番外編『アテナ』とその他
知恵、芸術、工芸、戦略を司るギリシア神話の女神。オリュンポス十二神の一柱でありアルテミスと並んで処女女神として有名。
アマゾネスの中でも紹介したが『もっとも美しい女神へ』と書かれた黄金のリンゴを欲したトロイの神話で登場した女神の一人
ギリシャ神話の最高神ゼウスはその権威を得る為、己の父を殺し王位についていた。その因果応報を恐れたゼウスは己の身ごもった妻をそのまま丸のみにして、事なきを得ようとしていた。
が、神様は基本不死なため、彼の妻(ちなみにこの妻はヘラではない)は彼の中で生き続けていた。なのでもちろん胎児もゼウスの中で成長を続けることになり、ついにはゼウスが頭痛に悩まされることとなった。
耐え難い苦しみに耐え兼ね、治療のために斧で己の頭を割った時に、金色の武装を纏って産まれた。
―――それこそ女神アテナである。
負けず嫌いな彼女はアフロディーデに美しさの勝負で負けたが、彼女もまた並ぶほどの美しさは持っていたようである。
彼女に言い寄る男神はたくさんいたらしいが、すべて倒されたそうな。
アテナは知恵の女神なので、人間に惜しみなくものや知恵を与えた。キュレネの人びとには馬をならす術を与え、エリクトニオスには、最初の戦車に馬具で馬をつなぐ方法を教えた。
イアソンとその仲間たちがアルゴ船を造る時にも、彼女はそばにいて、それを見守っていたそうな。ろくろで壺を作ったのも、アテナが最初だと言われてます。さすが芸術の女神
またアテナを信仰するアテネの町も、彼女がポセイドンと対決し、町の人に必要なものを贈ったものが勝ちという勝負を行い、ポセイドンは泉を作り、彼女はその近くにオリーブの木を植えたそうな。
結果町の人はアテナを選んだことにより、彼女の名前が付いたと言われてる。
ギリシャにオリーブがいっぱいあるのもこういうことからあるのかな?
荒々しい彼女ではあるけれど、女性らしいところももちろんあるわけで、とりわけ彼女が自信を持っていたのは、刺繍で、ヘラのヴェールをはじめとして、あらゆるものに刺繍を施し、神々はそれをあてにしていたとも言われます。
ちなみに、小アジアのリュディアに住むアラクネという娘との勝負では、引き分けに終わったため、その能力を認め、無心に織り続けられるように彼女を蜘蛛へ変えたという説があります。
……なぜ蜘蛛。
「ギリシャ神話って結構『人』から『別の生き物』に変わる系多いと思うのは私だけ?」
「例えば?」
「人から星座」
「えー? 初めて聞いた~」
「みずがめ座とか、そうだよ」
トロイ国にいた美しい少年に、簡単に言うと宴会のお酌をさせようとゼウスがスカウトしに行くわけです。
ことの次第を聞いてトロイ国に住む夫妻は驚き悲しんだ。しかし神々の意向断ることもできずやむなく了承せざるを得なかった。
ゼウスは感謝し、たくさんの宝物をトロイ王国に与えたということです。
そして両親の悲しみを少しでも和らげるためにせめて空を見上げればいつでも息子の姿が見られるように水瓶を抱えて給仕にまわっているガニメデスの姿を星座にしたんだと
「変身してないじゃん。模造じゃん」
(こーいう小娘だった)
カオルは拳を握ったが、他にないのってバカにした顔で見てきたのでもう一つ言うことにした。
「じゃあ洞窟に入った時に声響くじゃん?」
「やまびこ?」
「それ山だろ。そうじゃなくってエコーね」
エコーはおしゃべり好きな、気のいい森の精霊だった。ある時、女神ヘラが常習犯の夫であるゼウスの浮気現場を取り押さえようとしたとき、言葉巧みに話しかけ、ゼウスの危機を救ったことがあったが、それが仇となった。
女神を謀った罰として『声』を奪われてしまった。相手の言った最後の一言だけは繰り返すように呪いをかけられたエコー。
そんなとき、彼女は森に迷い込んだナルキッソスという美しい青年に恋をするが、揚げ足をとるように言葉を繰り返すことしか出来ないエコーは、ナルキッソスに激しく嫌われ、ショックのあまり洞窟に閉じこもり、その身は消えてしまったという
「人じゃないじゃん」
「ぐっ……ちなみにナルキッソスはナルシストの語源であり、彼もまたエコーに対する行為を見ていたネメシスによって呪いをかけられた」
「どんな?」
「ただ自分だけを愛する呪い」
水面に映った自分に恋をした彼は、己と気が付かないまま水面をずっと見つめ、離れることができず痩せ細って死んだらしい。
そして彼が死んだあとには一輪の水仙の花が……。
「紀伊さん、変わるんなら巨人兵になりそう」
「しばくっ」
「きゃーっ!!」
ちなみに作者がギリシャ神話が好きです。
半分以上がちょ、神様えぇ~って内容だから
あれ、ギリシャ神話から不遇要素培ったのだろうか…




