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魔血吸の在り方  作者: スクロー
黄昏の出会いと結束の章
18/67

街中の在り方

 ~統括主任室~



手紙は、以下のような内容だった



拝啓、統括主任トー・マトン殿


残暑厳しい季節が終わり、過ごしやすい季節に変わる今日この頃、如何お過ごしですか?


私は未だノウの村に止まり、魔物を退治する日々です。


さて、この手紙を届けさせた者、黒髪にグレーの手足の紅い目の男についてです。


その男は私が森に捨てられていたのを拾い、森の奥で隠居する者に預けた赤子です。


名をニノマエ ミコトとつけられました。


なんといっても紅い目となれば、人里で暮らすのは不可能と見て、森に捨てられたものと見ます。


同じ理由で私も一人暮らしの奇特な人に預けたのですが、そのため人に会うことがなく、酷く世間知らずに育ちました。


里親が死んだため、私がある程度面倒を見たのですが、まだまだ知らないことばかりだと思います。


以前森で狩りをした際、頭を打ってしまったため、さらに記憶の大半を失ってしまいました。


しかしそれ以来、戦闘に関してはこれが仰天する程の力を発揮して、一騎当千の武力の持ち主になりました。


この村で終わらせるのは惜しいと思い、あなたに預けます。


ミコトは温厚で、謙虚であり、また真面目でもあります、どうか、手厚い保護を、お願い申し上げます。


また、酒でも飲みましょう。


敬 具


ライガのダイジより



その手紙を、鉄の様な男、マトンが火にかざして炙ると、裏の面に文字がでてきた。


そこにはこう書いてあった



~裏~



よ~マトン、これを読んでいるということは、まだしぶとく生き残っていたようだな


それでミコトのことだが、本当の所は正体不明だ、いきなり村に来て、記憶喪失などと言っていた


おそらく嘘だ、が、しかし戦闘に関しては間違いない


戦場に放り出してくれれば、勝手に成果をあげるだろう


別に手厚い保護なんて期待しないが、生き延びれる最低限の保護はしてやってくれねぇか?


よろしく頼む



~終~


それを読んだ後、マトンが手紙に魔法をかけた


『見えざる文字よ、ここに現れろ』


すると裏の面に大量の文字が浮かび、元の文は読めなくなった


古典的な暗号の方法だが、実用性があり、昔二人でいた時に話した方法だ


「・・・・」


マトンは無言で手紙を見つめると、書類の仕事に取りかかった




~東門の前~


・・・いったいどれだけ待たされるのだろう


もうすぐ日も沈んでしまう


僕は門を遠目に見ながら、待たされ続けていた


その間、ロープで罠をつくる練習をしたり、毛皮を干したり、木を素手で削って動物を作ったりしていた


そして、もう寝る準備をした方がいいかな?っと考え出した時、その人が現れた


「・・・」


男は無言でこちらに来て、無言でこちらを見て、無言で振り返って歩きだした


因みにこの間全て無表情である


呆気にとられて見ていると、一言


「・・・ついてこい」


とだけ言って、また歩き出した


そのままずんずん進み、門番には、


「この者の身分は、私が保証する」


と言って、また歩き続けた


・・・大丈夫なのだろうか?



~統括主任室~


「・・・入れ」


そう言われて入ったのは、物がなく、机だけがある殺風景な広い部屋だった


無言のまま椅子に座り、こちらを見て、また一言だけ言った


「君には明日から、兵士として戦ってもらう」


「・・・はい?」


「これが身分証明の代わりだ、持っておけ、持ち場は南だ」


「えっと、戦えばいいんですか?」


「そうだ」


・・・それで話は終わったらしく、沈黙が続く


「えっと、ダイジさんのお知り合いですか?」


「そうだ」


「」


こっ、言葉がでない・・・


この紙があれば買い物や宿泊ができるのだろうか?


兵士として戦うといっても、制度はどうなっているんだろうか?


というか、名前も聞いてないんだけど・・・


色々聞きたいことがあるが、無言の圧力に押されて、僕は部屋を後にした



道の途中、出会った人々に、驚愕の眼差しを受けながら歩く


中には目を見た瞬間、腰砕けに転ぶ人までいる


仕様がないからコートを着て、フードを深く被った


・・・まだ暑いのに



街は活気づいており、顔をあげればたくさんの人々が道を歩いているはずである


無論、今はうつむいており、確認は出来ない


そこかしこから人の声が聞こえる


物を売る声、商談をする声、笑いあう声、噂話をする声


村とは違い、人がいっぱいいる


チラチラと顔をあげて道の脇にある店を見ると、いろいろな店があるが、一番目立つのは武器屋だ


軽く見ただけで2、3軒あった


そんな中、なんとか宿を見つけた


ベッドの絵が描いてあったので、間違いないと思われる


とにかく休みたかった僕は、受付に呼びかける


「すみません、ここは宿ですか?」


「そうですよ、お泊まりですか?」


「はい、安めの部屋がいいんですけど、空いてますか?」


「はい、空いております、今日の夕食はお付けしますか?」


「できればお願いします」


「かしこまりました、何泊いたしますか?」


「そうですね・・・一泊いくらですか?」


その時、受付の人の顔を見てしまった


まだ若い可愛らしい人だった


が、見たということは、見られたということで、


「あ、ああっ!キャ~~~~~~~ッッッッ!!!!!!!!!!!」


とんでもない大声で叫ばれた


僕はあまりの五月蝿さに顔をしかめながら、考える


どうする?逃げるか?でも、別に悪いことしていないんだし、でも、不味いかな?


そうこうしている内に野次馬が群がって来て、逃げ道を塞がれた


ヘタに突破しようとしたら、力加減を間違いかねないので、逃げられない


しばらくして、街の警察のような人が来た


「どいてください!警備隊の者です!どいてください!」


そういって人垣を掻き分けて、まだ若い男がやってきた


「何事ですか!?」


「ま、魔物がっ・・・魔物が!」


そういって受付の女の子が僕を指差す


「魔物?そんな街中にいる訳がないじゃないですか、人騒がせな、ね、旅のお人」


そういって警備隊の人が僕の肩に手を置いた


その拍子にフードが取れた


・・・目があった


「・・・・まっ!魔物だ~~~~っ!!!!」


あんたもかよ!

はい、全然街中の様子がありません、タイトル詐欺です

この作品にはたくさんありますので、注意が必要です

作者の実力が足りないばかりに・・・


ご一読、ありがとうございます

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