戦場のお昼ご飯の在り方
始めの方は、話が少し戻ります
レフィsideの分が抜けているためです
総合評価200pt突破!ありがとうございます!
しばらく走り続けていると、前方に村のようなものが見えた
門は原型を止めてなく、おそらくだが、遠征部隊の人たちも見える
そして、魔物の姿も
僕は全力で地面を蹴り抜いて、跳んだ
「ッッ!!!」
途端に空気の壁が僕を襲い、音が戻る
ただし勢いがつきすぎているので、止まる事なく空中を突き進む
村を飛び越え、人を飛び越え、進路上に魔物が立っているのが見えた
山羊の顔をした、人形の魔物だ
僕は、空気の壁から身を守っていた腕を解いて、その魔物に、勢いの全てを叩きつける!
魔物は爆発した様な勢いで、体をバラバラにして飛び散った
僕はその反動で止まり、そこに立つ
とりあえず僕がすべき事は、こいつらの殲滅だろう
もう、僕が悩むことはない!
「うおおおぉぉぉぉっっ!!」
全力で魔物を殺し回る
アリの巨大化したような魔物の顎を、左手で殴り上げ
首の様な場所に、思いっきり右の拳を叩き込む
飛び散った体液に構う事無く、飛んできた鳥と人の中間のような魔物の足を掴み、地面に叩きつける
網目状に地面にヒビが入って、魔物が原型を失う
とにかく一体でも多く、一秒でも早く、魔物たちを殲滅していく
手頃な石を拾い、砕いて左側にいる四速歩行の魔物に投げて穴だらけにする
そのまま右側にいるカニっぽい魔物の目の間に、後ろ回し蹴りを入れる
できるだけ早く、皆の負担を減らすために
恩に、報いるために!
「おおおぉぉォオオッッ!!」
僕は荒い息を整えながら、辺りを見渡す
目に入る魔物は全て狩り終えたつもりだが・・・
僕は役に立てただろうか?
「よし!警戒に移れ、まだ生きてる魔物がいるかもしれない」
ゴウ隊長が指示をだす
どうやらもう大体の魔物は狩れたようだ
「よぉ!ようやく来やがったな!!」
グランさんが僕に話しかける
「お、遅れてすみませんでしたっ!!」
僕は、遠征部隊の皆さんの方を向いて土下座する
到底許されることじゃ無いかもしれないが、こうする他ない
僕がしたことは、そういうことだ
「どんな罰でも受けます、どうか僕を、遠征部隊においてください!!」
頭を下げてるため、様子がわからないが、呆れられている気がする
駄目か・・・?
「ミコト、とりあえず頭をあげろ」
ゴウ隊長が言った
「処遇については後々考えるとして、」
足音が近づいてくる
僕はゆっくり頭をあげた
「よく来た!待っていたぞ!」
そう言って、手を差し伸べてくれた
僕は、震える手で、その手を取った
もう枯れたと思った涙が、また溢れ出す
「へっ!!そういうこった!!」
グランさんがそういって、ソッポを向く
「待ってたでやんすよ」
スーハが声をかけてくれる
皆、僕を受け入れてくれているみたいだ
「あ、ありがどうございますっ!!」
僕はしゃくりあげながら、お礼を言った
しばらく涙を拭っていると、大音量でお腹がなった
・・・恥ずかしい
そういえばここ最近、何も食べていなかった
意識したら頭がクラクラしてきた
「よし、それじゃ、ここらで飯休憩にするか!」
ゴウ隊長がそういって、お昼の準備が始まった
家屋はだいたい崩れてしまっているため、中央の広場での食事になるみたいだ
「そういえば、食材はどうするんですか?」
僕が聞くと
「お、そういえばお前は会ったことがなかったか」
ゴウ隊長はそういって、ある人を背負ってきた
その人はまるで、眠っている様で、ピクリとも動かない
呼吸はしているようだが、大丈夫なのだろうか
手の甲を見ると、複雑な模様のタトゥーがしてあった
いや、手の甲だけじゃない、至る所にタトゥーがある
「紹介する、ソランだ」
そうしてその人をその場に寝かせ、体の位置を調整する
そして、手の甲の辺りに水を掛けて、タトゥーの線を洗い流す
すると、そのタトゥーの一部が洗い流されて、地響きが起きる
突然、何もない空間に、大量の物資が現れた
「彼は自分の意志と引換に、大量の物資を保管できる空間を作り出すことが出来る」
そうこうしている内に、ソランさんの目が覚めた
「ふわぁぁ・・・!何だ、もう昼飯か、ん?ああ、お前がミコトか」
どうやら向こうは僕の事を知っているみたいだ
「あの、よろし「話では聞いていたが本当に目が紅いんだな、しかも手足がグレーときたもんだ、そりゃあ誰だって魔物だと思うよな、だけど俺はそんなマヌケじゃないぜ?何故なら考える頭があるからな、いや、俺だって間違えることはあるがそこまで阿呆じゃないって話だ、悪気はないんだぜ?だからまあ許してくれ、ああそれとつ(略)」」
長い!話が長い!!ていうかちゃんと話している間、呼吸してるのか?
「まあこんな奴だが、よろしく頼む」
「なんだこんな奴ってそりゃお(略)」
ゴウ隊長に、すごい勢いで話しかけているけど
空間を作り出す魔法を使うなんて、よっぽど凄い人なんだな
とにかくこれで物資は揃った
その後、皆で調理して、お昼ご飯をいただいた
「ダンナ、ほんともう待ちわびたでやんすよ~、あっしが何度死にかけたことか」
スーハが僕に向かって言った
「何言ってんだ、後ろでちょろちょろしてただけじゃないか!」
トダがスーハに向かって言う
「お前らはどっちもどっちだろ!!?」
と、グランさんが突っ込む
「まあ、スーハの援護は助かったぞ」
レフィさんが言う
「なに、皆よく頑張った、それでいいじゃないか!」
ゴウ隊長が、豪快に笑う
「・・・」
フーさんが無言でご飯を食べる
僕は、戻ってきたんだ
この、遠征部隊に
久しぶりに食べたご飯はとても美味しくて、少ししょっぱかった
ちょっと燃え尽き症候群にかかってますが、まだまだがんばります
ここまでが、私の好きな展開です
自分で書くと、展開を好きなよう出来るのでとても嬉しいです
ミコトくんはまだまだがんばります、きっと