終わらない、永遠の一瞬
「はじめまして。わたしの、なまえはね――――」
朦朧とした意識の隅で、どこかざらついた、けれど耳に残る少女の声が聞こえた。
蝉の鳴き声がだんだん騒がしくなってくる頃。
そんな季節とは正反対に、やけにひんやりとした風が吸い付くように頬を撫でた。
伸びきったTシャツのネックから忍び込んだ冷気はつうと背筋を這い、なんとも言えない不快感に息を呑んだ。
軽く踏んだだけで粉々になってしまいそうな軽石をぽーんと蹴り飛ばす。
軽快そうに跳ねていくそれは、錆びついた桃色の門のにあたって星屑のように弾け、消えた。
あたりの落ち葉を巻き込みながら近づいくるつむじ風を避けながら、永和は一歩一歩確実に進んでいく。
もう陽の光を浴びることのない、この場所に。
『ようこそ、裏野ドリームランドへ』派手な塗装で飾り立てられたその看板は、今もなお生きているかのように軋んだ音を立てていた。
例えば、と突拍子もないことを考えるときがある。
もし、あの時に書いていたプロットに、彼らを驚かせるような才能があったなら。
きっと彼らは、「お前すげーじゃん」なんてお決まりの形容詞を口にして肩を組むのだろう。
そう、あの、始業式。
教室に入ってきたその瞬間から、彼らはきらきらと輝いていた。
ぐるりと教室を見回した彼らに、きっと永和とわは見えていない。
ただひたすら文字にかじりつく永和を一瞥し、気味悪ィな、とつぶやく誰かがいる。
周りの視線はほんの一瞬だけ永和の背を流れ、また和気あいあいと話す仲間達の会話に溶けていった。
「あーあ」
嫌なことを思い出した。
独り言はため息のように空に吸い込まれて、永和は気分転換にとジーンズの尻ポケットからスマートフォンを取り出した。
ブラウザを開いた瞬間、画面いっぱいに表示されるのはシンプルなログイン画面。セキュリティとかなんか で念のため毎回毎回ログアウトはしているが、そこまでする意味はないだろうな、と自分でも思う。
お決まりのようにIDとパスワードを入力してホームに入った。
とたんに目が付くのは、小さく表示される赤色の文字。
1ヶ月に3、4回ほど、『感想が書かれました』という嬉しい表示があるのだが、今回は違った。
『レビューが書かれました』
今まで長くなろうでの活動をしてきたが、それでもまだ片手ほどしかいただいたことのないレビュー。
4回目になってもまだ、まるで初めてもらった時のようにスマートフォンを持つ手にじんわりと汗が浮かんだ。
無意識にその文字に伸びていく手を抑え、深呼吸を一つつく。
画面の中に入り込みそうになる意識を引き戻してあたりを見渡した。
夜の底に沈んだ遊園地。遠くに見える明かりは、この遊園地を迂回して続く国道のものだろうか。
今そのレビューを読んだとしても、こんな落ち着かない場所でお礼をしたって失礼だ。
そう自分に言い聞かせて、永和はスマートフォンの電源を落とした。
途端に暗くなった周囲にさすがに今までの強がりは通用しなくなってしまう。
青白く光っていた月の光も、流れてきたすじ雲が隠してしまった。
目の前に見上げるほど高くそびえるのは、ところどころ塗装がはがれかけている可愛らしいパステルカラーの城だ。
開け放たれた紫色の門は、久々の来客者にさぁおいでと手招きをしている。伸びっぱなしの雑草と楽しげなその外観のコントラストに妙な恐怖心を駆り立てられた。
ここ裏野ドリームランドにはいくつかの噂がある。
それは学校だったり居酒屋だったり、いろんな場所で紆余曲折に歪められ、原形すらとどめないような状態でこの辺りの地域に出回っている噂だ。
俗にいう、「怖いハナシ」。
別にその噂にひかれてこの歳でひとり肝試しなんて、そこまで永和は馬鹿ではない。
ただ、永和は見つけてしまったのだ。
靄がかかったような、ずっと、ずうっと昔の記憶の中に。
一人の少女から手渡された、あの噂の原点を。
題名も何も書かれていない、真っ赤に染まったあの本を。
『 』
そこまで思い出したあたりで、こつんと靴に何かが当たった。
小石にしては妙に柔らかい不思議な感触のそれを、再起動させたスマートフォンの明かりで照らしてみる。
「うぉあぁあ!?」
電子的な光に照らされて浮かびあがったのは――
折れそうなほどにか細い、少女の足だった。
取り落としてしまったスマートフォンを拾おうとすると、照らされた先に何かが見えた。
暗くてよくは見えないけれど、少し薄汚れていて、人の脚の形をした、何か。
「って、人?!」
さっきから驚いてばかりだが、もしここに人が――いや、いるはずがないのだが、もし本当に人がいたのだとしたら――
「さっきから独り言すっげー恥ずかしいじゃんかよ!」
うわぁぁ、と渾身の思いで近くにあった小石を蹴る。変にはね返った小石は、あろうことか永和のほうに帰ってきた。
正確には、永和の横に、だが。
「ひゃぁっ!?」
突然横から聞こえてきた甲高い悲鳴に身構えると、向こうも目をまんまるに見開いてこちらを見てきた。
それは。
いや、そいつは。
こんなところにいるはずのない、人間だった。
「へへー、ちょっとさ、足ひっかけて脅かしてみよっかなーと思ったんだけどー……私のほうが驚かされちゃったみたいだよー」
永和と同じくらいの背のその少女はへらへらと笑いながらこっちへ近づいてくる。
「馬鹿だなぁ、私」と頭をかく姿はあの日の記憶のままだった。
「ねぇねぇ、何しに来たの?…私に会いに、なーんてー」
ずい、と体を前のめりにして、夜空の群青がうつった永和の瞳をのぞき込む。
なぜだか背中に悪寒が走った。
「……なんで」
ぐちゃぐちゃに掻き回された頭の中で、口に出せたのはこれでせいいっぱいだった。
キィィィンと突然の耳鳴り。
苦虫を噛み潰したような永和の顔を見た少女は、一瞬、ほんの一瞬だけ顔をに影を落とした。
「なーにーよー! 私が嫌われちゃってるみたいー」
少女は先ほどの一瞬を打ち消すように頬を膨れさせ、拗ねた口調でそういった。
手を腰にあて仁王立ちする足元に目をやると、泥や雑草でひどく汚れている。
永和は呆れ顔で弱々しく首を振った。
「おい、どうして裸足なんだよ」
「……え? あー、これ、んー、なんだろ、くつ、なくした」
少女は白々しく言葉を濁して自分の体を見下ろした。
裾のふわりとした真っ白なワンピースに、裸足。確かにこの格好は昔なにかの映画で見た幽霊に似ている。
これでは呆れられるのも仕方ないと思って、せめてもの抵抗に束ねた髪に淡い桃色の花をちぎってさした。
「汚いなーって思ったでしょ。やだなー、ひどいなー、うわぁー」
ななめ8度に首を傾け、双眸にこぼれそうなほど涙を浮かべる。
月あかりが反射してきらきら光る瞳で永和を見た。
「棒読みすぎだし逆にわざとかと思った意味分かんねぇ」
吐き捨てるように永和は告げる。
けれどその口元には、僅かな微笑みが浮かんでいた。
「ていうかさー、どうしたのー、永和、ここもう廃園してるよー?」
「じゃあその廃園した遊園地で足引っ掛けて遊んでるお前はなんなんだよ」
素直に疑問をぶつけると、少女はぐぅと呻いて頬を膨れさせた。
あいかわらず一挙一動が子どもっぽい。
「うわぁ、ひどい言いようじゃないのー。私は永和と同じ理由だよー」
まーた適当なことを。
そんなことを思いながら、永和は少女の頭を小突いた。
「馬鹿言うな、んなわけない」
「じゃー先に永和が言うのー!」
少女はうっすらと涙を浮かべながら額を押さえた。
痛いわけじゃない。別に。
「やっぱ同じ理由ってのは嘘かよめんどくさい女」
心底面倒くさそうに永和は言った。
もう目の前の少女には興味を失って、たまっていた新着メッセージの消化に徹している。
視界の端に、怒りで顔を真っ赤にした少女が見えた。
……面白いだなんて言ったら、もっと怒られるだろうし。
ゆるんだ頬をなんとか真顔に戻して、スマートフォンから顔を上げた。
「な、なによっ……いいからはやくいいなさーいっ」
負けじと少女は声を張る。
少し裏返ってしまった気がしたけど、気にしだしたらきりがない。
「嫌だ、こんなん絶対言いたくねーし」
永和は、腰に手を当てせいいっぱいの威厳を出そうとする少女を一蹴する。
ほんの少しだけ少女の表情が陰った気がした。
「え、なにそれまさかの恥ずかしいやつ…」
『肝試し』という単語が脳裏をよぎって、少女はわざとらしく手を口元に添えこう言った。
ざわざわと気味悪く揺れる大木、どんよりとしたこの空気、確かに肝試しにはうってつけの場所だろう。
「うるさいな、肝試しとかそんな幼稚な理由じゃねぇ」
なんとなく思いついたことを言ってみただけだったのだが、どうやら図星だったようだ。
不意を突かれた少女は目をまんまるにしてこっちを見ている。
「わわっ、永和いま私の心読んだの?」
割と本気でびっくりする少女に悪気はないようだが、それにしても腹が立つ。
束ねたばかりの髪を乱暴にわしゃわしゃかき混ぜてやると、少女は抗議するような目で永和を見て、それ以上は何も言わない。
「いい加減黙っとけ」
「はぁい。じゃあ早くいこー」
のんきに少女は永和に手をさし伸べる。
「子供かよ」と一蹴されてしまったけれど、それでいい。
小さいころから見てきた、そんな永和らしい姿が、少女は好きだった。
唐突に、周りの景色が暗転した。
先ほどまで頭上に感じていた優しい光を追って、上を見上げる。
今にも雨が降ってきそうな、ずっしりと厚みのある雲が三日月を覆い隠していた。
ゆっくりと、視線を下に戻す。
1m先も見えないような暗闇とは一変。舞台の幕が上がったように、永和のまわりはきらびやかな光に包まれていた。
だれもいないメリーゴーランドは宝石のような光をばらまきながらくるくると回りだした。
時計の文字盤のような装飾を施した観覧車が遠くに見える。
開園当時の、夜遅くまでにぎわう遊園地がそこにはあった。
「さァ、よーぅこそおこしくださいました、ドリームキャッスル、一夜限りの開城でーすッ」
カラフルにライトアップされたドリームキャッスルの前で、不器用な笑みを浮かべる少女は両手を天に掲げた。
ぴたり。
園内のアトラクションが一斉に動きを止め、耳障りな蝉の声すらも止んだ。
一瞬の静寂に包まれる。
ぱぁんとクラッカーがはじける音がして、真夜中の遊園地はより一層輝きを増した。
風になびく伸びっぱなしの前髪を耳にかける。
壊れかけた街灯に照らされたその笑顔は、この世のものとは思えないくらいに不気味で、凄惨で。
美しかった。
お菓子の家をイメージしたような扉を開いて、ドリームキャッスルの場内に入った。
少女は居心地が悪そうな永和に気づくそぶりもなく、楽しそうに鼻歌を歌いながらまっすぐ進んでいく。
「なぁ、おい。ここ、さ。男が入るのには、なんか、こう……場違いな気ィする」
きょろきょろとあたりを見回すと、永和と少女のほかに、もう一つ人影が見える。
「うぉう?!」と奇声を上げて飛びのくと、向こうも全く同じ動きをした。
試しに右手を上げてみると、向こうは左手をあげてくる。
永和が驚いていたのは鏡の向こうの虚像だったようで、隣では少女が腹を抱えて笑っていた。
「えぇー? なーにいってるのー? ピンクで、可愛くて、すてきでしょ?」
「いや、だからそれが駄目なんだって」
まだ多少の笑いが抑えきれていない少女の言葉にかぶせるように、永和は間髪を入れずこういった。
「んー、じゃあ永和もピンクで可愛くなる?」
そうして少女はポケットから子供っぽいフリルの付いたピンク色のリボンを取り出した。
真ん中にはハート形のクリスタルの飾り付きだ。小学生でもつけないだろ、と永和はため息をついた。
「馬鹿言うな。……そうだ、この機会に聞くけど、こういう色のことなんて言うんだっふぎっ」
永和は話題を変えようととりあえず身近にあった緑と青の中間みたいな色の階段を指した。
いや、指そうとした。
直後、特大のクモの巣が永和の顔から胸のあたりまで覆いかぶさって、絵本の中にでも出てきそうな黄色と黒の縞模様のクモが鼻の頭についたのだ。
なぜかぬらぬらと光っていて、普通のクモより格段と気持ちが悪い。
べったりと張り付いた蜘蛛の巣を取ろうとする永和のことはいざ知らず、振り返った少女は助けようともせずに笑い転げていた。
「ははははっ、なにそれー! 最後の、そ、それ、めっちゃっ、あははっ、うけっ」
まともに言葉を紡ぐことすらできない。それくらい面白かった。
久しぶりの感覚に、目尻にほんの少しだけ涙が浮かんだ。
「うるさい構うな! 古いんだよここ!」
永和は蜘蛛の巣を外そうとするのを諦めて蜘蛛の巣の絡みついたパーカーを脱ぎ捨てた。
8月、とは言っても今は夜だ。そのうえ気味の悪い遊園地ときたら、さすがにTシャツ1枚で過ごすのは寒い。
ほこりっぽい床に投げ捨てられ汚くなったパーカーを見て、今更ながら後悔した。
「そーやっていっつも『構うな!』とか『黙れ!』とかいってるけど さー、結局は私と喋ってくれるし永和は優しいよねー」
ふざけているのか真面目なのか、感情の読めない声で少女は永和に笑いかける。
束ねた髪から覗く耳がほんの少し赤くなっているように見えたのは、都合のいい見間違えだろうか。
「……っき、気持ち悪いモノマネやめろ、全然似てない」
自分でもよくわからない感情をゴミ箱に入れて、声に少しだけ怒りを混ぜてそう言った。
「あーっ、照れた? まさかの照れた?」
ここぞとばかりに少女はにやにや笑って永和の頬をつつく。
嫌そうな表情を浮かべる永和は、その手を振り払おうとはしなかった。
「ほんと何なの、お前」
「えへへー……あ、見てあそこーついたついたー」
少女は興奮した様子で永和の肩を叩いた。
ぴんと腕を張って指す先には、入口より二回りくらい小さい、永和が屈まなければ入れないほどの小ぶりなドアがある。
本当に表情がくるくる変わる。なんて思っていると、鏡の向こうの永和の顔はだらしなくゆるんでいた。
「これが、何」
「ばぁん」
楽しげな足取りの少女は、効果音を自ら口に出して重たそうな両扉を開いた。
マシュマロみたいな装飾の付いたその扉は、永和の後ろでギギギと君の悪い音を立てて勝手に閉じた。
「うっわ、女子っ」
目の前に広がる気持ち悪いくらいに”かわいい”部屋には、どう使うのかよくわからないようなおもちゃや小さい子が乗るような木馬が所狭しと並んでいた。
「いいでしょー、ここ私のおへやー」
「はいはい、でも廃園してるからってこんな好き勝手してちゃダメだろ? それもこんな夜遅くに、親が心配するって」
そう言って永和は少女のほうに目を向けた。
整えられていないぼさぼさの髪、薄汚れた布切れのようなワンピース、そこから露出した肌に浮かぶ、無数の痣。
痣?
「永和は心配してくれないのー?」
思考の渦に飲まれそうになっていたところを、垢ぬけた少女の声に引き戻された。
「え、あ、うん、心配、してる」
とっさに出た言葉は自分でも馬鹿みたいに思えて。
「え」
意識を少女のほうに戻すと、いつの間にか痣は消えていた。
真っ白な、きめの整った肌だ。
丁寧に整えられ、淡い桃色の花で飾られた髪、どこかのデパートで見たことがあるような上品な白いワンピース。
ぱちり、と瞬きをする。
「どしたの、永和、固まって」
こちらに伸ばされた腕からは、真っ赤な鮮血が滴っている。
「ううん、なんでも」
震えそうになる声を死ぬ気で抑える。
無理やり笑顔を浮かべて、ゆっくりと目を閉じた。
ぱちり。
パステルカラーのドリームキャッスル。
育ちのよさそうな美しい少女と、クマやヒツジのぬいぐるみで埋め尽くされたかわいらしい室内が、目の前に広がっていた。
ぱちり。
ところどころわたが飛び出ている、首から上のない人形。
右目からとめどなく血を流しながら、凄惨な笑顔で笑う、少女。
ぱちり。
「ねぇ、僕がクモの巣に引っかかった時、前を歩いていたお前はなんでどうもしなかった」
「永和より背が低いんだよー」
そういうと少女は、近くにあったおもちゃの杖を手に持った。
カラフルにいろどられた安物の玩具だ。
「くるくるりーん」
ぱちり。
少女が振り回していたのは、血の滴る大ぶりのカマだった。
気づかれないようにさりげなく、一歩下がる。
ぱちり。
「下を見て」
「ん?どーしたのー?」
毛足の長いもこもこしたじゅうたんには、はだしの足跡なんて一つもない。
「足跡、僕のしかないよね?」
「私の体重が軽いんじゃなーいー?」
ぱちり。
血まみれの少女の足元に目をやる。
棒のような少女の左足は、ちぎれて骨がのぞいていた。
ぱちり。
「このお城にはいたるところに鏡がある。鏡の向こうに見える自分に驚いた僕を笑ったよね?」
「鏡に映った君の姿を、僕は一度も見ていない」
ぱちり。
ぶれる。
怪訝そうに首を傾げる、愛しい少女が。
鬼のような形相で近づいてくる少女が。
ぶれていく。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ゾンビのような少女はものすごい形相をしてあのカマを振り上げた。
何度瞬きをしたって、もう何も変わらない。
月の光を反射したそれが振り下ろされるまでの一瞬が、永和にはあまりにも長く感じられた。
三角木馬も、親指つぶしも。
コウノトリもある、血にまみれた、小説の中の世界のような拷問部屋が、永和の目の前に広がっていた。
もう一度だけ、目を閉じる。
終わらない。
この一瞬は、終わらない。
終わるまで終わらない、ながいみじかい、永遠の一瞬。
ん……?
「はじめまして、きょうからひまわりぐみにはいります、とわです、よろしくおねがいします」
「よろしくおねがいします!」
夢オチ、というやつだろうか。
なにも、なにも終わらなかった。
いや、もしかすると最初から、始まってすらいなかったのかもしれない。
「はじめまして、とわくんっていうの?」
ほら、また、始まる。
「わたしの、なまえはね――――」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
本当に、本当に読者の皆様には感謝しかございません。
ここ最近忙しくて全く更新できていませんでしたが、夏のホラー企画だけは……と、短いながらちょっとした物語を書かせていただきました。
他の作者さん方ほど怖くかけてはいませんが、夏のホラー企画に投稿させていただけて光栄です。
冬の童話企画にも気合を入れて頑張っていくので、またその時はどうぞよろしくお願いします。