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魔血吸の在り方  作者: スクロー
黄昏の出会いと結束の章
28/67

特技の在り方

幕間を挟みましたが、こちらも通常運行です

「次は特殊技能のテストだ」


特殊技能・・・?


「なに、難しく考えることはない、ないならないでいいが、自分の、人とは違う特技のようなものがあったら披露して欲しい」


そういうことか、となると僕の場合は・・・


「この岩は壊したりしても問題ないですか?」


僕は門の脇に無造作に置いてあった岩を指差して聞いた


「ああ、問題ないぞ!」


「では、」


僕は岩に指の腹を力一杯叩きつけた


すると、指が岩にめり込んだ

その際岩が割れてしまったが、まあいいだろう

そしてそのままできる限り岩を握り込む

そのまま手を前に持ってきて、開く

すると、元岩の砂粒がサラサラと風に流された


「僕は怪力で、とても堅い手足があります」


「・・・ほう、どれ」


そう言ってゴウ隊長が岩に触れるが、いたって普通の岩だ


「確かに俺の槌を受けきった時点で普通ではないと思っていたが、これほどか・・」


ゴウ隊長は真剣な顔で考え込んでいる

やりすぎたか・・・・?


「・・・フッ、フッハッハッハ!素晴らしい!これなら並の魔物など目ではないな!!」


そう言って笑ってくれた、助かった・・・


「ダンナはほんと呆れる程の怪力でやんすね・・」


スーハも呆れている


「なに、優秀な分には問題ない!」


「後は夜の暗闇でも良く見えますよ」


「そうか!これは本当にいい人材を見つけたものだ!」


ゴウ隊長はしばらく笑い、落ち着いてからスーハに聞いた


「そうだ、スーハ、君は何かあるか?」


「あっしは特にありやせん、しいて言うなら魔物の剥ぎ取りなら得意でやんす」


確かに魔物の剥ぎ取りは本当に早い、職人技と言ってもいいスピードだ


「そうか、まああればいい程度なので問題ないぞ?」


そこで場所を移すらしく、訓練場に移動となった

因みに何度か魔物に襲われているが、各々が問題なく退治していた

スーハは何故か一度も襲われていないが、きっとコツがあるのだろう


「では、戦闘技術のテストを開始する、が、」


ゴウ隊長がこちらを見た


「ミコトに関しては正直俺でも勝てるかわからん、よってスーハ、君だけだ」


「あっしはたいしたもんじゃありやせんぜ?」


「いやしかし、これまでも兵士としてやってきているなら、それなりにはできるのだろう?」


「まあそりゃ、門の前に来る弱い魔物ぐらいなら何とかなりやすが・・・」


「物は試しだ、レフィ!!ちょっとこいつと戦ってみてくれ!」


ゴウ隊長は奥の方で鍛錬していたレフィさんを呼んだ


「ちょっと待ってくださいよ!あっしはとてもじゃないがかないやせんぜ!?」


スーハはそう言っているが、レフィさんはやる気満々みたいだ

レフィさんが言う


「いや、別に命のやり取りをしようと言うわけじゃないんだ、少し実力を見せてくれればいい、ちょっとだけ、ちょっとだけ・・」


「目が獲物を狩る目でやんす!!」


「では、始めっ!!」


ゴウ隊長の合図で、試合が始まった


「ヒィ~~ッ!!」


スーハは何とか剣を構えているが、どう見ても及び腰で、攻撃しようとする様子すらない


「ほらどうした、反撃してこい!」


そういってレフィさんが打ち込むが、完全に逃げ腰のスーハは剣で防御し、後ろに飛んで逃げ、時たま放たれる連撃を何とか躱している


・・・これを試合と呼ぶのだろうか?


「そらそらそらっ!!」


「ヒイ、フウ、ヘイ!」


連撃を放つレフィさんはもちろんすごいが、それを避けきってるスーハも十分すごい気がする

しばらく試合が続き、


キンッ!!


遂にスーハの剣が弾かれた


「ま、まいりやした!!勘弁してください!!」


スーハはそのまま土下座でもしそうな勢いだ


「ふむ、こんなものか、次はミコt「いや!確かに反撃は出来なかったが、レフィ相手にあそこまで耐えたんだ、十分すごいぞ!!」おい」


ゴウ隊長が割り込んだおかげで、どうやら僕は戦わなくていいようだ、助かった・・

しばらくゴウ隊長とレフィさんはゴニョゴニョ話していたが、どうやらなんとかなだめるのに成功したようだ

レフィさんが言う


「しかし、確かに避ける技術は素晴らしい物があった、捉え切れないのは久々だ」


そう言ってスーハを褒めた、褒めた・・・?うん、きっと、たぶん


「へい、あっしは生き残る事に関しては自信がありやすぜ!」


「そうだな!遠征部隊において、生き延びるのも重要な要素だ!生きていなければ報告もできんならな!」


「ところでスーハ、ナイフは使わないの?」


ビクッ!


っと音がしそうな程、スーハが動揺してた


「な、なんのことでやんすか?ダンナ?」


あ、もしかして不味いことを言ってしまったのかな?

スーハは剣を下げてはいるが、戦闘には基本的にナイフを使う

そのナイフで剥ぎ取りまでするから都合がいいのかもしれないが、どう考えても剣より使い馴れているはずである


「む、そういえば・・・」


ゴウ隊長が何かに気付いた様だ


「スーハ、お前以前見かけたと思っていたが、酒場でジャグリングをしていたな?」


「ひ、人違いじゃありやせんか?」


「いや、間違いない、ナイフを器用に操ってジャグリングをしていたのを覚えているぞ」


スーハ、そんなことをしていたのか

観念したのか、スーハが話し出した


「そうでやんすよ、あっしの唯一の特技でやんす」


そう言ってスーハが無造作にナイフを放った

すると、側に生えていた木に深々と突き刺さった

ナイフを投げる動作が早すぎて、よく見えなかった

これは十分に特技として通用するだろう


「スーハ、なんで黙ってたの?」


僕が聞くと、


「これは人に聞かれたらあんまり意味がない特技でやんす」


どうやら、突然投げるから意表を突けるんだとか

しかし、味方に黙っている意味はあるのだろうか?


「ダンナ、敵は魔物だけではありやせん、忘れてはいけませんよ」


そう言って、黙ってしまった


「「・・・・」」


ゴウ隊長とレフィさんも思うところがあるらしく、場に沈黙が生まれた


「しかし、」


レフィさんが言う


「その特技は素晴らしい物だ、出来れば遠征中に使用して欲しいのだが・・」


「大丈夫でやんす、命がかかる場面で出し惜しみをするほど、あっしも馬鹿じゃありやせん」


「そうか!それは助かるぞ!!よし、二人とも合格だ!!」


ゴウ隊長が、場の雰囲気を吹き飛ばすように大きな声で言う


「今をもってお前たち二人を、遠征部隊隊員に任命する!!」



こうして、僕たちは、遠征部隊の隊員に迎え入れられた

この選択が間違っていたかどうか、今の僕たちには・・

最近とても寒いです

冬至から2ヶ月後が一番寒いと聞きました

・・・まだ寒くなるんでしょうか?

もう嫌だオソトイキタクナイ


何処が地球温暖化だよ!もっと、暑くなれよ!!(シュウゾウ風)

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