バレンタイン 藍
本編書かずにスイマセン。
(ナレ:香)
私、香には未来を誓った彼氏、いいえ、夫がいます。彼は暁星と言い、それはそれは、かっこよくて、料理が作れて、運動神経も良く、優しい、素晴らしい人です。本人曰く、身長が私より低い事が凄いコンプレックスだそうです。私は、一度も気にしたことがありませんが。
さて、毎年この時期の例のあの日は、一年で最も女の子が度胸を試す過酷な日と言われています。しかし、去年のその日は彼に用事が急に入ってきたのです。私も子供ではないので、駄々をこねませんでした。
夜、手作りのチョコレートが入った箱がもの寂しげに食卓の上に乗っかっているのを見た時、彼での前では我慢していた涙がこぼれ落ちてしまいました。頭では理解しているつもりでも、体は正直なようです。
でも、神様は私を見捨てませんでした。後10分で日が変わるというときに、家のインターホンがなりました。急いで玄関に行きました。玄関の前で一度深呼吸をし、鍵を明けると、自分が一番会いたかった人間がそこにいました。
肩に雪を積もらして、息を整えながら、「ただいま」と言った言葉は、今でもって忘れません。
その後はひたすら彼の名前を呼びながら泣きついていました。今考えれば、彼も無理して走って帰って来たのだから、少しゆっくりさせてあげるべきでした。
結局、私が泣いていたせいで、彼がチョコレートを口にするのは翌日になりました。
今年はその日中に渡せられるかな。