボりそうだから各やすみ時間に探してたんだ、あとはここだけだからいるはずなんだよね~」


雫は新海から目線を外してあまりをキョロキョロし始めた。

その目はまるで獲物を狙う獰猛なハンターのような目付きをしており新海はちょっとだけ引いた。

しばらく辺りを見回した雫は何かを見つけたようでにやりと笑みを浮かべた


「見つけた‥‥」


雫は歩き出した

体育倉庫へと


☆☆☆


やばい‥‥


男子の生死確認を終えたのちに雫達の方を見た春樹は後悔した

視線の先には殺し屋のような目であたりを見渡す雫がおり、春樹が見た瞬間何かを察知したようにこちを向き春樹と雫の視線がぶつかった

春樹は急いで体育倉庫裏に身を隠すが雫がどんどん近づいてくる足音が聞こえており、春樹の心臓の音もどんどん大きくなる


やばい

やばいやばいやばいやばい!!

どうする!?

見つかれば俺もあの男子の二の舞だ!!

考えれろ!!


春樹はとりあえず近くの茂みに潜んだ

正直無駄な足掻きだがなにもしないよりはましだろう

そしてなんとか逃げる手はずを考えていると頭上から悪魔の声が囁かれる。


「は~る~き~く~ん~?」

「!?」


春樹は下を向いたままただ固まる


上を向いてはいけない!!

上を向いたら殺される!!


「春樹!!顔をあげなさい!!」

「yes、ma'am!!」


春樹の体は雫の命令に素直に従う

泣けてきた‥‥


「あんたこんなとこにいて!!授業もサボって全く!!」

「すいませんでした!!」


春樹は素直に頭を下げる

こうゆうときは素直に謝るに限る、雫は別に話がわからない奴ではない、ただ手が早いだけだ‥‥


「はぁ、しょうがないわね、5限からは出るのよ?」

「え~‥‥あ、いや、はい、わかりました‥‥‥」


反論しようとしたら雫はものすごい笑顔で拳をあげたので俺は諦めた。


「あの~?先輩、そちらは?」


俺と雫がそんなやりとりをしていると雫の後方から恐る恐るといった感じで新海さんが声をかけてきた

雫はさっきまでの深みのある笑顔をしまって振り返りこたえる


「あ、ごめんね、こいつは七瀬春樹、私が探してた手のかかる幼なじみよ、春樹、こっちは新海真実ちゃん、私のかわいい後輩、かわいいでしょ?」

「どうも、七瀬春樹です」

「あ、新海真実です、」


これが俺と新海真実の初対面だった

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ