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王様でも旅は貧しい4

魔力とは全くもって聞いたことのない言葉に、脳が処理を放棄した。


すると店主がセグラルドの表情を見て察したのか、丁寧に説明をしてくれた。


「魔力...マナってのは目に見えないエネルギーの塊....みたいなやつだな。この国の空気中、特に森や川なんかの自然の中なんかは特に濃いマナが舞っているんだ。聖獣様はそのマナの塊そのもの、聖獣様が居るおかげで俺達にマナの恩恵が与えられているのさ」

「恩恵?」

「まぁ....使い勝手いいかと言われたら....そこまでなんだけどな。国民全員が扱える訳でもないしな。ドワーフの俺でも扱いが上手い訳でもない。小さな炎を大きくしたり、水の量を少し増やしたり...まぁ小さな奇跡を起こせるって感じだ」


なるほどつまりちょっとしたことへの手助け?をしてくれるものなのか。だが、

「アグダラじゃ聞いたことはないな....」


これだけ隣接してるのに、いくら下民が国境近くに行けないとしても、全く聞いたことがない。


「ん~...それは俺にも分からん。あそこは限られた国としか国交はしてないし、何より言っちゃ悪いが政治が腐ってる。マナうんぬんより暗い噂話のほうが有名だ」

「国民の俺でもそれはわかるな」


外の国でもこれだけ知れ渡っているなんて、つくづく自分の国は最悪なのだと思い知らされた。


「....とっ、話が逸れたな。魔獣ってのは知らねぇし、聖獣様のことも俺が知ってるのはそれだけだ。悪いな」

「いや、こちらこそ礼を言うよ。礼といってはなんだが、そこの小さめの手拭い貰うよ」

「おおっ、ありがとな兄ちゃん。じゃあこれ1つ200Gゴールな」



「ん???」

200G...?


「ん?200Gだ」

「......え、200Gって....安くないか?」


アグタラならこれ1枚に1000Gくらいするはずだ。

物価が違いすぎて、驚きを隠せない。


「そうか?....あー、アグタラじゃ物価高すぎるのか。こっちじゃこれくらいが普通だ」


ん?それじゃあもしかして.....


「なあ聞きたいんだが、10000Gだとこの国じゃどのくらい滞在できると思う?」


もしかすれば、この物価だと切り詰めなくても、3日ほどなら余裕なのではと、セグラルドが淡い期待を込めて聞いてみたが....。


「1万か..宿賃に移動、3食含めても2日くらいが限界じゃないのか?...もしかしてあんた、それだけしか持ってきてないのか?」



.....やはり、あの王族はケチでクズだった。

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