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人間とは、              である。

作者: 沼野雷菜



人間とは、              である。



私は常々考えていることがある。いや、それでは語弊があるか。正しくは、なんでもないときに、ふと、思い出したように考えることがある。


人間とは。

人間の美しさは。

人間の醜さは。

人間の優しさは。

人間の残酷さは。


たくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさん何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も、考えた。


そうして出た結論。

人間とは、              である。



私は、人間であることが恥ずかしい。

とても恥ずかしい。


人間には、美しさと醜さと優しさと残酷さがあって。それから、欲と協調性と自己肯定感と他人への評価が存在していて。


それから、何もできない無力さが際立っている。



だからこそ、              。だからこそ、人間は人間なのだ。


人間が人間であるからこそ、私は人間であることが恥ずかしいのだ。




例えば、人間から恥ずべき要因をすべて取り除いたとしよう。

それは本当に人間だろうか?


否、それは人間ではない。

そんな気持ち悪い存在は人間ではない。


完璧な存在が人間の姿かたちをしている。

そんなもの想像するだけで嫌悪感に苛まれるだろう。だから、それは人間ではない。




人間に生まれてきてしまったからには、恥を背負って生きていかねばならない。

この世に生まれ直しなんてシステムはない。ガチャの引き直しはできないのだ。



なんて残酷な世界なんだろう。

なんて残酷な運命なんだろう。




人間とは、              である。

そして、世界も、運命も、残酷だ。

それは私が出した結論。

人間とは。その解答は人間の数だけあるだろう。



だから、あなたは、恥も知らず、残酷さに苛まれることもなく、生きていくといい。

私とはまったく違う解答を、あなたが導き出せるならば、きっとあなたの人生は、祝福されたものとなるだろう。

そんなあなたさえも、私は恥じて生きていく。

見解の違いだ。気にすることはない。



どうか、あなたが幸せに生涯を閉じれるよう、私は祈ろう。






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