紅い目の在り方
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自分が書いた物を、こんなにたくさんの方に読んでいただいて、本当にうれしいです!
その後、応援を呼んだ警備隊の男とその仲間に、詰所に連れてこられた
「それで、なんで魔物がこんな所にいるんだ、門番は何をしているんだ」
責任者であろう、歳をとった男と机越しに顔を合わせて話をする
まあ向こうはこっちに向かって話している訳じゃないけど
「だから魔物じゃありませんって!あと、これを読んでください!」
そういって、あの全然しゃべらない男にもらった紙を渡す
「なんだこれは、」
「僕の身元を証明するものです!」
「ただの任命書じゃないか」
「え゛?」
「この男を、南の戦場にて、兵士として登用せよ、って書かれてるけど、お前、名前は?」
「一 命です」
「じゃあこれはお前を任命するものだな、日付は明日からだ」
「あの、僕それを身分証明の代わりだと言われて受け取ったのですが・・・」
「まあ確かに身分を証明できるな、兵士だと」
「魔物じゃないかどうかの証明は・・・」
「まあ無理じゃないか?それとこれとは話が別だし、ところでお前、ほんとにニノマエ ミコトか?」
「そうですって!僕は字が読めませんし、書いてあることだって今知りました!」
「まあその様子だとそのようだな、とりあえず、南門に行って見たらどうだ?」
そういって、その責任者らしき男は立ち上がった
どうやら片足を無くしているようで、松葉杖をついている
「どうした?行くぞ?」
「あ、はい」
そうして男と僕は歩き出した
まるで罪人のようにフードを目深に被り、うなだれてついて行く
「そういえば、人型の魔物が街中に現れたと、話題になっていたが、お前が原因か?」
「あぁ、多分そうですね、最初はフード被ってませんでしたし、みんな僕の目を見てかなり驚いてましたし」
「・・・いいか、今後街を歩くときは絶対に誰かと一緒に行動しろ」
「・・・何故か聞いても?」
「わかってるんだろう?」
そりゃあ毎回あんだけ驚かれたんだ、紅い目というのがどれほど異常か身に染みてわかった
「騒ぎになるから、でしょう?」
「まあそれもそうだが・・」
「?」
「はっきり言うと、お前が殺されない保証が全然ない」
「え、この街ってそんなに治安が悪いんですか?」
「違う、まあいいとは言えんが、旅人がなんの理由もなく殺されるようなことは、まず無い」
「つまり、僕の目はその理由になるってことですか・・・」
「そうだ、魔物だと思って殺しました、って言われたら誰も責めない、それどころか賞賛される」
「僕は人間ですよ!?」
「そう思ってるのが、お前だけじゃないといいんだけどな」
「・・・」
「まあお前と一緒に行動してくれる者がいるかどうかは別問題だが」
「でも、ありがとうございます」
「? 何故だ?」
「僕を心配してくれたんでしょう?」
男は立ち止まると、無言で抜刀し、僕の首筋に剣を突きつけた
「お前は馬鹿か?魔物を心配する者などいる訳がないだろう?ただ、街中で死体を出されては困る、といってるんだ
俺の足が何故無くなったか、わかっているんだろう?」
そういって剣を鞘に戻し、向き直って歩き出した
「魔物を憎む人間が、この街にはごまんといる、それを忘れるな」
そこで会話は終わり、目的地に着くまでは、お互い無言だった
~南門・内~
「入れ」
結構歩いてたどり着いた建物に、僕は入れられた
未だフードをとる事は出来ない
そうして一室に前にきて、男は部屋の扉をノックした
コンッコンッコンッ
「失礼する、警備隊の者だが」
・・・反応はなかった
コンッコンッコンッ
「討伐隊隊長殿?」
「あの・・・」
後ろから声をかけられた
声からして女性の声だ
「今隊長は出掛けてますよ?」
「ふむ、では取り次ぎを頼めるかな?」
「はい、副隊長ならいると思いますので、そこまで案内いたします」
僕は興味本位でその女性の姿を見た
軍服を身にまとい、少し華奢だが、それでも力強さを感じる佇まいだ
フードが揺れて、僅かに顔が見えた
瞬間、
ギャギッ!!
瞬く間に抜刀し、僕の首を狙って一切躊躇わず、受けたら致命傷であろう一撃を繰り出した
咄嗟に手を首に添えてなかったら、僕の首は胴体とおさらばしていただろう
「警備隊長殿、今です」
「おい、やめろ、こいつは魔物じゃないらしい」
「・・・何を言ってるんですか、早く」
その目は血走っており、少しでも動いたら即座に殺されそうだ
「ぼ、僕は人間です、目は生まれつきなのです」
「黙れ下郎が、よくも人の言葉を吐きやがったな?惨たらしく殺されたくなかったら、すぐにその手を退けろ」
めっちゃこえぇ~~っ!!しかも死亡確定ですか!?
「まあよさんか、一旦剣を引け、命令だ」
そう警備隊長の男がいうと、渋々、ほんとうに渋々剣を引いた、今にも殺しそうな目でこっちを見ている
「この男は明日からあんたの部下になる男だぞ?」
「・・・?何を言ってるんですか?魔物の体の研究として、検体になる、ということですか?」
「マトン氏の決定だ、覆せんよ」
「そんな馬鹿な!あのお人がそんなミスを犯すはずがないっ!」
・・・マトンってあの無言の人の事かな?すごい人望があるみたいだ
「だが決定は決定だ、人相を覚えて、間違えて殺さんようにな」
女の人が、視線で人を殺せそうな程こちらを睨みつけてくる
「まあもっとも、戦場じゃ何があるかわからんけどな」
それを聞いてようやく殺気が少し収まった
・・・あれ?僕、戦場にでたら速攻で殺される?主に味方から
「まあ、いいでしょう、では案内します」
そういって剣を納め、僕をものすごい警戒しながら歩いていった
僕、やっていけるんだろうか・・・?
私の家の猫(♀)が、いびきをかいて寝る様になった
完全に野性を失っている、拾ってきた当初はそんなことなかったのに
太らせ過ぎたか・・・?
まあ可愛いからいいのだけど、病気が心配だ
もっと運動させた方がいいんだろうか?