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魔血吸の在り方  作者: スクロー
黄昏の出会いと結束の章
17/67

ある手紙の在り方

ようやく、ようやくだっ!


「見えた~~っ!!」


苦節7日間!ついに僕はたどり着いた!


長かった、長かったよ


隣の村に行くだけだとタカをくくったのが間違いだった


こんなに長くなるなんて・・・


無論、それには理由がある


アレは、村を出て2日目のことだった



~回想~



僕は気分よく走っていた、もうすぐ隣の村に着くからだ


おかみさんの話では、間に2ヶ所、広めの野営する場所があり、その次が村になっている


僕は1つ目の野営ポイントを飛ばし、2つ目でテントを張って就寝


よって翌日、つまり今日中には隣の村に着く予定なのだ


そうこうしている間に村が見えてきた


最初は魔物だと思われるだろうが、話せばきっとわかってくれるはず


もし駄目でも、僕には切り札がある!


僕はスピードを落とし、旅人を装って(実際に旅人なのだけど)門に歩いて向かった


そして、前回の教訓を生かし、遠目から話しかけた


「すみませ~ん、旅の者なのですが~!」


「おお、どうした!早くこっちへ来い!」


それを聞いて歩き出す


しかし、しばらくして、門番の態度が変わった


「ま、魔物!?この村になんの用だ!?」


「私は魔物ではありません!!隣の村から来ました!」


「ではノウの村は滅んだのか!?」


因みにノウの村とは昨日までいた村のことだ


「だから違いますって!僕は旅に出たのです!」


「しかし、お前、目が紅いじゃないか!」


「そ、それは生まれつきです!」


「そうなのか・・・っ!いや、騙されないぞ!この村に魔物は一歩たりとも入れん!!帰れ!」


くそぅ、うまくいかなかったか・・・


だが、僕には切り札がある!


「この手紙を読んでください!僕の身元を保証するものです!」


そういって取り出したのは、蝋で封のされた手紙


村を出た後、森に入る時いつも装備している袋を確認したら、中に入っていたのだ


ダイジさん・・・


「そうやって近づいた所をグサっと「しません!」・・・ではこうしよう、お前が半分こっちに来い、そこで手紙を置いて、2倍下がれ」


何故2倍も・・・しかしこれしか手段がないならしょうがない


「わかりました!」


僕は言われた通り、半分距離を詰め、手紙を置いて大体2倍下がった


「よし!」


門番は手紙に近づき、こちらを警戒しながら、2・3回掴み損ないながら手紙を手にした


そして、門の方に下がっていき、


「誰か~~!字の読める人呼んできて~~!!」


村の方に叫んだ


そういえばこの世界の識字率ってどれぐらいなんだろう?



しばらくして、おじいさんが来て手紙の表面を読んで門番に伝える


「おい!この手紙だが・・」


「どうしたんですか?」


「宛先がここじゃないぞ?」


「は?」


「いや、ここより2つ隣の街だぞ、この宛先」


「・・・え?」


「開けてもいいのか?そうすると手紙の信用がグンと落ちてしまうが・・・」


「・・・!い、いや、ちょっと待ってください!」


どういうことだ?てっきり隣の村に入るための、口利きの手紙だと思ったのに・・


「字だけでは誰が書いたか判別は難しいぞ?」


それはそうだろう、しかしここから2つ隣か、まさかライドではあるまいし、どういうことだ?


「・・・とりあえず返していただいてもよろしいですか?」


「うむ、よかろう!ただし村には入れんぞ!」


なんという頭の堅い・・・


「いいじゃないですか!入れてくださいよ~!」


「いや、駄目だ!魔物かもしれない存在を村に入れる訳にはいかん!!」


「どうしても、ですか?」


「どうしても、だ!」


試しに一歩近づいてみた


ジャキンッ!!


門番は即座に戦闘態勢に入った


「それでも通りたくば、俺を殺してからにしろ」


・・・これは無理そうだ


「わかりました、村を迂回してもいいですか?」


「それぐらいならいいだろう、ただし、畑を荒らすなよ!」


僕をなんだと思っているんだろうか・・?



そうして迂回して、そのまま進み、次の村では・・・


「・・・!魔物か、よし、かかってこい」


「違います、魔物じゃありません!」


「どちらにしても、お前の様な不審な存在を、この村に近づける訳にはいかん、去れ」


「せめて何か食料をくれませんか?動物の毛皮ならありますよ?」


「・・・いや、駄目だ、去れ」


前の村の門番より、さらに堅物だった



~回想終了~



そうして今、ようやく手紙の宛先の街にたどり着いた


ダイジさん、どういうつもりだったのだろう?


それも、この街に入れば判明するだろう



街が段々近くなってきた


・・・大きい


これまでのが村で、ここが街と呼ばれるのも頷ける


門もこれまでよりもしっかりしているし、壁も厚く、高い


これなら多少の魔物が来もビクともしないだろう


僕は、少し遠目から呼びかける


「すいませ~ん、ノウの村から来た者ですが~!」


「おぉ、長旅ごくろう!早く来るがいい!」


「それなんですが、僕の目を見てください!」


「・・・!紅い!?貴様、魔物か!?」


「違います、生まれつきです、兎に角、僕の身分を証明する手紙があります!近くに置くので取りに来てくださいませんか?」


「お、う、うむ、よかろう!」


そうして手紙を門番に渡した


「これは・・・この街の統括主任への手紙だな、しばし待たれよ!」


そうして、僕はずいぶん長く待たされた



~統括主任室~


コンッ、コンッ、コンッ


「失礼します!本日東門にて門番の任を負っている者です!」


「入れ」


「失礼します、主任宛の手紙を持った紅い目を持つ男がいます、こちらがその手紙です」


・・・感情を感じさせない、鉄の様な男が手紙を受け取り、差出人を見る


「ダイジ・・・か、懐かしい名前だ」


そう呟いて封を開け、黙々と読んでいく


「私は仕事を片付けてから行く、お前は門番の任に戻り、その男を待たせておけ」


「はっ!」


静かになった部屋の中、男の口角が僅かに上がる


「紅い目の男とは、つくづく出鱈目な奴だな、ダイジ」



鉄のような男は、火に手紙を近づけて、そして・・・

結構難産でした、、

毎日シンドイ、ワタシ、ヤメル、イチニチ、カンカク、アケル

とか言い出すと、多分書かなくなるので、まだまだがんばります

ふるえるぞハート!燃え尽きるほどヒート!!おおおおおっ!!!

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