芽の在り方
総合ユニークアクセスが1万人を突破していました・・・
こ、この小説ってそんな読まれてましたっけ・・?
何はともあれ、ありがとうございます!
少し遅くなりましたが次話です、どうぞ!
僕はその芽に手を伸ばした、が
「あれっ?」
何故か僕の手は空を切った
僕の手元が狂ったのかな?
でも、それにしては芽が避けたような・・・
いやいや、風もないし、そんな訳ないか
手を伸ばす、が
(・・・避けた?)
もうほぼ間違いない、この植物は僕の手を避けている
その後も二度三度試したが、やはり避けている
掌を近づけると、ビクビクという音が聞こえてきそうな程怯えている
というか、微妙に後退っている
植物に見えたけど、生き物みたいだ・・
少し調子に乗って怯えさせ過ぎたのか、手を引いてもまだ怯えている
「別に悪気はないんだけどな・・・」
(嘘だ!ボクの事食べる気だ!!)
・・・まさか返事が返って来るとは思わなかった
こいつ、喋れるのか
「あ~、ごめん、本当に何もしないよ」
(・・・、ホントに?)
「僕は、嘘は好きじゃないんだよ」
芽の様な生物|(以降、芽と呼ぼう)は、どうやらこちらを信じてくれたみたいで、少し怯えが消えた
「それで、君はなんなんだい?」
(ボクはボクだよ)
そりゃそうか
質問を変えよう
「僕は人間なんだけど、君は?」
(そう言う事ならボクは・・・)
そこで、芽の言葉は途切れた
・・・何か不味い事を聞いてしまったのだろうか?
(ボクは・・・、ボクはなんだろう?)
どうやら自分の事を知らないらしい
よし、それなら・・・
「君は植物かい?」
(違うよ?でも全く違うとも言えないけど・・・)
そう、人は曖昧な質問をされると、しっかりと答えられない事が多い
「それじゃ動物?」
(う~ん、そうじゃないかな?)
好きな食べ物を聞かれて、咄嗟に答えられる人は稀だろう
「・・・まさか、魔物?」
(違うよ!!それだけは絶対に違う!)
だから、二択の質問を出す
YESかNOなら答えられない人の方が珍しい
まあ、人でないものに試すのは初めてだけど
これまでで、わかったのは、芽は魔物じゃなくて、動物でも植物でもないけど、動物よりみたいだ
・・・、正直なにもわかってないのと変わらないな
あ、それよりも聞かなきゃいけない事があった
「そういえば、ここって君の住処なの?」
勝手に借りてしまったけど、ここはこの子の住処だったのかもしれない
(そうだよ、まあボクはここ以外知らないけど)
どうやら住処どころか、生まれ育った場所らしい
「勝手にここを使っちゃって、ごめんね」
(いいよ別に、僕も退屈だから丁度よかったんだ)
謎の植物に対して謝る男と、それを許す植物|(動物?)
なかなかにシュールだ
そういえば、喉が乾いたな・・
「ここら辺に川か何かはないかな?」
(川はないけど、お兄さんは喉が乾いたんだよね?)
少しビックリした、心の声をそのまま当てられたからだ
「そうだよ、だから水を飲める場所に行きたいんだ」
(いいよ!それじゃ・・・僕を肩に乗せてよ)
テッレテレー(効果音)
僕は芽を肩に乗せて、自称動物の植物が生えた魔物っぽい人間に進化した
・・・何やってるんだろう
芽を肩に乗せ、岩から出る
そのまま芽の指示に従って、右を向いて岩沿いに歩き、大体20秒、
(じゃあそこの隙間を通って)
そう言われたのは岩と地面の隙間数十センチ
普通に歩いていたらまず気付かない場所に、僕は這って入る
中は思ったより広く、なんといっても
(ここなら何時でも冷たい水が飲めるよ)
湧水が滾々(こんこん)と湧き出ていた
透き通る水はとても冷たくて、おいしかった
喉の渇きが癒えると、今度はお腹が減った
(それじゃあ今度は果物を食べに行こうよ)
僕が何かを言う前に、芽に提案された
僕はそれに従った
果物は野生に成っているものなので、余り期待はしなかったが、これが思いの外おいしかった
因みに岩からは既に離れている、流石に岩の中に果物はなかったみたいだ
芽に僕が取った果物を進めたが、
(いいよ、ボクは果物を食べないんだ)
と、断られた
じゃあ何を食べるんだと聞いたら
(え?う~ん、そうだな、・・・霞み?)
お前は仙人かとツッコミそうになったけど、なんとか踏みとどまった
あながち嘘じゃなさそうなんだ
僕は木に背中を預けて座り、目を閉じる
そうやって果物を食べながらのんびりしていると、昨日の記憶が蘇る
・・・僕は、こんな事をしていていいのだろうか
物を食べるという事は、生きようとしているという事だ
まだ生きる覚悟も、死ぬ覚悟も出来ていないというのに
(・・・お兄さんは、何を悩んでいるの?)
どうやら、悩んでいることを悟られたらしい
「いや、なんでもないよ、なんでもない」
(ふ~ん、まあいいんだけどね)
僕は、それだけしか言えなかった
答えの出ないまま、ここでの生活が5日も続いた
二択形式の質問は、口下手な人にすると効果的です
ただし質問自体が多く、長くなるので、稀に相手の機嫌を損ねる事になります
何事も過不足なく、です
GWはなんだか忙しいです、本当は感謝を表す連投がしたかったのですが、申し訳ない




