初めてのクエスト
絡んで来た男を倒した雪彦達はギルドに登録するためにカウンターに居た。
「すみません、登録したいんですが」
「はい登録ですね、ではこちらの用紙に名前、年齢、戦闘で使える特技があったら書いてください。代筆はいりますか?」
「自分で書けるので大丈夫です」
と言いつつも本当に書けるのか怪しかった。話す事はできたが書けるとは限らない英語と同じようなことだ。依頼書に書いてある事は読めたし大丈夫なはず…多分。
「これで良いですか?」
「はい大丈夫ですではこのカードに血を一滴垂らしてください」
ブロンズ色のカードと針をわたされた。針を指先に刺して血を一滴垂らす、すると血は魔法陣を描いた。カードには名前、年齢、ステータス、これまで倒したモンスターの名前と数が書いてあった。モンスターの取り合いをなくすための工夫らしい。
「これであなた方はギルドの一員になりました。ギルドの説明をさせていただきます」
受付嬢は説明を始めた。冒険者はランク制でランクはF〜Sランクまであり。ランクによって受けれるクエストがかわるらしい。ランクを上げるにはクエストをこなしギルドマスターが許可をすればランクが上がる。Sランクはまだ2人しかおらず普通はBランクまで行けば一流らしいCからB、BからA、AからSに上がるには試験を受ける必要があるらしい。パーティーはギルドに報告する事で作れる。ギルドカードは身分証明書になるので紛失した場合は再発行に金貨3枚必要。ギルドは冒険者同士が揉め事を起こしても一切責任は取らない。モンスターの素材はギルドが買い取ってくれる。
「何か質問はありますか?」
「特にないです。パーティーを組みたいんですが良いですか?」
受付嬢はこの紙にメンバー、リーダーの名前、パーティー名を書いて出してくださいと言った。
リーダーは雪彦パーティー名はロンギヌス、トリシューラ、グングニルのどれにしようか迷ったがトリシューラにした。トリシューラは破壊を司るシヴァ神の力の象徴。地球の兵器とシヴァを掛けたものだ。
「トリシューラですか良い名前ですね。これで登録は完了しました」
「ありがとうございました。宿探しに行くかー」
受付嬢はお礼を言われた事に驚いたようだ。日本では当たり前なんだがな。
受付嬢は俺たちを呼び止めておすすめの宿を教えてくれた。五月雨亭は大通りを進んだ所にあるらしい
五月雨亭に着くと中から騒がしい声が聞こえた。かなり繁盛してるようだ。
扉を開けるとおっさん達が飲んでいた。ものすごく酒臭い。
「いらっしゃいませ。何泊にしますか?」
宿に入った雪彦達を見て10代ぐらいの少女が声をかけて来た。
「とりあえず7日泊まりたい」
「わかりました。何人部屋にしますか?」
「一人部屋を4へy「二人部屋を1部屋と一人部屋を二つ」はぁー、それで」
「では二人部屋は一泊銀貨4枚。一人部屋は一泊銀貨3枚。なので銀貨70枚となります」
「わかった」
ポケットから金貨1枚取り出して渡した。おつりとして銀貨30枚を受けとった。さすがに銀貨90枚は重いからあとでアイテムボックスに入れよう。
「この宿の説明をさせていただきます。食事は朝と夜の二回、お湯は別料金で一回銅貨10枚です」
「七日分のお湯を人数分たのめるか?」
「わかりました。銀貨2枚と銅貨80枚です」
お金を渡すと少女は部屋の場所を教えてくれた
「二人部屋は3階で一人部屋は2階です。鍵をどうぞ」
お礼を言って鍵を渡して2階の部屋に行こうとすると後ろから引っ張られた。何だと思って振り返ると琴羽が居た。
「ユッキーはこ、こっちよ」
そのまま琴羽に引きずられながら二人部屋に入った。部屋はきれいだったホコリが1つもない。ベットは2つあった。それぞれベットに入った。ここに来るまで安心して寝れなかった事もありぐっすり寝た。
翌日、三時間おきに鳴る鐘の音で起きた。既に琴羽は部屋に居ない。1階のある食堂にでも行ったんだろう。服を着替えて自分も食堂に向かおうとしていると。
「雪彦起きてるかー?飯なくなるぞー」
「今行く」
着替え終わったのでドアを開けると優斗が居た。髪の毛が寝癖で大変な事になっている。
「優斗とりあえず鏡みろ」
「そうしたいんだが鏡がないんだよ」
何かの本で見た事がある、中世では曇りの無い鏡はとても高級で貴族それも公爵ぐらいで無いと買えないぐらい。当然一介の宿にそんなものが有るわけなかった。
「じゃあ頭洗ってこい昨日のお湯が有るだろ」
わかったと言い自分の部屋に戻って行った。食堂に行くと琴羽と夕は朝ご飯を食べていた。
「ユッキーこっちこっち」
琴羽は俺を見つけると手を振って来た。呼んでくれるのは嬉しいでも食堂に居る奴らの目線が痛い。
そんな事を考えていると寝癖を直した優斗がおりて来た。
「これからどうするんだ?」
「とりあえずギルドに行ってドラゴンを売るその後クエストを受けようと思う。いいか?」
みんなうなずいたこれで今日の予定は決まった。朝食を食べ終わってそのままギルドに行くと昨日絡んで来たおっさんが入り口の前に居た。
「なああそこにいるのって昨日琴羽に絡んでお前にボコされた人だよな?」
「たぶんな」
見つからずに中に入る方法無いかと探しているとおっさんがこっちにちかずいて来た。琴羽を守るように前に出た。
「なんのようだ?」
「昨日は本当にすまなかったこのとうりだ許してくれ」
おっさんは近くまで来ると謝って来た。おっさんの名前はハトックと言うらしい。曰く、酒癖が悪くて酔ってしまうと強引な行動に出てしまうらしい。曰く、自分は顔が利くから困った時に相談してくれれば手を貸してくれるらしい。
「琴羽許しても良いよな?」
「うん」
琴羽が許すと言ったからハトックを許した。その後握手をしてから中に入った。相変わらず酒臭い。違う所と言えば冒険者達に距離を置かれる様になった事ぐらいだ。ドラゴンを売るために買い取りカウンターに向かおうとすると受付嬢に呼び止められた。ギルド長が昨日の決闘を見ていたらしく「こいつらをEにしておくのはもったいない」と言ったらしくDランクにしてくれるとの事しかし何もクエストを受けていないのに上げると冒険者が文句を言うかもしれないので大量発生しているゴブリンを倒してほしいらしい。雪彦達はそれを受けた。すると急にステータス画面が出現し『緊急クエスト:ゴブリンの群れをたおせ!』と出て来た。報酬は『取得経験値10倍』クエストを受けなかった場合は『能力の剥奪』だったので余計に倒さないといけなくなった。
「うぉすごいな」
雪彦がそう言うのも仕方ない。目の前には数えるのも面倒くさい数のゴブリンがいてちらほら杖や剣を持ったゴブリンがいた。
「夕広範囲殲滅魔法ってあるか?」
「有りますよ。ぶっ放して良いですか。良いんですね! 行きますよー『広範囲 光魔法 神の鉄槌』」
雪彦が止めようとする前に夕は魔法を放った。夕が放った魔法は巨大なハンマーに成り地面に叩きつけられた。地震が起きたぐらいに揺れたハンマーが落ちた所は大きなクレーターができていた。ゴブリンは雪彦達を見つけると一斉に走って来た。
「スキル選択」
『全対応最強兵器』
手榴弾が大量に出て来てそれをゴブリンどもに投げつける。それを琴羽に任せると今度は九四式旋回機関銃が2つ出て来たそれを優斗と二人で使う。夕はウインドアローなど地形に被害が無いような魔法を乱射している。
「弾がなくなったぞ!」
「手榴弾なくなっちゃったよ」
兵器の弾がなくなった20〜30分待てば弾や燃料は再充填されるのだがそんな時間は無い。同じ物を出すのにも時間がかかる。ゴブリンの数は一向に減らない。仕方ないので琴羽に九九式短小銃を渡して白兵戦に切り替える。二人の服が返り血で真っ赤に成っていた、刀が刃こぼれをおこし使い物にならなくなったその時雪彦の目の前にステータス画面が現れ『スキルレベルアップ! 最強兵器→現代兵器new! 現代兵器 2016年までの兵器、武器を召還出来る』それを見た雪彦は口の端をつり上げニヤっとした。
「どうした雪彦! 気持ち悪いぞ!」
「スキルがレベルアップしたこれで勝てる。一回さがるぞ!」
そう言うと一気に琴羽達のもとに走って行った。そして六二式7.62mm機関銃、M2火炎放射器、などを大量に召還しそれを夕以外で乱射する。ゴブリンに当たった炎は次々に他のゴブリンに引火し阿鼻召喚と化した。火だるまになっても近ずいて来るゴブリンは夕の魔法で倒される。
「お、終わったー!」
大量に居たゴブリンは全て雪彦達に倒された。今は一面に焼けこげたゴブリンの死体が散乱している。戦闘を始めてから4時間以上たっていた。琴羽は皆の治療をしてくれていいて夕は魔力切れで倒れている。優斗は服を着替えていて雪彦は今回の問題点を考えている。
「今どれぐらいのレベルになったか見てみよう」
皆のステータスはこうだ。
・名前 東雲 雪彦♂
・年齢 15
・種族 人間
・職業 高校生 ???
・能力 全対応 《オールマイティー》
・LV 59
・HP 2150
・MP 1065
・防御 620
・腕力 206
・知能 70
・器用 80
・速度 205
・スキル 現代兵器(召還)LV.2 アイテムボックス(無限)拳士LV.5 取得経験値10倍 言語理解
全対応 《オールマイティー》はスキル枠を消費することでスキルを取得できる。
残りスキル枠10
現代兵器(召還)はレベルをあげることで召還できる兵器の数が増える。
大型のものは素材が必要。
2016までの兵器が召還可能。
・名前 桐島 琴羽♀
・年齢 16
・種族 人間
・職業 高校生 治癒師
・能力 不死身《終わりのない人生》
・LV 48
・HP 1603
・MP 1015
・防御 302
・腕力 50
・知能 170
・器用 130
・速度 60
・スキル 光魔法LV.2 治癒魔法LV.3 剣術LV.3 取得経験値10倍
言語理解
不死身《終わりのない人生》はレベルをあげることで不死身になるための
スキルを取得できる。
それまでは治癒系統のスキルが手に入る
治癒魔法はレベルが上がるにつれて強力な魔法を覚える
・名前 羽柴 優斗♂
・年齢 16
・種族 人間
・職業 高校生 騎士
・能力 ナイト
・LV 87
・HP 3215
・MP 405
・防御 924+240
・腕力 125
・知能 100
・器用 80
・速度 201
・スキル 剣術LV.4 アンチアンデットLV.4 防術LV.5 光魔法LV.2 取得経験値10倍 言語理解
ナイトは剣術がうまくなる。
またレベルをあげることで光属性の魔法を取得可能。
剣術LV.4は剣ではだいたい勝てる。
アンチアンデットはアンデットに対する防御力が上がる。
防術LV.5は防御力が上がる。
・名前 小鳥遊 夕♀
・年齢 16
・種族 人間
・職業 高校生 魔法師
・能力 7つの力 《セブンマジック》
・LV 72
・HP 2560
・MP 2867
・防御 720
・腕力 40
・知能 170
・器用 180
・速度 60
・スキル 火魔法LV.5 水魔法LV.5 風魔法LV.5 土魔法LV.5
雷魔法LV.5 光魔法LV.5 闇魔法LV.5 言語理解 取得経験値10倍
7つの力 《セブンマジック》は全ての属性が使用可能。
魔法はレベルをあげることで取得。また教えてもらうなどすれば取得可能。派生魔法もレベルを上げる事で取得出来る
「結構レベルあがったね」
「でだ今回苦戦したのは何だと思う?」
「敵が多かった事?」
「それも有るけど一番の理由は武器の特徴を理解していなかった事と兵器を運用するための人が居なかった事。人に関しては『妖精使役』で解決する」
武器の特性を理解してなかったから最大のポテンシャルを発揮出来なかった。人が少なかったため戦車などを出せなかった事。それが手こずった原因と言える。
雪彦はスキル枠を9つ使って『妖精使役』を習得した。
妖精使役は妖精を召還できお使いから戦闘員まで何でもできる。何かしらの功績を残した人の記憶がある。召喚できる数はレベル1上がるごとに1000人増える。使役数0人最大召喚数59000人
「とりあえず街にもどるか」
「「「おーー!」」」
現代兵器が使えるようにならました妖精の中には皆さんが知っている偉人の記憶を持つのも出てきますよ
次回平和な時間