世界の崩壊、男立つ
初めての投稿で描き続けている小説です。これを機に今までこの作品は誰にも見せてなかったので楽しんでいただけたら幸いです
この世界は闇に落ち始めた
「ぐっ…!貴様、ただで済むとでも!!」
「知らないっすよぉー、そっちが勝手に怒らせたのが悪いんですから―」
その男は、片手に拳銃構えて立っていた。
「こ、魂雅地!!こんなことしていいわけが!!」
「だから、それを決めるの、俺なんだからね~?」
だが、魂雅地は引き金を引かなかった。
「まぁ、君をここで殺してもつまんないからさ。うち、来れる?」
相手は言った。
「くっ!情けか?それとも人目につくからか?どっちだ!!」
魂雅地は冷静に言った。
「いいから、とにかくうちに来な。」
「・・・」
荒れ果てた街から5分ほどの距離に魂雅地は住んでいた。
「まぁ、大したものはないけど。」
男はドカッと座った。
「何の用だよ?俺はお前を殺そうとした奴だぞ?」
「だが、それは依頼だからにすぎないだろう?」
「!!」
驚く男。
「君、名前は?」
そう尋ねる魂雅地。
「八咫 爾だ。あんたの言う通り、依頼で命狙いに来た殺し屋さ。」
「だけど、失敗した。どうするの?取引先になんて報告するわけ?」
「・・・それなんだよ・・・」
「?」
首をかしげる魂雅地。
「俺に依頼してきた奴は、とち狂っていてね・・・。やばいどころじゃなかったが、あんたに対してだけは異様な執着を抱いていたぜ。」
「・・・その会社と取引相手の名前は?」
首を振る八咫。
「言えるわけねぇだろ。ターゲットに依頼人の名前明かすバカどこにいる。」
「・・・たしかにな・・・。」
「だが、あんたには命を奪われてもおかしくなかったのに見逃してもらった。だから、教えてやるよ。」
「本当か?」
「あぁ。会社名は『globaldarkmarker』だ。依頼人はそこのオーナーの『霧火月 成蹊だ。報酬額もすごいものだった。・・・あんた、あの人に一体何をしたんだ?」
「いや、なに、昔ちょっと言い合いなってな、息子を殴ったらこうなっただけさ。」
スッ・・・と立ち上がる魂雅地。
「なんか飲み物、いるかい?」
「それじゃ、ウォッカ、あるか?」
「酒?こんな昼間から飲むなんて君も好きだね。」
笑う魂雅地。
それとともに笑う八咫。
「まぁ、な。いつ、さっきみたいに返り討ちにあって殺されるかわからんからな。それに、俺が殺したことによって恨んでるやつもいるだろうしな。」
「フッ。君も修羅場を潜り抜けてきたってわけか。」
頷く八咫。
「ほら、ウォッカだ。ゆっくりするといい。」
「薬、入れてねぇだろうな?」
首を振る魂雅地。
「俺が今更そんなことする?」
「ははっ、違いねぇ。」
ウォッカを飲む二人。
「それにしてもこの辺じゃ、もう、荒れ果ててんのに、よく生きてこれたなぁ、魂雅地さんよ。」
「あぁ、あんな忌々しい戦争さえなければな、こんな荒れ果てた街じゃないさ。」
「らしいな。戦争つっても、どっからか湧いてきただけだけどな。」
「なんか知らないが人類と化物の喧嘩なんて漫画みたいなこと起きるとは思ってなかったさ。」
ジッと睨む八咫。
「ひょっとしたら今回の件も含めて戦争の原因、『globaldarkmarker』社が関連もっていそうじゃねぇか?」
「だね。」
「どうする気だ?まさか、一人で乗り込む気か?」
「だとしたら?他にないんじゃない?」
「化物で回り固められて警備されてる。」
驚く魂雅地。
「化物が!?そんな知能もってるのか。」
「驚くのはそれだけじゃない、数だ。他にも生存者はいるかもしれないが、どうやら化物自身は世界乗っ取る気満々だからな。心してかからないといけねぇぜ?」
「・・・」
心の中で迷う魂雅地。
頼んでいいものかどうかを・・・
「とりあえずよ、アテ、あんのか?」
「無いっすね。だから・・・」
「だから・・・?」
小首をかしげる八咫。
「俺と一緒にやってくれないですか?」
申し出に笑みを見せる八咫。
いかにも待ってましたといわんばかりに。
「言うの待ってたぜ。ったく、あんなもん、お前ひとりじゃきついに決まってる。」
「そんな奴がいるのかい?」
「あぁ、俺はあんたに見逃してもらった恩がある。それにあの会社ぜってぇ裏がある。怪しすぎるからな、潰しとった方が街のためになるだろうよ。」
「ありがとう。」
手を振る八咫。
「礼はまだ早ぇぜ。目的達成してからな。」
こうして、八咫が仲間になったのだった。
いかがだったでしょうか
これからもちょくちょく書いていきます
バトルしか書いてなかったので、銃系統のバトル物は初めて書きました。
これからもいろんなキャラ出てきますし、バトルも盛り上げていこうと思います。よろしくです。