第3話吸血鬼と絆
戦いの果て、どうなるか、お楽しみください。
~あらすじ~
荒廃の世界に命を狙う殺し屋と普通の男が巡り合い、世界の平和を守るべく立ち上がり、吸血鬼といきなり戦うのであった。
「なんなんだ、あの紫の物体は!?」
そう焦る八咫。
無理もない、普通の物とは思えなかったからだ。
「まぁ、術か何かだろうね。」
「分かるのか?」
「うん、だけど、あれは、かなり熱がありそうだ。」
眉を寄せる八咫。
「それは、どういうことだ?」
「ん?いや、湯気というか陽炎出てるでしょ?そうなんじゃないかってね。」
「なるほどな。」
魂雅地は、持ってる手榴弾を投げた。
『ボンッ』と爆発音に反応した吸血鬼。
「ソコカ!」
だが、魂雅地たちは、影に隠れている。
その事に気づいていないのである。
「ここだ!」
八咫は、吸血鬼の背後に回って銃を放った。
「グギャアァァァァァァァァァァァァァ!!」
叫び悶え苦しむ吸血鬼。
そこへ追い打ちかけるように、撃つ魂雅地。
「ヤ、ヤルナァ・・・!」
翼は、ボロボロだが、まだ羽ばたけるようだ、宙に浮き始めた。
それと同時にえぐるようなスライディングを仕掛けてきた。
「素早いな・・・。魂雅地、こいつ、どうする?」
すると、魂雅地は、手榴弾を投げた。
投げた先は、スライディングする方向の移動先だ。
「ギッ!?」
一度駆け始めたら、止まれないのだろう、動揺をする吸血鬼。
爆風に巻き込まれる吸血鬼。
そこへ、背後から渾身の1弾を撃った。
「グァガヘァ・・・」
『ドサッ』と倒れこむ吸血鬼。
すると、元の人間の姿になった。
「う、う~ん・・・?」
起き上がる青年。
「気が付いたか?」
「あ、はい。ありがとうございます。」
お礼を言う青年。
「お前、なぜ、吸血鬼に?」
「それが、僕はモニターで薬を試すってことで選ばれて・・・。そしたら、吸血鬼になることができたんです。」
「今まで制御はできてたのか?」
「いえ、でも、今はうまく、この力を活用できそうです?」
首をかしげる魂雅地。
「どういうことだい?」
「僕、あなたたちと同行してこの会社に仕返しをしたいです。」
「んー、さて、どうしようかな・・・?」
「俺は構わないぜ?」
「君、名前は?」
そう尋ねる魂雅地。
「血溜 満です。」
「んじゃあ、いきますか。」
そう歩み始めるのであった。
まさか、吸血鬼が仲間になるとは…これもまたいい感じだと思います、次回もお楽しみに