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魔血吸の在り方  作者: スクロー
暖かな村と自覚の章
8/67

おかみさんの在り方

アクセス解析という物を知りました

200人以上もの人が、この小説を読んでくださってたと知って、恥ずかしいやら嬉しいやらで大変です


もし気に入っていただけだら、今後ともよろしくお願いいたします。

泣き疲れた僕は、部屋に案内されるとすぐに眠りに落ちた


目が覚めた僕は、定番のセリフを言おうとして、


「知らない天井・・・でもないのかな?」


やっぱりやめた



たかだか3日ぶりだというのに、随分久しぶりにゆっくり寝た気がした

ベットは元の世界程柔らかくないが、地べたとは雲泥の差だ

体が少し痛いのは、多分別の理由だろう


「ん~~・・・っ!はあっ・・・」


僕は伸びをして窓を見た、もう日が昇り始めてるみたいだ

ドアを開けて、廊下に出て、階段を目指す

壁は煉瓦で、日本にはない情緒が感じられる

二階の部屋から一階に降りる


そこで、この宿のおかみさんに出会った


「おはようございます」


「あら、おはよう!随分とよく眠れたみたいだねぇ、顔を洗うならそこの角の扉から出て、直ぐにある井戸を使っておくれ」


「いやぁ、ありがとうございます」


よく考えると、日が沈む前に寝て、日が昇ってるってことは、12時間以上寝ていたってことか

そりゃあ体も痛くなる訳だ


井戸は滑車が付いていて、ロープの先のバケツを下ろして、水を汲みあげるみたいだ

バケツの水を桶に流し入れて、顔を覗き込むと自分の顔が写っていた

その顔は泣き腫らしてむくんでいたが、その瞳は、


「ははっ、本当に紅いや・・・」


まるで映画に出てくるヴァンパイヤみたいな紅だった


顔を洗い、口をゆすいで、ついでに頭も洗っていると、おかみさんがやってきた


「ほら、タオルだよ」


「ありがとうございます」


礼を言ってタオルを受け取り、顔と頭を拭く


「お客さんにこういっちゃなんだけど・・・」


おかみさんが言う


「?どうされました?」


「あんた、ついでに体も拭いちまいな、ちょっと臭うよ」


繊細な男子高校生の心は、痛く傷ついた


「でも、替えの服がないんです」


「見りゃわかるよ、私の旦那の服を貸してあげるよ」


おかみさん、助かります!



少し(実際にはかなり)ダブダブな服を貸してもらい、そでや裾を折って着る


「しかしあんたも妙ちくりんな服を着てたねぇ?なんだいこの袖口?まるで腕ごと引きちぎられたみたいじゃないかい?」


腕ごと引きちぎられたんです


「しかもこの留金、よくこんな精密なもの作ったねぇ、あんたどっかの貴族さんかい?」


ただのジッパーです、ユニ○ロで買いました


「いや~、あっはっはっは~」


僕は笑ってごまかした


「それにしても、お腹、減ったんじゃないかい?」


言われて気付く、すごくお腹が減っていた


「どうだい、ちょいと多めに朝飯、作っといたよ」


おかみさん・・・一生ついてきます!



メニューは米とシチュー、サラダにスープが付いていた

見るからにおいしそうな湯気を立てる料理に、生唾がとまらない!


「それでは、いただきますっ!」


「はいよ!」


おかみさんが苦笑ぎみに言うのを聞かず、ガッつく!

久しぶりのまともな食事だ!

シチューはそれぞれの野菜がとろける寸前まで煮込まれており、野菜本来の甘味と、牛乳(?)の甘味が絶妙に絡み合い、さらにこれに米の食感が相まって想像を絶する程うまい

所々にある肉も大ぶりに切られており、最初に焼いてあるのか肉汁が中にたっぷりと詰まっていて、これがなんともいえずうまい!

喉に詰まりそうになりながら、実際に詰まりそうになるとスープに手をだす

こちらはあっさりと塩味なのだが、どこか懐かしく、温かみのある味で思わず笑みがこぼれる

サラダも鮮度がいいのか、ドレッシングも最小限しかかけられていないにもかかわらず、シャキシャキした歯ごたえと酸味、食べた後の爽やかさがなんともいえない味をだしている


「そんなに急いで食べなくても、誰も取りはしないよ」


おかみさんがニコニコしながら言うが、しったこっちゃない

茶碗が空になったのを見て、おかみさんが言う


「おかわり、いるかい?」


僕は無言で茶碗を突き出した



僕は散々食べに食べて、食後のお茶もいただくことにした


「いや~見事な食べっぷりだね!作った甲斐があったってもんさぁ」


おかみさんが呆れまじりに言う


「いや、本当においしかったんですって、特にあのシチュー」


「あれはうちの宿特性のシチューでね、昔はアレを食べるためだけに来た客もいたんだよ」


そういって笑う顔に、どこか影があるのが見て取れた


「そういえば、他のお客さんは・・・?」


不思議に思っていたのだ、起きてから一度も他のお客さんに会っていないのだ

それに、おかみさんは僕に付きっきりで、他に仕事もしていない

おかみさんはどこか寂しげに言う


「そりゃあんた、こんな村に来る物好きは、そうそういないよ」


いまいち話が見えなかった僕は首を傾げた


「昔はよかったさ、ライドに行くには絶対にこの村を通っていったからね、そりゃ宿も必要になってさ、毎日忙しくしてたもんだよ」


僕は疑問を口にした


「何か、あったんですか?」


おかみさんは驚いた様子でこちらを見て、言った


「何があったってあんた、ライドが滅んだんだよ、おまえさんも知ってるだろう!?」


そうだった、僕はこの世界の常識がないんだった

そんな時はやっぱりこれだよね!


「僕、記憶がないんです・・・」


伝家の宝刀、記憶喪失!


そして僕はおかみさんに、嘘とほんとをまぜこぜにして伝えた

・気付いたら森の中だったこと

・怪物に襲われたが、命からがら逃げたしたこと

・川沿いに歩いていて、橋を見つけたこと

怪物を倒したことと、腕が生えてきたことは伏せた


「はえぇ~、あんたも苦労したんだねぇ~・・」


おかみさんは目を丸くしたが、特に詳しくは聞いてなかった


「なんだい、じゃあ今この村が、人間が住んでる地区の一番端の村だってことも知らないのかい?」



うん?どういうこと?

できるだけ毎日更新を心がけていますが、これってやっぱりなかなか辛いですね

他の方がすごい長い間してるのを見てたので、頭が下がる思いです


しかし、一度走りだした以上は完走を目指します!とりあえずは主人公が無双するまで毎日・・・できたらいいな~

燃えあがれ!俺の小宇宙コスモ!!

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