レッドアラート
ラノベ作家になりたいと思って書き始めてみた。
思うところあったら遠慮なくお願いします。
緊急事態警報。
耳を劈く高音が機内に鳴り響く。
同時に堰を切ったかのように通信が錯綜するが、突然の出来事だったせいか音が耳に入ってこなかった。
頭の中が真っ白に染まって、手の内にある操縦桿の感覚が曖昧になる。
何もかもが消えてゆく世界の中、ひとつだけ拾うことの出来た「よけろ」の怒鳴り声に僕ははっと現実にもどり、無我夢中で操縦桿を動かした。
急に、雷が落ちたんじゃないかという轟音が鼓膜を叩き、光の筋が視界の端を通り過ぎる。そこで僕は初めて事態を把握できた。
襲われている。
本来ありえない事態に対する驚きが乾いた唇から漏れた。
戦線が次第に押し上げられてきているとはいえ、まだまだこの基地は遠い。戦闘とは無縁の場所なはずである。
「それなのに、何故ここが……」
「考える前に手を動かせ!死にたいのか!」
驚きによって操縦が疎かになっていた僕にまた怒鳴り声。
慌てて操縦桿を強く握り、動かす。
視界が傾いて体が引っ張られる。同時に機体が空中に弧を描いてゆく。
「よーし、そのまま旋回だ。後ろにつけ」
向いていた方向がぴったり逆になるまで弧を描いたところで、機体を水平に戻した。
視界の先に声の主が乗っているはずの機体が見える。この頃には何とか冷静になれていた。
「おい、ホークアイ。アイツらは俺たち教官組が落とす。こいつら訓練生たちはどうする」
「至急基地へ戻して。こんなところで死なせるわけにはいかないわ」
戻れる。そう思うと少し安心できた。
他の訓練生たちも同様だったみたいで、複数の安堵の声が通信機から漏れていた。
しかし、この戦場と化した空でそれは早すぎたのだろう。
急に手元に影が生まれた。反射的に空を見ると影が高速で降りてきて、光った。
間を置かずに斜め前の機体が炎を吐いて落ちる。
何が起きたのかわからなかった。また世界から音が消えて、頭の中が真っ白く染まる。
怒声と悲鳴が響き渡る中、気がついたら僕は影の後ろを取って引き金に手を掛けていた。
戦争モノは好きだけど、戦闘シーンや用語が難しい。
政治的な話も絡むしなぁ
いろいろな話を書いてみて、書きやすそうなのを中心に進めてみるつもりです