表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔血吸の在り方  作者: スクロー
暖かな村と自覚の章
4/67

ここでの在り方

投下だぜ!

・・・・・?


・・・さ、寒い・・・・?


・・けど、もうちょっと寝ててもいいよね


もうちょっと・・・


そういえば、布団はどうしたんだろ?


地面も若干固い気がする・・・


まあいいか、お休み~・・・


・・・


そういえば、怪物はどうなったんだっけ?


・・・ん?怪物?


「のわぁぁ~~~!!?」


一気に目が覚めた、そんな朝の一幕



叫んだ僕は急いで周りを見渡すが、怪物らしきものはいない


(ふぅ~~・・・)


とりあえず一息つくが、心臓はバクバク、大爆発寸前だ


(でも、死体らしきものすらないのは何でだ?)


不思議な事に、怪物の死体は消えていた


(もしかして、・・・夢?)


怪物がヘシ折った木の跡があったので、全くの夢ということはないだろうけど・・・


それに・・・


「この腕、どうなってるんだ・・・?」


そう、僕の腕は怪物と同じグレーの色をしていて、体との接続部分はグレーと肌色で複雑な模様を描いている


足も同様だ


とにかく、状況を整理すると


1、あの時僕は怪物に出会い、命からがらこの崖まで逃げてきた


2、両手両足を失いながらも反撃し、逃亡を試みたが、あえなく崖に放り投げられる


3、突然手足が生え、何故か負ける気がしなくなって、事実怪物に勝利


4、その後意識を失う


・・・ふざけてるな、特に3番目


っというか怪物だよ怪物、ありえないよ


あんな生物いたら普通にテレビで放送されるよね


もしかしてUMA?未確認生物?


いやいやビックフッドは雪山に出るんじゃなかったっけ


ていうかここいらの植物も見たことないものばかりだし


そういえば僕、どうしてあんなに動揺してなかったんだ?


いくら何でもいきなり宙吊りにされたらパニクると思うんだけど


さらに言えば木から落ちた時も衝撃が全然なかったし


そうだ、怪物って1匹(?)なのかな?


あんなのが群れで襲ってきたら命がいくつあってもたりないよ!



次から次へと疑問が浮かんでは消えていく


だけど、その中で一番大事なことは


「・・・・喉が乾いたぁ」


これである


昨日は全く欲しくなかったけど、今はとにかく一杯の水が欲しい


そういえば、崖の下に川が流れていた筈だ


崖を覗いてみると、やっぱり川があった


というかどうなってるんだ?川が僕の真下から流れてる?


とにかくあそこに行けば、水が飲めることは間違いなさそうだ


(さて、行くにしても、どうしたもんだろうか・・?)


崖は視界の端の方までずっと続いていて、迂回するのは億劫だ


普段なら絶対取らない手段だが・・・


(飛び降りる・・・か?)


今はこの腕と足がある


もしかしたら耐えれるかも知れない


とりあえず、垂直飛びをしてみた


ピョーン


・・・軽い擬音で表現し過ぎだけど、3mぐらい飛べた


正直、超怖かった


しかし、崖下までは100m位はあるんじゃないかな・・・?


次はもう少し力を入れてみた


ビョン




ドスン


10mぐらい飛べた、正直死ぬかと思った


・・・うん、いけそうダネ☆



僕は深呼吸を繰り返し、気持ちを落ち着かせる


大丈夫、大丈夫、いざとなれば川に落ちればいいんだ、大丈夫


深く息を吸って、軽く助走をつけて、飛ぶ!!


えも言われぬ浮遊感のあと、もの凄い速さで落ちていく、落ちていく


股の間がキュッってなった


けど、ある程度すると、崖の下の壁が近づいてきて


そこに手や足を突き出し、減速しながら落ちていくと、だんだん楽しくなってきた


横に回転したり、縦に回転したりして遊びながら落ちていくと、地面が近づいてきた


僕は空中で前転しながらタイミングを計り、手と足を地面に叩きつける!


辺りにバサバサと鳥の飛び立つ音が聞こえる


キマった!




ズボンのお尻が破れている事に気づいたのは、それからしばらく経ってからだった





川は初め、少しだけ滝になっていた


崖の下の裂け目から流れ出ているようだ


水は日本でも滅多に見れないくらい澄んでいて、逆に飲むのをためらってしまった


しかし、一口飲んで、あまりのおいしさにガブガブと飲みまくった


鋭く冷たく、どこか甘い、世界の名水100に絶対エントリーすべきだ


結果お腹を下し、人生で初めて木に隠れて野○ソをした


お父さん、息子はがんばって生きてますよ



そんなわけで、一息ついて、あらためて考える


いきなり森の真ん中にあらわた僕


襲ってきた怪物


生えてきた腕


全くもって分からないことだらけだ


幸いにも気温はそこまで低くなく、ここは影になっているうえに、短パンになってしまったズボンと、ノースリーブになったシャツや上着でも、ちょっと肌寒い程度で済んでいる


もしかしたら夏なのかもしれないが、有難いことである


あの怪物の返り血は、起きた時には跡形もなく消えていた、そこはラッキーだったのかも知れない


血染めの服なんて嫌だからね


そして一番気になることが、この地方に、いや、認めよう、この世界に僕の様な人間がいるかどうかだ



ここは、おそらく異世界なんだろう



怪物もでてきたし、腕も生えてきた、元の世界ではありえないことだ


あの怪物が、実はこの世界の人間にあたる存在で、崖の上から見たあの橋も、その脇の人工物も、全部あいつらが作ったとしたら


僕はどうやって生きていけばいいのだろう?


とにかく、今、一番大事なことは・・・・


グゥ~~


一番大事なことは・・・


キュルルルル~


一番大事なことは、腹が減ったということだ

少年の冒険が、始まる・・・


メリー・クリスマスですね

そう、今日はイエス・キリストが死んだ日

人の死を祝うなんて、お前ら人間じゃねぇ!(タケシ風)

知ってます、生まれた日なんですよね

私はこの3日間、仕事です

みなさんの幸せを願っています(^3^)/

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ