ふぁいる3 異世界にご招待
ピカァァァァァーーーーーーー
〜異世界にご招待〜
「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーー」」」
「はー(溜息)またか・・・。」
「紫苑お前落ち着きすぎだろ・・・。」
「響夜、そういうお前もな」
「・・・・・。(どういう仕組みなんだ?)」
と、地味に考えていた焔であった。
ドサッ。
「っ・・・てぇ・・」
「おい、大丈夫か龍人?」
真横に落ちてきた紫苑に尋ねられた。
「うん・・・大丈夫だけど・・・なんでお前はそんなに余裕そうな表情なんだ?」
「さすがに2回目ともなるとなれるだろ・・・。」
「あー・・・ソウデスカ」
「朱奈ーー(泣)」
「お〜い朱奈大丈夫か?」
どうやら、朱奈はまた落ちてきたときに気絶してしまったようだ。
「でだ・・・ここは何処だ?」
「この感じからして森の中みたいだな」
真っ暗とまではいかないがかなり暗く木々が生い茂っている所に俺達は落ちたようだ。
それにしても、なんで響夜と紫苑はそんなに落ち着いられるんだ?
「う・・・っ・・」
「あっ!朱奈、大丈夫?」
「ん・・・夢叶・・あれ私また気絶しちゃったの?」
「うん、体に異常はない?」
「うん!大丈夫だよww」
「そう・・よかった」
「ごめんね心配かけちゃ・・『あーーー朱奈』・・颯太!」
「もう大丈夫なのか?」
「うん、2人心配かけてごめんね・・」
「こら。」
こつん、と軽く頭を叩いて響夜は拗ねたような顔つきで朱奈にむかって言った。
「心配したのは2人だけじゃないぞ」
「あ・・・ごめんなさい」
「わかったらいい」
響夜は笑いながらやさしく朱奈の頭をなでた。
「うわぁ〜響夜たらしだ〜」
「何か言ったか颯太?(黒笑)」
「ひぃぃぃぃぃーーーーー」
耳を真っ赤にしながら言う響夜は何気に可愛かった。
「それにしてもここは何処なんだろうな・・・あれ?」
紫苑は冷静に言いながら一つの事に気がついた。
「紫苑どうしたんだ?」
龍人は紫苑の異変に気づいた。
「宇佐美がいない・・・」
「あーーーーーホントだ!!」
「そういえばそうだな・・・一緒に落ちて来ていたよな?」
「ああ・・・そのはずだが・・・」
「あっ・・・・あの・・」
「えっ?どうした伊里?」
なぜか夢叶の後ろから朱奈が言いにくそうに言って来た。なので龍人が朱奈にむかって聞いたら又驚かれてしまった。
「宇佐美君ならあの洞窟の中に入って行ったけど・・・」
「洞窟?」
洞窟とは龍人たちが落ちて来た所から約50m位の距離にあった。
龍人達は焔が入って行ったという洞窟前まで来て中を見てみると中は真っ暗だった。
「なんで宇佐美はこの中に入って行ったんだ?」
「私と朱奈が宇佐美くんを見つけた時にはもう声の届かない距離だったみたいで・・・ごめんなさい・・・止められなくて・・・」
「ごめんなさい・・・」
と、夢叶と朱奈は言った。
「霧島と伊里の所為じゃないよ」
2人が大分気にしていたので龍人は2人の所為では無いという意味を込めて言っておいた。
「そうだ、2人の所為じゃない・・・それにしてもなんで宇佐美はこの中に入って行ったんだ?」
「確かにそう考えると変だな?」
「意外と宇佐美ってなにも考えずに行動してたり?」
「龍人やお前じゃ無い限りそれは無いだろ」
「たしかに、あいつはちゃんと考えてから行動するタイプだな」
「なんで龍人と俺は考えてから行動しないってことになってんのさ!!」
「そうだ颯太の言うとうりだ!!」
「「なにか文句でもあるか?」(黒笑)」
と言われてしまった。
ちなみに、紫苑は龍人をものすごくこわい顔つきで睨み、響夜は恐ろしい黒笑で颯太を黙らした。
「それにしても宇佐美くんを追いかけて中に入った方がいいのかな?」
「そうだな霧島の言う通り中に入ってみるか・・・」
「おう、そうだな!あっ・・・・でも、光が無いのにどうやって中に入るんだ?」
あっ・・・・そういえば。颯太、やっぱりお前は何気に頭がいいよ。
「ペンライトなら2本あるけど・・・」
「朱奈なんでそんなの持ってるの?」
なぜ、夢叶がそんな事を聞いたかと言うとそのペンライトの模様があまりにも朱奈が持ってると不自然な柄だったからだ。
その柄というのは真っ黒で髑髏のチェーンが付いていてどちらかと言うと焔が持っていそうな柄のペンライトだった。
「本当だ朱奈何でそんなんもってんだよ?」
「そこに・・・落ちてて誰のか分からなかったからとにかく拾っておいたの」
「なら多分宇佐美のだな」
「なんでそんなの分かるのんだ紫苑」
「そうだそうだ、なぁ龍人」
颯太と龍人は顔を見合わせながら紫苑にきいた。
「なんでって、ここには俺達しかいない。それに人の通った後も無い。なら考えられるのは宇佐美が落としたという事だろう」
「「あ〜なるほど」」
「それよりも入るか入らないかどっちだ?」
響夜が聞いて来た。
「そりゃ勿論入るにきまってんだろう!!」
「そうだな」
「あたりまえだろ響夜」
「そうか・・霧島と朱奈はどうする?外で待つか?」
「そんな訳ないじゃない!!ついて行く」
「うん・・・私も付いて行く」
「そうか・・・入るのか・・・」
「なんだ〜響夜こわいのか〜」
と、ふざけて颯太が響夜を茶化した。
「そんな訳あるか馬鹿(黒笑)」
とあっさり颯太は黙らされた。
「じゃぁ2人づつくらい入れるから俺と紫苑が最初に入ってその次に霧島と伊里、最後が響夜と颯太な!!」
「で、ペンライトは最初と後ろが待つという事だな」
「そのとおりさすが紫苑」
「おだてても何もでないぞ」
「ちぇ・・・・・」
「まぁ〜とにかく入ろうぜ」
颯太がかる〜くぐれている俺を見ながら言った。
「そうだな・・ほら龍人早くしないと置いて行くぞ」
「わぁーー!!待てよ!!」
そう言って俺達は洞窟の中に入って行ったんだ。
そのあとに、何があるかもわからずに・・・・・・。