駅
クララは小屋の前にしばらく立ち、それから出発した。空気は静まり返り、まるで全てが彼女の決断を待っているかのようだった。鳥のさえずりは記憶の中で今も響き続けていたが、今は呼び声ではなく、柔らかな響きとなっていた。森はサイクルを終え、彼女もまたサイクルを終えた。
枝のアーチがゆっくりと傾き、境界を形成した。クララはしっかりとした足取りでそれを渡り、足元の地面の変化を感じた。最初は苔の湿った感触、次に乾いた小道の土、そしてついには街の到来を告げる都会の埃に辿り着いた。それぞれの移り変わりは、まるで途切れることなく次々と訪れる季節のように、はっきりとしていた。
振り返ると、静寂に包まれた小屋が見えた。灯りのないランプは眠れる星のようで、扉は最後の音符のように、束の間の金色の輝きを放っていた。それは苦い別れではなく、彼女が経験したすべてが今や片隅にしまったという確信だった。断絶はなく、ただ連続しているだけだと理解したクララは微笑んだ。
空気の香りが変わった。煙突の煙、焼きたてのパン、遠くで混ざり合う人々の声。クララは深呼吸をした。森は背後にあったが、彼女は迷子になったわけではなかった。まるで根のように森を携えていた。たとえ直接耳にすることはなくなっても、彼女の人生のあらゆる季節は、あの歌によって刻まれるだろう。
街への道は抵抗なく開けた。クララは軽やかに歩みを進めた。小屋で培ったものが、これからは日々の生活にも寄り添ってくれると確信していた。サイクルは終わったが、記憶は生き続けていた。




