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現代→古代  作者: 一理
ヒッタイトのようで
33/142

番外『ギルガメシュ叙事詩』

読んでも読まなくてもいい息抜き。本編に関係なし。

 

 ギルガメシュとエンキドゥは50人の兵をつれ杉を手に入れる為と神であるエンリルの聖地であり、彼の命によって選ばれた守護者フワワがそこを守護している場所に訪れることになった。

 7つの山を越え、ようやく目的の場所の前までたどり着いたエンキドゥは入るのを躊躇したが、ギルガメシュは恐れを知らず堂々と入っていった。そこで彼は部下たちに木々を伐採するように命じた。

 守護を任されたフワワはそんな彼らに向かってメランム(聖なる光彩)を浴びせ攻撃を始めた。

 叫び声で洪水を呼び、口から火と毒の息を吐き、巨大な体は倒れると森の木々が21kmにもわたってざわつくとされたが、ギルガメシュたちが太陽神シャマシュに祈ったことにたいし、戦況は一転した。

 シャマシュがギルガメシュたちの祈りを聴き、フンババに風をおこした。大なる風、北風、南風、つむじ風、嵐の風、凍てつく風、怒涛の風、熱風、八つの風を。それらはすべてフンババの眼に対して打ち当たった。多勢に無勢、そしてシャマシュの助力、守護もあってフワワは捕らえられてしまった。

 守護として仕事をしていただけのフワワはギルガメシュに命乞いをした。ギルガメシュも一度はフワワを見逃そうと考え実行しようとしたが、彼の友エンキドゥは生かすべきではないと進言し、そのことに不満を持ったフワワがエンキドゥに否定的な態度を取ると彼はフワワの首を切断してしまった。

 ギルガメシュたちはエンリルのところへ行き、挑発的にフワワの首を捧げた。大いに怒ったエンリルは2人に呪いの言葉を吐き、エンキドゥを結局殺してしまったらしい


『ギルガメシュ叙事詩』より


 彼の死後ギルガメシュは死について考えるようになった。……その後イシュタルとバトルとかあるけど、割愛。


 フンババのその姿は足にハゲワシの爪、頭に牛の角があり、尾と男根の先端が蛇になっている姿で紹介されている。また、神々の森の番人であり、エンリルに杉の木を任されることなどから分かるようにフンババは本来聖なる属性を持ち、自然の精霊であったとされる。

 また、フンババの顔を彫り込んだ像は魔除けとして使われていたらしい。フンババは一つ目でその眼は見た者を石化する力がある。ゆえに太陽神目玉狙いの風攻撃。神様って普通に残酷。

 

 蛇足:シャマシュとはメソポタミアの太陽神。司法と正義と占いの神で、ハンムラビ法典をもたらした神。

 その姿は腕が長い、男性の姿でたとえられることが多い、ギザギザの剣を持ち、船(太陽の光を放つ翼のついた円盤)に乗って空を飛ぶ。円盤は後に馬になり、戦車になった。

 円盤と聞くとユーフォ―思い出させてくれる……あれ?私だけ?

 

 

ちなみにカオルさんは名前は知ってるけど、何をした神様かはあまり知らない。フンババの象=魔除けの精霊。といった感じで当たらずとも遠からず程度の知識。七菜はイシュタルやテシュプ以外は知らない。

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