表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白馬と姫  作者: カーネーション


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/144

第39話『はじめての夜』

 神子になってはじめての夜。ようやく椅子から立ち上がることができた。とりあえず、部屋を出るまではヴェールを外してはいけないらしい。でも、すごくヴェールのなかはあっついの。


 ヴェールを外したときにはクラウスさんが待ってくれていた。


「お疲れ様です」


「クラウスさんもお疲れ様です」


「さあ、行きましょうか」


「はい」


 ふたりきりでまだ見慣れない道を歩く。通路の同じ間隔で燭台が点っていて、クラウスさんの背中がはっきりと見えた。そっか。ヴェールをしていたから、はっきりとクラウスさんの姿を見たのは久しぶりだ。


 とても広い背中。頼りがいのある背中ってこういうことだと思う。ずっと見つめた。


 神子の部屋まで連れていってくれると、クラウスさんは扉を開いてくれた。この先に入ったら、クラウスさんはすぐにいなくなってしまうはずだ。部屋にまでついてこないだろう。わたしでもちゃんとレディとして扱ってくれるんだから。


 どうしてもクラウスさんに言っておきたいことがあった。神子になる前から考えていたんだけど、顔を合わせる機会はなくて、今になってしまった。


「クラウスさん」


「はい?」


「今まで本当にありがとうございます」


 頭を深く下げる。クラウスさんが「大丈夫」と言ってくれなかったら、今日だって心細かった。


「それと、これからもよろしくお願いします!」


 もうひとつ深く頭を下げたら、「ミヤコ様」と優しい声が降ってきた。


「わたしのほうこそ、これからもよろしくお願いしますね」


 顔を上げたらクラウスさんの笑顔が広がっていて、わたしも嬉しくなった。神子になってもクラウスさんはそばにいてくれる。相変わらず優しく包みこんでくれるんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ