鬼ぼんじゅーる編3
僕がりっちゃんの頭に覆い被さるように乗って、一階までついて行くとちょうど階段のところにいた雪門に会ったから、りっちゃんと一緒に「おはよう」と雪門に朝の挨拶すると、雪門も「おはよう、二人とも」と微笑んで返してくれた。
朝が似合う爽やかさである。
「二人とも朝から仲が良いね」
「別に振り落とそうと思ったけどこいつが落ちないからだよ」
そう、僕がりっちゃんの頭に乗るとりっちゃんは僕を振り落とそうと頭を振ったので、僕は吸盤を持つタコのようにりっちゃんの頭にへばりついたのだ。少ししたら何も言わずに諦めてくれたけど。
りっちゃんがそう息を吐きながら言うので僕も口を開いた。
「だってこの方が楽だし。僕は別に重くないでしょ」
「重くはないけど気分的に重い」
「えー。もう、仕方ないなあ。せっかく雪門お兄さんに会ったし」
そう言ってから僕はりっちゃんの頭から、雪門の肩へと飛び移るとついでに雪門の頬へと頬擦りした。
それに雪門は少しくすぐったがる。小さな笑いが漏れた。
「……お前」
「大丈夫だよ、三門。そういえば今日の朝は大根の味噌汁だったよ。食べておいで」
「……うん。兄さんも嫌なら遠慮する必要ないからな」
「ふふ、心配してくれてありがとう三門」
りっちゃんはそう言い残すとりっちゃんは不服そうだったけど居間へと向かって行った。
「雪門は乗っかるのいや?」
「ううん。そんなことはないよ。いつでもおいで」
僕は一応確認すると、雪門は優しく言って頭を撫でてくれた。
その後は雪門の後をついて、学校に行くまでの用意に付き合ってから先に家を出る雪門を見送った。雪門の登校は早い。
まありっちゃんと違って朝の運動をしないせいかな。りっちゃんは今日も走りに行ったし。朝から元気だね。部活には入っていないから部活少年からしたら普通なのかもしれないけど。
部活は家の仕事というバイトもあるから時間が取れないらしい。
「それじゃあ、行ってくるねモフフくん」
「うん、またね。雪門お兄さん」
僕は玄関で雪門を見送ってからそのまま玄関でりっちゃんを待っていると僕がいるとは思わなかったのか学校のかばんを持って現れたりっちゃんは驚いた顔をした。
「さあ、りっちゃん。学校へ行こう!」
「兄さんと行ったんじゃなかったのか」
「何言ってるの。りっちゃんと登校するに決まってるじゃん」
僕はそう真っ白なふさふさの胸を張って言うと、りっちゃんは視線を逸らして「大人しくしていろよ」と言い靴を履いて外へ出て行ったので僕はその背中を追いかけた。




